「Zeiierman Trend Pressure」は相場の押し込まれ具合を3本の線で見るオシレーター
上昇が続いていると「そろそろ天井かな」と考えたくなります。でも、勢いが本当に弱まったのか、ただの一服なのかは、ローソク足だけを見ていてもなかなか判断できません。「Zeiierman Trend Pressure」はそこを「買い(売り)の圧力がまだ続いているか、もう抜けたか」という形で見せてくれるTradingViewのインジケーターです。
サブチャートには0から-100の範囲で動く線が3本表示されます。値動きにすぐ反応するZ-Pulse、ゆっくり動くZ-Trend、色で方向の環境を示すPressure Coreの3本です。Z-PulseとZ-Trendの2本がそろって上限か下限に張り付くと「圧力状態」が点灯し、メインチャートには価格帯を囲む箱が出ます。圧力が抜けると、箱の端に▲や▼が出ます。

私は5分足から週足まで7つの時間足に入れて、使用してみました。使ってみると、売買のタイミングを教えてくれるシグナル系というより、「今の値動きが押し目なのか、それとも流れそのものが変わりかけているのか」を読むための分析系のインジケーターだと分かります。この記事では3本の線の見分け方、箱と三角が出る条件、設定の変え方、それに実際に使って困った場面まで、順番に紹介していきます。
まずは3本の線の性格をつかむ
サブチャートに線が3種類も並ぶので、最初は少しごちゃついて見えるかもしれません。ですが、それぞれ反応の速さがはっきり違うので、慣れると「速い線・遅い線・色の線」とすぐ見分けられるようになります。
| 線 | 初期の見た目 | 反応の速さ | 見るもの |
|---|---|---|---|
| Z-Pulse | 白い細線 | 速い | 直近21本の中で、今の終値が上のほうにあるか下のほうにあるか |
| Z-Trend | 水色の太線 | 遅い | 21本・55本・120本の3つの期間を合わせた、より大きな流れの位置 |
| Pressure Core | 緑・赤・グレーに変わる線 | 中くらい | ローソク足の形(実体・ヒゲ・終値の位置)から見た買いと売りの押し合い |
3本の線の役割
「Zeiierman Trend Pressure」のサブチャートには、反応の速さが違う3本の線が並びます。
Vowars DE ver.3.12.33
上昇から下落に切り替わった場面を描くと、3本の動く順番がよく分かります。まず白いZ-Pulseが天井付近から真っ先に崩れます。図の②ではPressure Coreが緑から赤に変わり、Z-Trendは図の③のように、少し遅れてから-50を割り込みます。この「速い線が先に動き、遅い線があとから追いかける」順番が、「Zeiierman Trend Pressure」を読み解くときの基本になります。
0から-100の目盛りは「値幅の中のどこにいるか」
「Zeiierman Trend Pressure」の目盛りは0が上限、-100が下限です。マイナスの数字に戸惑うかもしれませんが、考え方はウィリアムズ%Rと同じです。0に近いほど、終値が一定期間の高値近くにある(買われている)、-100に近いほど安値近くにある(売られている)という意味になります。真ん中の-50にはEquilibrium(均衡)の薄い点線が引かれています。
そのほかの横線は4本です。0と-100の点線が上下の枠で、その少し内側にある赤と青の実線が、圧力状態を判定するラインです。初期設定では-12(赤)と-88(青)に引かれます。この実線の位置は後で紹介するSensitivityを変えると上下に動きます。
短期の位置に揺れを足した速い線Z-Pulse
Z-Pulseの元になっているのは、直近21本の高値と安値の間で今の終値がどこにあるか、という値です。ここにストキャスティクス的な揺れ(その値自体が直近9本の中で上寄りか下寄りか)を28%の割合で混ぜ、最後に7本の指数移動平均(EMA)でならしています。値幅の中の位置そのものが72%を占めるので、急な上昇や下落にはすぐ反応します。それでいて、ストキャスティクス単体ほどギザギザにはなりません。
120本の大きな流れから離れにくい遅い線Z-Trend
Z-Trendは21本・55本・120本の3つの期間それぞれで「値幅の中の位置」を出し、10%・18%・72%の比率で合わせた線です。120本の比重が7割を超えているので、短い押し目くらいではほとんど下がりません。
更に、粘り強く見せる仕掛けが2つ入っています。ひとつは3つの期間を合わせた位置が-30より上、または-70より下に居続けると、その方向へ少しずつ押し上げる(押し下げる)補正です。強さはTrend Persistenceで決まります。もうひとつは3つの期間の位置がそろっていて、値動きが一方向にスムーズなとき、逆向きの動きに対して線の追従を鈍らせる仕組みです。トレンドがきれいなときほどZ-Trendは崩れにくくなるので、このあと説明する「解放の遅れ」はここから生まれます。
ローソク足の形から押し合いを読むPressure Core
Pressure CoreだけはZ-PulseやZ-Trendと材料が違います。1本ごとのローソク足について、終値の位置(42%)、高値・安値・終値の平均の位置(23%)、陽線か陰線か(13%)、上ヒゲと下ヒゲのどちらが長いか(12%)、5本前からの値動き(10%)を点数にして合計しています。これを21本の値幅で測った「反応の速い成分」と、112本の値幅で測った「ゆっくりした成分」に分け、Regime Weightの割合で混ぜたものが表示される線です。
色は混ぜた後の値と、ゆっくりした成分の値の両方が真ん中より上なら緑(Core Bull)、両方とも下なら赤(Core Bear)、意見が割れたらグレー(Core Neutral)です。グレーは「短期は上向きだけど、大きな流れはまだ下」のような食い違いを表しているので、方向を決めるのは少し待ったほうがいい場面だと受け取れます。
Pressure Coreが値幅を測る21本と112本は、設定画面に項目がなく、変更できません。調整できるのは平滑化のReactive Smoothingと、混ぜる割合のRegime Weightの2つです。時間足を変えると、同じ「112本」でもカバーする期間が変わる点は覚えておくと役に立ちます。日足なら約4か月、1時間足なら5日弱です。
点と箱が出るのは2本が同じ端にそろったときだけ
「Zeiierman Trend Pressure」の見どころは、Pressure Exhaustion(圧力の行き過ぎ)と呼ばれる状態の判定です。点灯して、続いて、解放される。この3段階で動きます。初期設定(Sensitivity 7)を例に、上側の流れを追ってみます。
1 2本の線が-12より上で足2本続くと点灯
Z-PulseとZ-Trendがどちらも-12以上の位置に来て、それが足2本続くと上側の圧力状態が始まります。開始の足ではサブチャートの上端に赤い▼が付き、その後は状態が続く間ずっと、薄い赤の点が並んでいきます。同時に、メインチャートには赤い箱が現れます。
2 状態が続く間、箱は高値と安値を取り込んで伸びる
箱は開始した足の高値と安値から始まり、1本進むごとに右へ伸びていきます。その間に高値を更新すれば上辺が、安値を割れば下辺が広がります。つまり箱は「圧力状態の間に付けた値幅」そのものです。大事なのは、Z-Pulseが先に崩れても、それだけでは状態は終わらない点です。
3 2本の線が-23.5を割ると解放
解放の線は判定ラインの-12より11.5ポイント下の-23.5に置かれています。Z-PulseとZ-Trendの両方がここを下回った足で状態が解放されます。サブチャート上端の点の列は濃い赤の丸で終わり、メインチャートでは箱が1本手前で閉じて、箱の上辺の高さに赤い▼が出ます。下側も考え方は同じで、-88以下が足2本続くと点灯し、2本とも-76.5を上回ると解放され、箱の下辺の高さに青い▲が出ます。
上側の圧力状態が始まって解放されるまで
上側の圧力状態は、Z-PulseとZ-Trendが2本そろって-12より上に入ったときにだけ始まります。
Vowars DE ver.3.12.33
この流れを描いたのが上の図です。図の①で点灯したあと、図の②の時点でZ-Pulseはもう-35まで落ちていますが、Z-Trendが上に残っているので状態は続いています。解放の▼が出た図の③の時点では、価格は箱の高値からかなり下がっていました。
判定ラインと解放ラインの位置が違うのは、ラインの近くで線が上下するたびに状態が点いたり消えたりしないようにするためです(いわゆるヒステリシス)。その分、解放の三角は「勢いが落ちてから少し後」に出ると思っておくと、判断を誤りにくくなります。
下側の箱と解放の▲
下落の行き過ぎでは、青い箱が売り圧力の続いた価格帯を囲みます。
Vowars DE ver.3.12.33
下落の場面では、青い箱が売り圧力の続いた価格帯を囲みます。図の②のように、箱の中で安値を付けて戻り始めていても、状態が続いている間はまだ「売り圧力の中」という扱いです。図の③の▲が出て初めて、下向きの圧力が抜けたことになります。
Z-Pulseだけが端に届いても何も出ない
使い始めてすぐ「白い線が-88を割っているのに、点も箱も出ない」という場面に出会いました。これは不具合ではありません。判定には2本そろうことが条件になっているからです。
片方だけでは状態にならない
圧力状態の判定は、Z-PulseとZ-Trendの両方が同じ端に入っていることが条件です。
Vowars DE ver.3.12.33
図の①でZ-Pulseは-92まで沈んでいますが、図の②のZ-Trendは-72前後にとどまっています。大きな流れから見ると「行き過ぎ」と言えるほどの位置ではないので、状態は始まりません。週足でも同じことが起きていました。2022年の下落局面で、Z-Trendは-90台まで下がりました。それでもZ-Pulseとそろって-88以下が足2本続く形にはならず、青い箱は一度も出ていません。短期の急落だけでは反応しない分、点灯したときの重みは増します。
サブチャートとメインチャートに出る印の一覧
| 場所 | 印 | 意味 |
|---|---|---|
| サブチャート上端 | 赤い▼ | 上側の圧力状態が始まった足 |
| サブチャート上端 | 薄い赤の点の列 | 上側の圧力状態が続いている足 |
| サブチャート上端 | 濃い赤の丸 | 上側の圧力状態が解放された足 |
| サブチャート下端 | 青い▲・薄い青の点・濃い青の丸 | 下側の開始・継続・解放(意味は上側と同じ) |
| メインチャート | 赤い箱/青い箱 | 圧力状態の間に付けた高値から安値までの範囲 |
| メインチャート | 赤い▼(箱の上辺の高さ) | 上側の解放。箱の右隣の足に出る |
| メインチャート | 青い▲(箱の下辺の高さ) | 下側の解放。箱の右隣の足に出る |
| サブチャート | 赤・青のグラデーション | Z-PulseとZ-Trendの間の塗り。0〜-30は赤、-70〜-100は青で、端に近いほど濃い |

Sensitivityひとつで変わる判定の厳しさ
圧力状態の出方を調整するときは、Sensitivity(1〜10)が一番効果があります。この値ひとつで、判定ラインの位置、解放ラインまでの距離、点灯に必要な本数、解放の条件の4つがまとめて切り替わります。Exhaustion Zoneを初期値の20のままにしたときの値を、表にまとめました。
| Sensitivity | 判定ライン(上/下) | 解放ライン(上/下) | 点灯に必要な本数 | 解放の条件 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | -36/-64 | -37/-63 | 1本 | どちらか1本が戻れば解放 |
| 2 | -32/-68 | -34.75/-65.25 | 1本 | どちらか1本が戻れば解放 |
| 3 | -28/-72 | -32.5/-67.5 | 1本 | 2本とも戻ったら解放 |
| 4 | -24/-76 | -30.25/-69.75 | 1本 | 2本とも戻ったら解放 |
| 5 | -20/-80 | -28/-72 | 1本 | 2本とも戻ったら解放 |
| 6 | -16/-84 | -25.75/-74.25 | 2本 | 2本とも戻ったら解放 |
| 7(初期値) | -12/-88 | -23.5/-76.5 | 2本 | 2本とも戻ったら解放 |
| 8 | -8/-92 | -21.25/-78.75 | 3本 | 2本とも戻ったら解放 |
| 9 | -8/-92 | -23/-77 | 3本 | 2本とも戻ったら解放 |
| 10 | -8/-92 | -24.75/-75.25 | 4本 | 2本とも戻ったら解放 |
表を見ると、8から10は判定ラインが-8/-92で同じです(これ以上は端に寄せられないように止められています)。この3つで違うのは、点灯までに必要な本数と、解放ラインまでの距離です。10にすると4本続かないと点灯せず、点灯したあとも-24.75まで戻らないと解放されません。そのため、状態はなかなか始まらず、始まると長く続きます。
Sensitivity 3 と 7 の違い
同じ値動きに、Sensitivityだけを変えた2つの「Zeiierman Trend Pressure」を重ねました。
Vowars DE ver.3.12.33
同じ値動きにSensitivityを3と7で並べると、違いは一目瞭然です。3は判定ラインが-72まで上がるので、図の①と図の②で2回点灯しました。7のほうはZ-Trendが-87.3で止まり図の③のとおり-88にわずかに届かず、一度も点灯していません。
Sensitivityを1か2にすると、2本のうちどちらか1本が解放ラインに戻っただけで状態が終わります。しかも判定ラインと解放ラインの差が1〜3ポイントしかないので、点灯と解放が短い間隔でくり返されやすくなります。設定の説明にも「緩く、速く、一貫しない」とあるとおり、試しに見てみる以外の用途では使いにくいと感じました。また、サブチャートの赤と青の塗りは0〜-30と-70〜-100の範囲に固定されています。Sensitivityを変えても塗りは動かないので、判定ラインと塗りの境目がずれて見えるのは表示の仕様です。
実際に使ってみて分かった3つの読み方
「Zeiierman Trend Pressure」には、トレンドフォロー、押し目・戻り、反転という3つの使い方が想定されています。チャートで試して、それぞれ見るべき場所を整理しました。
流れの向きはZ-Trendの位置とPressure Coreの色で決める
Z-Trendが-50より上にあり、Pressure Coreが緑なら買い優勢の環境、Z-Trendが-50より下でPressure Coreが赤なら売り優勢の環境です。どちらか片方だけでは判断しないことにしています。Pressure Coreは足の形に敏感なので、急な陰線が1本出ただけで色がグレーに変わることがあります。逆にZ-Trendは遅すぎて、転換の初動では古い方向を指したままのことが多いです。2つがそろったときだけ「環境が決まった」と見ると、迷う回数がかなり減りました。
押し目・戻りはZ-Pulseだけが沈む瞬間を探す
押し目でZ-Pulseだけが沈む形
上昇トレンド中の押し目では、Z-Pulseだけが下へ振れ、Z-TrendとPressure Coreは上側に残ります。
Vowars DE ver.3.12.33
一番使いやすいと感じたのがこの読み方です。上昇トレンドの途中で価格が押すと、Z-Pulseは-80前後まで一気に沈みます。それでも図の①のZ-Trendは上側に残ったままで、Pressure Coreも緑を保っています。この「速い線だけが逆に振れている」状態が押し目です。エントリーを考えるのは、図の②の底をつけた後、図の③でZ-Pulseが向きを上に変えてからにしています。下落トレンドの戻りでは、これを上下逆にして見ます。
設定でPulse / Trend Crossesをオンにすると、Z-PulseがZ-Trendを上抜けた足に青い丸、下抜けた足に赤い丸がZ-Trendの位置に表示されます。ただ、押し目の場面ではZ-PulseがZ-Trendより下にいる時間が長く、交差のタイミングは底からやや遅れがちでした。切り返しの確認には使えますが、私は「Z-Pulseの向きが変わったか」を先に見ています。
反転狙いは解放の三角を待つ
箱が出ているのは、圧力がまだ続いている時です。赤い箱の途中で売りを考えるのは、上昇の勢いが残っているところに逆らうことになります。反転を狙うなら、解放の三角が出てからにするのが基本です。
ただし、7つの時間足を見比べると、解放のあとの値動きは毎回違いました。15分足では急騰のあとの赤い箱が解放されてから価格が一度下がっています。一方、1時間足と4時間足では、解放のあとに下落ではなく横ばいのもみ合いが続いた場面が目立ちました。30分足では青い箱の解放▲が出たあともじりじり下げています。解放は「圧力が抜けた」という事実を示すもので、「ここから反対方向に動く」とまでは言っていない。これは使う上で常に意識しておきたい点です。

解放の▼が天井にならなかったケース
解放の▼が天井にならなかった例
強い上昇トレンドでは、上側の解放が出たあとも上昇が続くことがあります。
Vowars DE ver.3.12.33
強い上昇トレンドでは、図の①で上側の解放▼が出た後、少し下げただけで再び上がっていくことがよくあります。見分けるヒントになったのは図の②です。Z-Pulseは-80まで落ちても、Z-Trendは-50より上を保ち、Pressure Coreも緑のままでした。これは、先ほどの押し目の形とまったく同じです。その後、図の③で箱の高値を上抜けています。
解放の三角が出ても、Z-Trendが-50の向こう側に残り、Pressure Coreの色も変わっていないなら、それは反転ではなく押し目(戻り)である可能性が高いと考えています。日足や週足のように箱が数か月続く時間足では、解放の時点で価格がかなり動いていることも多いので、損切りの位置を必ず先に決めてから入ってください。
5分足から週足まで並べて見えた時間足ごとのクセ
初期設定のまま、5分足・15分足・30分足・1時間足・4時間足・日足・週足に表示して見比べました。箱の出方は時間足によってかなり違います。
| 時間足 | 画面1枚に出た箱 | 見えた傾向 |
|---|---|---|
| 5分足 | 青1・赤1 | 箱は半日ほど続く。上側の解放のあと、もう一段上がる動きもあった |
| 15分足 | 赤1・青1 | 急騰直後に赤い箱。解放後に一度下げてから戻している |
| 30分足 | 赤2・青1 | 小さな箱が複数出る。青い箱の解放後もじり安が続いた |
| 1時間足 | 赤2・青1(小) | 大きな上昇のあとに赤い箱。解放後は横ばいのもみ合い |
| 4時間足 | 赤3 | 上昇局面の赤い箱が中心。下側は一度も点灯していない |
| 日足 | 赤2 | 箱が2〜3か月続く。トレンドの「熱」を測る感覚に近い |
| 週足 | 赤2 | 大相場の上昇局面だけが箱になる。下落局面でも青い箱は出なかった |
上昇の期間が長い銘柄なので、4時間足から上では赤い箱ばかりになりました。Z-Trendは120本の値幅で位置を測るため、長く上げてきた銘柄では、下落が来ても「120本の中ではまだ真ん中あたり」と判定されやすいからです。下側の点灯を見たいなら、短めの時間足を使うか、ゴールドや主要な為替ペアのように上下に振れやすい銘柄で使うほうが、箱の出方のバランスはよくなりそうです。
私の感覚では、いちばん扱いやすかったのは30分足から4時間足です。デイトレードからスイングトレードの間で、押し目の読み方と箱の解放の両方が素直に機能していました。5分足でも動きますが、箱が出てから解放されるまでの値幅が小さく、手数料やスプレッドを考えると反転狙いには使いにくい印象です。
設定項目と調整のポイント
設定画面は「1. Z-Pulse」「2. Z-Trend」「3. Pressure Exhaustion」「4. Pressure Core」「5. Colors & Style」の5つのグループに分かれています。計算に関わる項目をまとめると次のとおりです。
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Pulse Range | 21 | 21 | Z-Pulseが値幅を測る期間。小さくすると反応が速く、大きくすると穏やかになる。Z-Trendにも1割の重みで入る |
| Pulse Stochastic | 9 | 9 | Z-Pulseに混ぜる揺れ成分の期間。小さいほどZ-Pulseが敏感になる |
| Pulse Smoothing | 7 | 7〜10 | Z-PulseをならすEMAの期間。1ならならさない。大きいほど滑らかで、反応は遅れる |
| Trend Range | 55 | 55 | Z-Trendの中期の成分(18%)の期間 |
| Macro Trend | 120 | 120 | Z-Trendの7割以上を占める長期の成分の期間。大きいほどZ-Trendが端に届きにくい |
| Trend Smoothing | 5 | 5 | Z-Trendの最後のならし。大きいほど線が落ち着く |
| Trend Persistence | 9.0 | 9.0 | 端に居続けたときに、その方向へ押す補正の強さ(0〜20)。0で補正なし |
| Exhaustion Zone | 20 | 20 | 判定ラインの基準の位置。上の判定ラインは −(この値 −(Sensitivity−5)×4)で決まり、8〜42の範囲に収まる |
| Sensitivity | 7 | 5〜8(用途で選ぶ) | 判定ライン、解放ライン、点灯に必要な本数、解放の条件をまとめて変える。大きいほど厳しい |
| Pulse / Trend Crosses | オフ | 好みで | Z-PulseとZ-Trendが交差した足に丸を表示する |
| Reactive Smoothing | 16 | 16 | Pressure Coreの反応の速い成分をならすEMAの期間 |
| Regime Weight | 0.65 | 0.5〜0.65 | Pressure Coreに混ぜる、ゆっくりした成分の割合。大きいほど線が落ち着く |
見た目の項目には塗りと三角の色のCold/Hot、判定ラインの色のUpper Level/Lower Level、その透明度のLevel Transparency(初期値20)があります。ほかに線の色のZ-Pulse/Z-Trend、Pressure Coreの色のCore Bull/Core Bear/Core Neutralと太さのCore Width(初期値2)、塗りのオンオフのGradient Fill、箱の表示のPrice Boxes、残しておく箱の数の#(初期値60)が並びます。
サブチャートが込み合って見づらいときは、まずGradient Fillをオフにするとすっきりします。それでも線が重なって読みにくければ、Core Neutralの色を背景になじむ暗いグレーに変えると、Pressure Coreが色付きのときだけ目に入るようになります。私はこの2つでかなり見やすくなりました。
トレードスタイル別の調整例
初期値はかなりバランスがよく、30分足〜4時間足なら変える必要はほとんど感じませんでした。それ以外の使い方をしたいときに、私が試した組み合わせを書いておきます。数字は目安なので、自分の銘柄で箱の出る回数を見ながら微調整してください。
- 短い時間足で箱をもう少し出したいときは、Sensitivityを5に下げます。判定ラインが-20/-80に寄り、1本で点灯するので、5分足〜15分足でも箱の数が増えます。3以下まで下げると箱が頻発するので、5〜6あたりがちょうどいいと感じました。
- Z-Pulseのギザつきを抑えたいときは、Pulse Smoothingを10前後に上げます。押し目の底は少し遅れて出ますが、ヒゲ1本で向きが変わったように見える場面が減ります。
- 日足以上で大きな流れだけを見たいときは、Sensitivityを8〜9に上げます。判定ラインが-8/-92まで寄り、点灯に3本必要になるので、本当に強い局面だけが箱になります。
- Pressure Coreの線を短期の値動きに近づけたいときは、Regime Weightを0.4〜0.5に下げます。21本で測る成分の比重が増え、線の上下が速くなります。ただし色は112本側の値も条件にしているので、色の切り替わりまで極端に早くなるわけではありません。
Macro TrendはZ-Trendの7割以上を占めるので、ここを変えるとZ-Trendの性格が大きく変わります。たとえば200にするとZ-Trendはさらに端へ届きにくくなり、圧力状態の点灯は減ります。箱の数を調整したいときは、まずSensitivityを動かすのがおすすめです。
解放の遅さはParabolic SARで補える
解放の三角が遅れて出るのは、入る線と出る線をずらしている以上、仕方のないところです。そこで、反転の気配を先に拾える指標を組み合わせてみました。相性がよかったのが、TradingViewに標準で入っているParabolic SARです。
Parabolic SARとの組み合わせ
解放の合図は遅れて出るので、反転の気配はParabolic SARで先に拾い、解放の▲で確かめます。
- Parabolic SAR
Vowars DE ver.3.12.33
見方はシンプルです。図の①で下側の圧力状態が点灯し、青い箱が出ている間に、図の②でSARの点が足の上から下へ移る。ここが「反転の候補」です。そのあと図の③で解放の▲が出たら、2つの合図がそろったと考えます。SARの反転だけだと、レンジの中で何度も行ったり来たりしてダマシが多くなります。「Zeiierman Trend Pressure」の箱が出ている間に起きたSARの反転だけを拾うことで、その欠点をかなり抑えられました。
なお、Parabolic SARの初期の色は、「Zeiierman Trend Pressure」のColdと同じ青です。重ねて使うなら、SARの色を黄色やオレンジに変えておくと見分けやすくなります。
ほかにも、相性がよさそうな組み合わせがいくつかあります。
- Donchian Channelsは箱の解放のあとにチャネルの中心線を越えるかどうかで、反転が本物かを確かめるのに使えます。
- Pressure Coreはローソク足の形しか見ていないので、Chaikin Money Flowで出来高の流れの裏付けを取ると判断材料が増えます。
- 箱の値幅をATRと比べると、その圧力状態が平均的な値動きの何倍だったかが分かり、損切り幅の参考になります。
アラートの種類と描き換え
TradingViewのアラート作成画面で、「Zeiierman Trend Pressure」を条件に選ぶと、次の4つが用意されています。
| アラート名 | 知らせるタイミング |
|---|---|
| Upper Pressure Release | 上側の圧力状態が解放された足 |
| Lower Pressure Release | 下側の圧力状態が解放された足 |
| Bullish Z-Pulse / Z-Trend Cross | Z-PulseがZ-Trendを上抜けた足 |
| Bearish Z-Pulse / Z-Trend Cross | Z-PulseがZ-Trendを下抜けた足 |
交差のアラートはPulse / Trend Crossesをオフにしてチャートに丸を出していなくても使えます。圧力状態の「開始」そのものを知らせるアラートは入っていません。点灯を知りたい場合は、アラート画面でZ-PulseやZ-Trendのプロットを選び、「-12を上抜けた」などの条件を自分で作ることになります。ただし、2本そろったことを1つのアラートで判定することはできないので、目安として使ってください。
描き換えについては、確定した足の線・点・三角・箱は、あとから変わりません。計算に使っているのは過去と現在の足の高値・安値・始値・終値だけで、未来の足を参照したり、別の時間足を取りに行ったりもしていないためです。ただし、形成中の足では値が動くので、点灯や解放の印が出たり消えたりすることはあります。アラートの頻度を「バーごとに1回」にしていると、足の途中で鳴ったのに確定したら条件が消えていた、ということも起こります。アラートは「バーの終値で1回」を選ぶと、チャートに残る印とタイミングが揃います。
細かい点をひとつ補足します。箱の左端は点灯した足の1本手前から描かれます。ただ、箱の高さは点灯した足の高値・安値から始まるので、過去の値幅が書き換わるわけではありません。過去の点灯から解放までの流れを1本ずつ追いたいときは、TradingViewのバーリプレイを使えば、リアルタイムと同じ順番で確認できます。
頼りになるところと割り切りが必要なところ
頼りになるところ
- 速い線と遅い線が1つのサブチャートに並ぶので、押し目なのか流れの転換なのかを見分けやすい
- 2本そろわないと点灯しないので、短期の急変だけで箱が乱発しない
- 箱が「圧力の間に付けた値幅」を残すので、あとから見返したときに行き過ぎた価格帯がすぐ分かる
- Sensitivityひとつで判定の厳しさをまとめて変えられる
- 確定した足の表示は描き換わらない
割り切りが必要なところ
- 解放の三角は勢いが落ちてから遅れて出るので、出た時点で価格がかなり動いていることがある
- 強いトレンドでは、解放のあとも同じ方向に進むことが多い
- 3本の線が-30〜-60あたりで重なると、どれがどれか一瞬迷う
- 長く上がってきた銘柄の上位足では、下側の箱がほとんど出ない
- Pressure Coreの期間(21本・112本)は設定画面から変えられない
「まだ押し込まれているか」を確かめるための相棒として
画像「Zeiierman Trend Pressure」を使っていちばん役に立ったのは、天井や底を当てることではありませんでした。「この押し目はまだ買いの流れの中か」「この戻りはまだ売りの流れの中か」を、線の並び方で確かめられることです。Z-Pulseだけが逆に振れ、Z-TrendとPressure Coreが元の方向に残っていれば押し目。3本とも向きを変え、箱が解放されれば流れが変わりかけている。この見分け方が身につくと、トレンドの途中で慌てて逆張りすることがはっきり減ります。
反対に、解放の三角を「売買のサイン」としてそのまま使うと、トレンドが強いときほど裏切られます。三角はあくまで「圧力が抜けた」という知らせです。Parabolic SARのような反転の早い指標や、価格の高値・安値の更新と組み合わせて判断してください。30分足〜4時間足で、すでに使っているトレンド系のインジケーターの横に置いておく。そんな使い方が一番合っていると感じました。









