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インジケーター
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Macro Trend Split Profile [ChartPrime]

トレンドの区間内で陽線と陰線が集まった価格帯を左右に分けて見るインジケーター

3.7 / 5.0 総合評価

  • 充足性 4.2
  • 独自性 4.4
  • 可読性 3.6
  • 適応性 4.2
  • 信頼性 3.2

難易度 中級

No.VOW-000065

評価について トレンドの区間のなかで陽線と陰線がどの価格帯に集まったかを読み取るための分析・可視化型のインジケーターです。トレンドの起点を軸に左右へ分けて積む独自の見せ方が最大の長所で、区間ごとの性格がひと目でつかめます。一方で信頼性が最も低いのは、進行中のPOCが足ごとに過去の位置ごと引き直されることが説明されておらず、実際には足の本数を数えているのに出来高の分布のように説明されているためで、この食い違いは総合点からも差し引いています。
難易度解説 スーパートレンドの基本と、価格帯ごとの分布を表すプロファイルの見方を知っていれば、表示そのものはすぐに読めます。ただ、数えているのが出来高ではなく足の本数であること、進行中の区間のPOCが足ごとに引き直されること、区間が切り替わってから41本目まで表示が出ないことなど、使う前に理解しておきたい性質がいくつかあります。これらを踏まえて設定を調整する必要があるため、中級としました。

総合評価 3.7/ 5.0

評価基準について

  • 充足性 4.2 トレンドの区間ごとに陽線と陰線がどこに集まったかを読み取る目的は、プロファイルとPOC、ダッシュボードで十分に果たしています。
  • 独自性 4.4 トレンドの起点を軸に、陽線を右・陰線を左へ分けて積む見せ方は珍しく、区間ごとの攻防をこれでしか得られない形で示しています。
  • 可読性 3.6 段の本数がそのまま数字で読める一方、プロファイルが区間のローソク足に重なり、短い時間足では小さな区間が密集して読み取りに時間がかかります。
  • 適応性 4.2 5分足から週足まで表示が成り立ち、倍率や必要本数、段の数を変えた結果がプロファイルの出方にはっきり表れます。
  • 信頼性 3.2 計算は安定して再現できますが、進行中のPOCが過去の位置ごと引き直される点が開示されておらず、出来高を使うかのような説明とも食い違います。
リペイント
遡って描画あり
  1. 形成中変わる
  2. 確定後固定
  3. 過去後から描く
進行中の区間のプロファイルとPOCの破線は、区間の起点の位置に描かれたまま足が確定するたびに計算し直されて引き直され、区間が切り替わった時点で固定されます。
向いている時間足
  • 短期15分以下
  • 中期30分〜4時間
  • 長期日足以上
検証 BTCUSDT(5m、15m、30m、1H、4H、1D、1W)
アラート
なし
売買サイン
出さない分析型のため対象外
向いている相場
トレンド
表示場所
チャート上
描くもの
ラインボックスラベルテーブル
ベース指標
スーパートレンド
トレードスタイル
スイングトレードデイトレード

このインジケーターの検証記事

サポート&レジスタンストレンド

押し目と利確の目安をトレンドの起点から探す|スーパートレンドと本数プロファイルの組み合わせ

押し目と利確の目安をトレンドの起点から探す|スーパートレンドと本数プロファイルの組み合わせ

図解ギャラリー 8

この記事の要約
どんなインジケーター?
結論

スーパートレンドで切り出したトレンドの区間ごとに、陽線と陰線が集まった価格帯を左右に分けて見せる分析用のインジケーターです。数えているのは出来高ではなく本数で、進行中のPOCは足ごとに動く点を理解すれば、押し目や利確の目安として使えます。

もっと詳しく
この記事の要点
  • トレンドが切り替わった足を軸に、陽線の本数を右、陰線の本数を左に積み上げたプロファイルを描きます。
  • トレンドの判定はスーパートレンドと同じ計算で、初期値はATR期間20、倍率5.0とかなり鈍めです。
  • プロファイルは出来高を使わず、各足の高値と安値の真ん中が入る価格帯ごとに本数を数えています。
  • 陽線と陰線それぞれで最も本数の多い段に、+POCと-POCの破線と価格が表示されます。
  • トレンドが切り替わってから41本目まではプロファイルが出ず、ダッシュボードはWaiting表示になります。
  • 進行中の区間のプロファイルとPOCは足が確定するたびに計算し直され、破線ごと位置が変わります。
  • Noise Filterを下げすぎると区間が短くなり、プロファイルがほとんど表示されなくなります。
  • 出来高の偏りはChaikin Money Flowなどで補うと、本数の分布と合わせて判断しやすくなります。

「Macro Trend Split Profile」はトレンド1本分の攻防を左右に分けて見せる

トレンドが続いている時、気になるのは「この上昇の中で、買いはどの価格帯に集まっていたのか」「売りはどこで抵抗していたのか」という中身のほうではないでしょうか。方向だけならトレンド系のインジケーターで十分ですが、その方向の中で何が起きていたかは、ローソク足をじっと眺めても案外掴めないものです。

「Macro Trend Split Profile」はそこを数で見せてくれるTradingViewのインジケーターです。スーパートレンドでトレンドの区間を切り出し、その区間の起点に、陽線の本数を右へ、陰線の本数を左へ積み上げたヒストグラムを描きます。それぞれで一番本数の多い価格帯には、+POCと-POCという破線が引かれます。

Macro Trend Split Profileを日足チャートに表示した例。トレンドの区間ごとに、陽線と陰線の本数を左右に分けたプロファイルとPOCの破線が描かれる。
Macro Trend Split Profileを日足チャートに表示した例。トレンドの区間ごとに、陽線と陰線の本数を左右に分けたプロファイルとPOCの破線が描かれる。

実際にビットコインの5分足から週足まで7つの時間足に入れて触ってみたところ、「トレンドの区間ごとに、どの価格帯で時間を使ったかが一目で分かる」というのが第一印象でした。一方で、使い込むうちに気をつけたい性質もいくつか見えてきました。この記事では良いところと注意点の両方を、チャートに表示されるものを起点に解説していきます。

トレンドの起点に立つ、陽線と陰線の分割プロファイル

上昇トレンドに切り替わった足を軸にして、右に陽線、左に陰線の本数が積み上がります。

トレンドの起点に立つ、陽線と陰線の分割プロファイル① 上昇に転換した足がプロファイルの軸になる ② 右側は陽線の本数 ③ 左側は陰線の本数544265941112243112212118.92117.38Split ProfileDataTrendBULLISH+POC118.92-POC117.38上昇に転換した足がプロファイルの軸になる右側は陽線の本数左側は陰線の本数

Vowars DE ver.3.12.33

初期設定のまま描いた例です。段の中の数字はその価格帯にあった足の本数で、軸の右が陽線、左が陰線です。区間が40本を超えた時点から表示が始まります。

まずは図の全体像を掴んでおきましょう。上昇に切り替わった足が図の①で、ここがプロファイルの軸になります。軸から右へ伸びる緑の段が陽線の本数、左へ伸びる赤の段が陰線の本数です。段の中の数字はそのまま「その価格帯にあった足の本数」なので、読み方に迷うことはまずありません。

画面に出るものは大きく3つ

トレンドの向きを示す太い線(Macro Trend)、トレンドの起点に立つ左右分割のプロファイル、そして+POCと-POCの破線とダッシュボードです。この3つが「同じトレンド区間」を単位に連動しているのが「Macro Trend Split Profile」の一番の特徴です。

最初に押さえたい、このプロファイルの中身

数えているのは出来高ではなく「足の本数」

誤解があると困るので最初に書いておくと、「Macro Trend Split Profile」のプロファイルは出来高を一切使っていません。区間に含まれる足を1本ずつ見て、「どの価格帯にあったか」と「陽線か陰線か」で振り分け、本数を数えているだけです。

TradingViewの公開ページでは出来高プロファイルになぞらえた説明がされていますが、実際の表示は本数の分布です。出来高が極端に膨らんだ1本も、閑散とした時間帯の1本も、同じ「1本」として数えられます。

1本ずつ「どの段に入るか」を数える仕組み

各足の高値と安値の真ん中がどの価格帯に入るかを調べ、陽線なら右、陰線なら左の段に1本ずつ足していきます。

1本ずつ「どの段に入るか」を数える仕組み① 高値と安値の真ん中で入る段が決まる ② 陽線なので、その段の右側に1本加わる ③ 本数が並んだら下の段がPOCになる212122213111.75116.36Split ProfileDataTrendBULLISH+POC111.75-POC116.36高値と安値の真ん中で入る段が決まる陽線なので、その段の右側に1本加わる本数が並んだら下の段がPOCになる

Vowars DE ver.3.12.33

仕組みを見やすくするため、Minimum Bars for Profile を10、Number of Profile Bins を5、Max Profile Width (in bars) を10に下げて描いています。出来高は使わず、足の本数だけを数えます。

数え方の細かいところは図の通りです。それぞれの足は高値と安値の丁度真ん中の価格で段に振り分けられます図の①。陽線ならその段の右側、陰線なら左側に1本加わります図の②。始値と終値が同じ十字線はどちらにも数えられません。

価格の幅は区間内の「高値と安値の真ん中」の最高値と最安値で決まり、それを Number of Profile Bins の数だけ等分したものが段になります。ヒゲの先端はプロファイルの範囲に入らないので、長いヒゲで付けた高値や安値の位置には段ができないこともあります。

もうひとつ、本数が同じ段が複数あるときは、一番下の段がPOCになります図の③。上昇トレンドでも同数なら下の段が選ばれるので、POCの位置を絶対視しないほうが安全です。

出来高プロファイルの代わりにはならない

「どの価格帯で多く売買されたか」を知りたいなら、出来高を使うプロファイルを別に用意する必要があります。「Macro Trend Split Profile」が教えてくれるのは、どの価格帯に何本の足が滞在したか、つまり時間の偏りです。

軸になるのは「トレンドが切り替わった足」

プロファイルは区間の真ん中ではなく、トレンドが切り替わった足を軸にして立ちます。右側の陽線の段は区間のローソク足に重なり、左側の陰線の段はひとつ前の区間のほうへはみ出します。

最初は少し違和感があるのですが、慣れると「この区間はここから始まった」という起点がプロファイルの位置ですぐに分かります。区間の長さに関係なく軸が固定されるので、過去の区間を並べて見比べやすいのも良いところです。

Macro Trend の線はスーパートレンドそのもの

緑と赤に色が変わる太い線は、TradingView標準のスーパートレンドと同じ計算です。初期値はATRの期間が20、倍率が5.0。標準のスーパートレンドの初期値(期間10、倍率3)と比べるとかなり鈍く、細かい押しや戻りでは向きが切り替わりません。名前に「Macro」と付いているのはこのためでしょう。

線が下にあって緑なら上昇、上にあって赤なら下降です。向きが切り替わった足では線が一旦途切れるので、どこで区間が変わったかは線の切れ目でも確かめられます。

チャートの読み方をチェックポイントごとに

1 線の色で、いまの区間の向きを確かめる

Macro Trend の線の色がそのまま区間の向きです。プロファイルの集計もこの区間ごとに行われるので、まず「今は上昇区間か、下降区間か」を確認するところから始めます。

2 プロファイルの左右の偏りを見る

上昇区間なのに左側(陰線)の段が長い、という形はよく出てきます。上昇の途中で陰線が多く出た価格帯、つまり売りが粘った場所です。逆に右側だけが長い段は、陽線で素通りした、あるいは陽線で押し上げながら滞在した価格帯と読めます。

左右の長さは同じ尺度で揃えられていて、区間で最も本数の多い段が Max Profile Width (in bars) の本数分の長さになり、ほかの段はその比率で短くなります。左右の段の長さを直接比べて構いません。

3 +POCと-POCの破線の位置を見る

陽線が最も多かった段の中央に+POC、陰線が最も多かった段の中央に-POCの破線が引かれ、右端には価格が表示されます。破線はプロファイルの軸から Max Profile Width (in bars) の本数だけ右の位置から始まり、最新の足(区間が終わっていれば区間の最後の足)まで伸びます。

4 ダッシュボードで数字を確かめる

チャート右上の表で、いまの区間の向きと+POC・-POCの価格を数字で確認できます。

ダッシュボードで確認できる3つの値

チャート右上の小さな表には、いまのトレンドの向きと、進行中の区間の+POC・-POCが表示されます。

ダッシュボードで確認できる3つの値① Macro Trend の向き ② 陽線側のPOCの価格 ③ 陰線側のPOCの価格Split ProfileDataTrendBULLISH+POC118.92-POC117.38Macro Trend の向き陽線側のPOCの価格陰線側のPOCの価格

Vowars DE ver.3.12.33

最初の図と同じ相場の最後の足で表示される内容です。区間が41本目に届く前は、+POCと-POCの欄に「Waiting… (40 Bars)」と出ます。

ダッシュボードの「Trend」は Macro Trend の向き図の①、「+POC」は陽線側のPOC図の②、「-POC」は陰線側のPOC図の③です。区間が始まってすぐは「Waiting… (40 Bars)」と表示され、POCの数字が入るまで待つことになります。

+POCと-POCが同じ値になるのは異常ではない

使っていると、+POCと-POCがまったく同じ価格になる場面に度々遭遇します。私が見た30分足のチャートでも、ダッシュボードの2つの値が揃って83056.51でした。

Macro Trend Split Profileの+POCと-POCが同じ価格を示した30分足の例。陽線と陰線の最多価格帯が一致すると、ダッシュボードの2つの値がそろう。
Macro Trend Split Profileの+POCと-POCが同じ価格を示した30分足の例。陽線と陰線の最多価格帯が一致すると、ダッシュボードの2つの値がそろう。

これは陽線と陰線のどちらも、同じ段に最も多く集まったことを意味します。その区間で値動きの大半がそこでもみ合っていた、ということなので、むしろ「区間の中心的な価格帯がはっきりしている」状態と受け取ってよいでしょう。2本の破線と価格ラベルが同じ位置に重なるため、チャート上では1本しかないように見えます。

トレンドが切り替わると何が起きる?

転換したら、ゼロから数え直し

Macro Trend の線が切り替わると、それまでの集計はいったん空になり、新しい区間の本数を最初から数え始めます。

転換したら、ゼロから数え直し① 下降に転換した足から数え直しが始まる ② 前の区間の表示は転換直前の形で残る ③ 40本に届くまで、新しいプロファイルは表示されない222412223222333322233222112222331212214211422123393.3189.57114.01102.35Split ProfileDataTrendBEARISH+POCWaiting… (40 Bars)-POCWaiting… (40 Bars)下降に転換した足から数え直しが始まる前の区間の表示は転換直前の形で残る40本に届くまで、新しいプロファイルは表示されない

Vowars DE ver.3.12.33

初期設定のまま描いた例です。新しい区間はまだ24本なので、ダッシュボードの+POCと-POCは「Waiting… (40 Bars)」のままです。前の区間のプロファイルと破線は、転換する直前の足の形でチャートに残ります。

Macro Trend が切り替わった足から、集計はゼロからやり直しになります図の①。それまでの区間のプロファイルと破線は消えずに、切り替わる直前の足の形でチャートに残ります図の②。

新しい区間のプロファイルが現れるのは、Minimum Bars for Profile を満たしてからです。初期値の40は「切り替わった足から40本経過した足」、つまり切り替わった足を1本目と数えて41本目で表示が始まります図の③。それまでの間、ダッシュボードには「Waiting… (40 Bars)」が出ています。

切り替わった直後はプロファイルが何もない時間帯になる、というのは覚えておきたい性質です。トレンドの初動を狙う使い方にはそもそも向いておらず、ある程度進んだトレンドの中身を確かめるためのインジケーターだと割り切った方が使いやすく感じました。

古いプロファイルはいくつまで残る?

「Macro Trend Split Profile」はボックスを最大500個まで使う設定になっていて、プロファイル1つで Number of Profile Bins の2倍(初期値なら30個)を使います。初期値ならおよそ16区間ぶんのプロファイルが残り、それより古いものは表示されなくなります。段の数を30にすると、残るのは8区間ほどです。

気づきにくいのが「線の引き直し」

線の引き直しは実際の売買に関わるので、もっと丁寧に解説します。

進行中の区間のプロファイルとPOCは、新しい足が確定するたびに、区間の最初の足からすべて数え直されます。価格の幅が広がれば段の区切りも変わり、最多の段が入れ替わればPOCの破線ごと別の高さへ移ります。

4本前の時点では、-POCは別の高さにあった

最初の図と同じ相場を、4本手前の足で止めた状態です。-POCの破線は、この時点では今より2ポイントほど下に引かれていました。

4本前の時点では、-POCは別の高さにあった① この時点の-POCは115.19 ② 陰線がいちばん多い段314541348322111121331121118.57115.19Split ProfileDataTrendBULLISH+POC118.57-POC115.19この時点の-POCは115.19陰線がいちばん多い段

Vowars DE ver.3.12.33

POCの線とプロファイルは、新しい足が確定するたびに区間全体で計算し直され、線ごと引き直されます。過去の位置に見える破線は、その足の時点で見えていた線とは限りません。

この図は最初の全体図と同じ相場を4本手前の足で止めたものです。この時点の-POCは115.19でした図の①。ところが4本後には117.38へ移り、破線は区間の途中から最新の足まで、まるごと新しい高さで引き直されます。

困るのは過去のチャートを振り返るときです。区間の途中で価格がPOCの破線にぴたりと止まって反発したように見えても、その足の時点では破線が別の場所にあった可能性があります。見た目だけで言うと、私も最初は「POCで綺麗に押し目を付けている」と感じましたが、確かめてみるとその足のときのPOCは違う価格でした。

過去のチャートだけでPOCの効き目を判断しない

すでに終わった区間のプロファイルと破線は、区間が切り替わった時点の形で固定され、その後は変わりません。動くのは進行中の区間だけです。ただ、固定された区間でも、破線は区間の最後の足で計算された位置に引かれているので、区間の途中でその価格が見えていたとは限りません。

当時の状態を確かめたいなら、TradingViewのバーリプレイが使えます。足を1本ずつ進めながらインジケーターも計算し直されるので、プロファイルとPOCがどう動いていったかを順番に追えます。ただ、遡れる期間は銘柄と時間足によって違いがあります。

まだ確定していない最新の足でも、表示は値動きに合わせて変わります。陽線だった足が終値の時点で陰線に変われば、その1本は左側へ移りますし、Macro Trend の向きそのものが足の途中で切り替わって、確定時には元に戻ることもあります。判断は足が確定してから、が基本です。

5分足から週足まで、時間足ごとの見え方

今回は5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足、週足の7つで表示を確かめました。どの時間足でも、初期設定のままきちんと動きます。ただ、見え方の印象はかなり違いました。

時間足見え方の印象
5分足・15分足区間が短く切り替わる場面が多く、41本に届かない区間ではプロファイルが出ない。値幅の狭いもみ合いでは段が潰れて、小さなプロファイルが密集しやすい
30分足・1時間足区間の長さと段の太さのバランスが良く、左右の偏りが読みやすい。デイトレードからスイングの入口まで扱いやすい
4時間足・日足1区間が数週間から数か月に及び、POCが中期の目安として機能しやすい。切り替わり直後の「Waiting」の期間も長くなる
週足年単位の区間ごとのプロファイルになる。長期の価格帯の確認には向くが、売買のタイミングを測る用途には粗い
Macro Trend Split Profileを15分足に表示した例。値幅の狭いもみ合いで区間が短く切り替わると、細いプロファイルが重なって読み取りにくくなる。
Macro Trend Split Profileを15分足に表示した例。値幅の狭いもみ合いで区間が短く切り替わると、細いプロファイルが重なって読み取りにくくなる。

短い時間足で表示が混み合うのは、区間が次々に切り替わることと、値幅が狭いと段そのものが薄くなることの両方が理由です。15分足以下で使うなら、後で紹介する Noise Filter (Multiplier) を上げる調整を先に試してみてください。

逆に面白かったのは週足です。数年分の上昇区間に大きなプロファイルが立ち、どの価格帯で長く足踏みしたのかが一枚で見渡せました。

Macro Trend Split Profileを週足に表示した例。数年単位の上昇区間ごとに、陽線と陰線が集中した価格帯が浮かび上がる。
Macro Trend Split Profileを週足に表示した例。数年単位の上昇区間ごとに、陽線と陰線が集中した価格帯が浮かび上がる。

押し目や利確の目安としてPOCをどう使うか

「Macro Trend Split Profile」は売買のサインを出すインジケーターではありません。表示されるのは判断の材料で、どう使うかはこちらに委ねられています。私が試して使いやすかった見方を、場面ごとに整理しておきます。

上昇区間の押し目を待つとき

上昇区間で価格が+POCの辺りまで下げてきた場面は、区間内で陽線が最も多く出た価格帯に戻ってきた、と読めます。そこで下げ止まって再び陽線が出るなら、押し目買いを検討する材料になります。下降区間なら、-POCまでの戻りが同じ考え方です。

ただし、先ほどの「引き直し」の性質があるので、POCの価格は足が確定するたびに確認し直す必要があります。破線に指値を置きっぱなしにする使い方は、私はおすすめしません。

反対側のPOCに近づいたとき

上昇区間で-POCに近づく、あるいは下降区間で+POCに近づく場面は、区間のなかで逆向きの足が最も多く出た価格帯に差しかかっています。一度ポジションの一部を利益確定しておく目安として使えます。

POCを抜けたまま戻らないとき

上昇区間の+POCを下に抜け、終値がその下にとどまり続けるようなら、区間の中心から価格が離れつつあるサインと受け取れます。ストップを引き上げるかどうかを考えるきっかけにはなりますが、Macro Trend の向きが変わるまでは区間は続いている点も忘れずに。

ゴールドのように1方向へ長く走る銘柄と相性が良い

Macro Trend の初期値はかなり鈍いので、ゴールドや株価指数のように、一度方向が出ると数十本単位で続くことの多い銘柄のほうが区間がまとまり、プロファイルが立ちやすくなります。行ったり来たりの激しい銘柄では、41本に届かない区間が増えることを頭に入れておきましょう。

パラメーターの意味と調整の考え方

設定項目は5つの数値と2つの色です。数値の初期値と、調整するときの目安を表にまとめました。

パラメーター設定
設定初期値推奨値効果
Macro Trend Length2014〜30トレンド判定に使うATRの期間。大きくするとATRがなめらかになり、線の位置が安定する
Noise Filter (Multiplier)5.04.0〜6.0線と価格の距離を決める倍率。小さくすると切り替わりが増え、大きくすると区間が長くなる
Minimum Bars for Profile4025〜60プロファイルを表示し始めるまでの本数。小さくすると早く出るが、本数が少ないうちはPOCが動きやすい
Number of Profile Bins1510〜25価格の幅を何段に分けるか。増やすと細かくなるが、1段あたりの本数が減る
Max Profile Width (in bars)4020〜60最も長い段の長さ(足の本数)。見た目だけを変え、集計には影響しない

Noise Filter を下げすぎると、プロファイルが出なくなる

一番効き目が大きいのは Noise Filter (Multiplier) です。下げれば Macro Trend の切り替わりが増えて区間が短くなり、41本に届く区間が減っていきます。

Noise Filterを2.0に下げると、プロファイルが出なくなる

最初の図と同じ相場で、Noise Filter (Multiplier) だけを5.0から2.0に下げました。トレンドの切り替わりが増え、どの区間も表示の条件に届きません。

Noise Filterを2.0に下げると、プロファイルが出なくなる① 初期設定では上昇のままの場所で下降に切り替わる ② 転換足を含めて40本。41本目に届かず表示なし222122133254232131111114.50114.50Split ProfileDataTrendBULLISH+POCWaiting… (40 Bars)-POCWaiting… (40 Bars)初期設定では上昇のままの場所で下降に切り替わる転換足を含めて40本。41本目に届かず表示なし

Vowars DE ver.3.12.33

Noise Filter (Multiplier) 以外は初期設定です。左端に見える箱と破線は、表示範囲より前に始まった区間のプロファイルの右端です。

この図では最初の全体図と同じ相場で倍率だけを2.0に下げています。初期設定では上昇が続いていた場所で下降に切り替わり図の①、その下降区間はちょうど40本で終わってしまいました。あと1本足りずに、プロファイルは表示されていません図の②。

Noise Filter (Multiplier) を小さくするなら、Minimum Bars for Profile もあわせて下げないと、ほとんど何も表示されないチャートになります。逆に、もみ合いの多い銘柄で区間が細切れになる時は、倍率を6.0前後まで上げると区間がまとまりやすくなります。

段の数を増やすと、POCの位置が変わる

Number of Profile Binsを30にすると、段が半分の幅になる

最初の図と同じ相場で、Number of Profile Bins だけを15から30に増やしました。1段の幅が半分になり、段ごとの本数の差が細かく見えます。

Number of Profile Binsを30にすると、段が半分の幅になる① 最多は6本。+POCは118.92から119.31へ動いた ② 2段下には5本の段。差はわずか1本21332225114336111111111231112212119.31117.76Split ProfileDataTrendBULLISH+POC119.31-POC117.76最多は6本。+POCは118.92から119.31へ動いた2段下には5本の段。差はわずか1本

Vowars DE ver.3.12.33

Number of Profile Bins 以外は初期設定です。段が細かくなると1段あたりの本数が減り、最多の段と2番目の段の差が1本だけ、という場面が増えます。

Number of Profile Bins を15から30にすると、1段の幅が半分になります。図では+POCが118.92から119.31へ動きました図の①。そして2段下には、1本差の5本の段が並んでいます図の②。

段を細かくすると価格の精度は上がりますが、1段あたりの本数が減る分、わずか1本の差でPOCが入れ替わりやすくなります。区間が100本を超えるような日足や週足なら20〜25に増やす価値があり、短い区間が中心の時間足なら初期値の15か、10まで減らして段を太くした方が読みやすいと感じました。

用途別の設定の目安

使い方調整の方向理由
15分足以下のデイトレードNoise Filter (Multiplier) を5.0〜6.0、Minimum Bars for Profile を40〜60細かい切り替わりを減らし、本数が十分たまってからプロファイルを出すため
1時間足〜4時間足のスイング初期値のまま区間の長さと段の太さのバランスが最も取れていた
日足以上で早めに形を見たいMinimum Bars for Profile を25〜3040本待つと1か月以上かかるため。ただしPOCが動きやすい期間が長くなる
プロファイルがローソク足に重なって見づらいMax Profile Width (in bars) を20〜30段を短くしてローソク足との重なりを減らす。集計結果は変わらない

色の設定(Bull Color、Bear Color)は、陽線側と陰線側のプロファイル、POCの破線、ダッシュボードの文字に反映されます。ローソク足の色と近いと見分けにくいので、チャートの配色に合わせて変えておくと見やすくなります。

出来高の情報を補う組み合わせ

本数しか数えない以上、出来高の情報はほかで補いたくなります。いくつか試したなかで、相性が良かったのは Chaikin Money Flow(CMF)でした。

Chaikin Money Flowで出来高の流れを補う

プロファイルは足の本数しか数えないので、出来高の偏りは下段の Chaikin Money Flow(CMF)で補います。

Chaikin Money Flowで出来高の流れを補う① もみ合いの間はおおむねマイナス圏 ② ゼロを上抜けて定着 ③ POCの価格帯を上に抜けるCMF 20544265941112243112212118.92117.38Split ProfileDataTrendBULLISH+POC118.92-POC117.38もみ合いの間はおおむねマイナス圏ゼロを上抜けて定着POCの価格帯を上に抜ける

Vowars DE ver.3.12.33

上段は Macro Trend Split Profile、下段は TradingView 標準の Chaikin Money Flow(Length 20)で、どちらも初期設定です。CMFはゼロより上なら買い寄り、下なら売り寄りの出来高が多いことを示します。

CMFは、終値が足の値幅のどこで引けたかに出来高を掛けて積み上げ、一定期間で平均したオシレーターです。ゼロより上なら買い寄り、下なら売り寄りの出来高が多いことを示します。

図では上昇区間のもみ合いの間、CMFはおおむねマイナス圏にありました図の①。その後CMFがゼロを上抜けて定着し図の②、価格がPOCの価格帯を上に抜けていきます図の③。プロファイルで「どこで時間を使ったか」を見て、CMFで「その間に出来高がどちらに傾いていたか」を確かめる、という役割分担です。

他にも、次のような組み合わせが考えられます。

  • アンカーVWAPを区間の切り替わった足に当てると、本数の分布と出来高加重の平均価格を同じ区間で比べられる
  • ADXでトレンドの強さを見ておくと、区間が短く終わりそうな弱いトレンドを見分けやすい
  • 出来高を使う固定期間のプロファイルを同じ区間に重ねると、本数の偏りと出来高の偏りが一致しているかを確かめられる

アラートについて

「Macro Trend Split Profile」にはアラートの条件が用意されていません。トレンドの切り替わりやPOCへの到達を、インジケーター側の設定だけで通知することはできない作りです。

ただし、TradingViewのアラート機能で Macro Trend の線を条件に選び、価格がその線を交差したときに通知させることはできます。POCの破線のほうは線のプロットではなく描画なので、POCの価格で知らせてほしい時は、その価格に水平線を引いて水平線にアラートを設定するのが確実です。POCは足ごとに動くので、水平線の位置もこまめに見直す必要があります。

頼れるところと気をつけるところ

頼れるところ

  • トレンドの区間ごとに、陽線と陰線が集まった価格帯を左右に分けて一目で比べられる
  • 段の中に本数が表示されるので、偏りの大きさを数字で確かめられる
  • 終わった区間のプロファイルが残り、過去の区間どうしを見比べやすい
  • 5分足から週足まで、設定を変えずに表示が成り立つ

気をつけるところ

  • 出来高は使っておらず、足の本数の分布である
  • 進行中の区間のPOCは足ごとに引き直され、過去の位置の破線はその時点の線とは限らない
  • 区間が切り替わってから41本目までプロファイルが出ない
  • 短い時間足やもみ合いでは、小さなプロファイルが密集して読みにくい

トレンドの「中身」を本数で見たい人に

「Macro Trend Split Profile」はトレンドの方向を当てるためのインジケーターではなく、トレンドの区間のなかで陽線と陰線がどの価格帯に集まったかを見せる分析用のツールです。左右に分けた表示はシンプルで、慣れれば数秒で区間の性格がつかめます。

その一方で、数えているのは出来高ではなく本数であること、進行中のPOCは足ごとに動くことの2点は、使う前に必ず押さえておきたいところです。この2つを理解したうえで、押し目や利確の「目安の価格帯」として扱うなら、1時間足から日足辺りのスイングで心強い相棒になってくれるはずです。

参照元・データ出典:この記事は、チャートプラットフォーム「TradingView」にて、クリエイター「ChartPrime」が制作したインジケーターを実際に使用し、徹底分析を行った上で公開しています。

免責事項:本記事は情報提供を目的としたもので、投資助言や特定の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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YUZURU
執筆者YUZURUVowars運営・検証担当
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Web制作会社でオウンドメディアの編集者として働きながら、2018年に暗号資産(仮想通貨)トレードを開始。現物から先物まで実践するうちにチャート分析にのめり込み、現在はTradingViewのオリジナルインジケーターも自作しています。 当サイトでは、TradingViewのインジケーターを自分のチャートで1本ずつ検証し、計算の中身・使い方・弱点までを図解つきでレビューしています。作り手の視点でロジックまで踏み込み、実際に使って確かめた情報だけを掲載。特定銘柄への投資勧誘は行っていません。

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