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種類
インジケーター
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Smart Swing VWAP (Zeiierman)

スイングを自動で選び、そこから構造の向きで色分けしたAVWAPを引くインジケーター

4.0 / 5.0 総合評価

  • 充足性 4.3
  • 独自性 4.4
  • 可読性 3.9
  • 適応性 4.6
  • 信頼性 3.5

難易度 中級

No.VOW-000066

評価について 相場の構造を読み取るための分析・可視化型のインジケーターで、アンカードVWAPの起点選びを出来高と値動きの強さで自動化している点が最大の魅力です。調整の幅が広く、短期足から日足まで自分の見たい波の大きさに合わせられることも評価を押し上げました。信頼性がやや低めなのは、構造の反転時に直近のラベルが別の位置へ付き直す挙動が説明されていないためです。また、線は新しい値動きに素早く寄るという説明に対し、実際はアンカーの価格を長く重視し、立ち上がりは通常のAVWAPよりゆっくりになるため、わずかに減点しています。
難易度解説 表示されるのは線とラベルだけなので、見た目はシンプルです。ただ、アンカーがスイングから遅れて採用され、そのとき過去にさかのぼって線が描かれること、線の色が価格の位置ではなく構造の向きで決まること、反転時にラベルが付き直すことなど、仕組みを知らないと読み違えやすい点がいくつかあります。アンカードVWAPの基本を知っている人が、挙動を理解したうえで使うインジケーターとして中級としました。

総合評価 4.0/ 5.0

評価基準について

  • 充足性 4.3 アンカーの選定、AVWAPの描画、構造の色分け、リテストの通知までがそろい、AVWAPを手で引き直す作業をほぼ置き換えられます。
  • 独自性 4.4 5つの期間の候補を出来高と勢いで採点して選ぶ仕組みと、アンカー価格を起点に重みを薄める計算の組み合わせは前例が少なく新鮮です。
  • 可読性 3.9 線とラベルだけで見やすい一方、採用の切り替わりで新旧の線が並走する区間ができ、設定には過去の線だけを消す項目がありません。
  • 適応性 4.6 5つの期間の個別設定、採用基準、追従速度、ボラティリティ連動、線の描き方まで細かく調整でき、時間足を問わず合わせ込めます。
  • 信頼性 3.5 足の確定後に値は変わらず、さかのぼって描く仕様も説明されていますが、反転時にラベルが付き直す挙動は説明されていません。
リペイント
あり
  1. 形成中変わる
  2. 確定後変わる
  3. 過去変わる
新しいアンカーが採用されると過去にさかのぼって線とラベルが描かれ、構造が反転すると直近のラベルが別の位置に付き直し、初期設定では線の過去の色も塗り替わります。
向いている時間足
  • 短期15分以下
  • 中期30分〜4時間
  • 長期日足以上
検証 BTCUSDT(5m、15m、30m、1H、4H、1D、1W)
アラート
8種類
売買サイン
出さない分析型のため対象外
向いている相場
トレンド
表示場所
チャート上
描くもの
ラインラベル
ベース指標
ATRVWAPスイング高値安値出来高
トレードスタイル
スイングトレードデイトレード

このインジケーターの検証記事

トレンドマーケット構造

AVWAPの引き直しはもう任せていい?スイングを自動で選ぶアンカードVWAPの実力

AVWAPの引き直しはもう任せていい?スイングを自動で選ぶアンカードVWAPの実力

図解ギャラリー 10

この記事の要約
どんなインジケーター?
結論

Smart Swing VWAPは、アンカードVWAPの起点を出来高と値動きの強さで自動選択し、構造の向きで色分けするインジケーターです。押し目・戻りの目安に向きますが、線は後からさかのぼって描かれるため、採用された足を基準に使います。

もっと詳しく
この記事の要点
  • 10・20・35・50・80本の5つの期間でスイングを探し、スコアが基準を超えた最上位をアンカーにしてAVWAPを引きます。
  • スコアは期間どうしの一致度、スイングの値幅、方向・ボラティリティ・出来高から見た動きの強さの3つで決まります。
  • 緑は安値側、赤は高値側のアンカーから引かれた線で、色は価格の位置ではなくスイング構造の向きを示しています。
  • ラベルのHH・HL・LH・LLは前回の同じ側のアンカーとの比較、下段のL10〜L80は採用されたスイングの期間です。
  • アンカーはスイングから数本〜数十本遅れて採用され、その足で過去にさかのぼって線とラベルが描き足されます。
  • アンカーの価格を出発点に重みを少しずつ薄めるため、通常のアンカードVWAPよりスイング付近に長くとどまります。
  • リテストは線から離れたあとゾーンまで戻り、反発の足で引けたときに成立し、アラートは全部で8種類用意されています。
  • 構造が反転すると直近のラベルが別の位置に付き直し、初期設定では線の過去の色も塗り替わる点に注意が必要です。

アンカーを「どこに置くか」で迷わないためのSmart Swing VWAP

アンカードVWAP(AVWAP)は、起点にした足から現在までの出来高加重平均価格を引くツールです。押し目や戻りの目安としてかなり頼りになる一方で、一番面倒なのが「どの高値・安値から引くか」を毎回自分で決める作業でした。相場が進む度に引き直し、古い線を消し、また引く。これを何度も繰り返していると、分析より作図の時間のほうが長くなってしまいます。

「Smart Swing VWAP」は、そのアンカー選びをインジケーター側に任せられるTradingViewのインジケーターです。5つの期間でスイングの高値・安値を探し、スコアが一番高いものを自動でアンカーにして、そこからAVWAPを引きます。上昇の構造なら緑、下落の構造なら赤。新しいスイングが採用されると、次の線に交代します。

スイングを選び、そこから線を引き直すAVWAP

ラベルが付いた高値・安値が「アンカー」。線はそこから始まり、新しいアンカーが決まると次の線に交代します。

スイングを選び、そこから線を引き直すAVWAPSmart Swing VWAPが直近の高値をアンカーに赤い線を引き、その後に押し安値が採用されると緑の線に交代する様子を示したチャート図解です。L10LHL10LLL10HHL10HLL10直近の高値がアンカーに採用L10=勝ったスイング期間アンカーから引かれる弱気(赤)のAVWAP押し安値(HL)が採用され緑の線に交代

Vowars DE ver.3.12.33

ラベルの上段は前回のアンカーとの比較(HH・HL・LH・LL)、下段は採用されたスイング期間です。赤い線は新しいアンカー(HL)が確定した足の1本手前で止まり、緑の線はHLの安値から引き直されます。

BTCの1時間足に入れてみると、チャートに出るのは線とラベルだけで、拍子抜けするほどすっきりしています。ラベルの付いた高値がアンカーとして採用されると図の①のようにHHやLHの印が付き、そこから赤い線が伸びていきます。その後に押し安値が採用されると、今度は図の③のように緑の線へ交代するという流れです。

ただし、この線は普通のAVWAPとは計算の性格がかなり違います。アンカーの価格を長く覚えていること、アンカーの採用がスイングから少し遅れて決まり、そのとき過去にさかのぼって線が描かれること。この2つを知らずに使うと、チャートの見え方を誤解しやすくなります。この記事では表示の読み方から仕組み、設定、リペイントの扱いまで、導入を判断できるところまで掘り下げていきます。

Smart Swing VWAPを1時間足に表示した例。スイングの高値・安値に付くラベルと、そこから引かれる赤・緑のアンカードVWAP。
Smart Swing VWAPを1時間足に表示した例。スイングの高値・安値に付くラベルと、そこから引かれる赤・緑のアンカードVWAP。

チャートに出るのは「線」と「ラベル」の2つだけ

緑と赤のAVWAP

線の色は今採用されているアンカーの向きを表します。押し安値など安値側のスイングがアンカーなら緑(強気の構造)、高値側のスイングがアンカーなら赤(弱気の構造)です。線は1本だけが「アクティブ」で、新しいアンカーが決まると、それまでの線はその足で止まって残り、新しい線が引かれます。

ここで覚えておきたいのは、色が「価格が線の上か下か」で決まっていない点です。緑の線を価格が割り込んでも、すぐに赤にはなりません。色が変わるのは、終値がアンカーの価格(緑ならアンカーにした安値、赤ならアンカーにした高値)を抜けた時と、反対向きのアンカーが新しく採用された時です。

色は「構造」、位置は「勢い」

線の色はスイング構造の向き、価格と線の位置関係は今の勢いを表している、と分けて読むと混乱しません。緑の線の下で価格が推移しているのは、上昇の構造はまだ崩れていないものの、足元では売りが優勢という状態です。

ラベルの読み方

アンカーが採用されると、そのスイングの位置にラベルが付きます。上段は前回のアンカーとの比較、下段は採用されたスイングの期間です。

表示意味
HH高値側のアンカーで、前回の高値側アンカーより高い(Higher High)
LH高値側のアンカーで、前回の高値側アンカー以下(Lower High)
HL安値側のアンカーで、前回の安値側アンカー以上(Higher Low)
LL安値側のアンカーで、前回の安値側アンカーより低い(Lower Low)
L10〜L80採用されたスイングを見つけた期間(初期値では10・20・35・50・80本)
上段が空白比べる前回のアンカーがない最初のラベル。チャートの左端で見かける

比べる相手は「直前のスイング」ではなく、「前回採用された同じ側のアンカー」です。間にラベルの付かなかった小さな高値・安値は比較に入りません。下段の表示はShow Winning Pivot Lengthでオフにできます。

L10が多いか、L50やL80が混じるかで、その時の相場がどの大きさの波で動いているかもざっくり分かります。日足では「HH L80」から「LH L50」へ移る並びが出ていて、大きな流れが切り替わった場所がひと目で拾えました。

アンカーはどうやって選ばれているのか

5つのスイング期間がそれぞれ候補を出す

「Smart Swing VWAP」は、10・20・35・50・80本の5つの期間で、それぞれ直近の高値と安値を追いかけています。各期間は「直近の高値と安値のどちらが新しいか」で今の向きを決め、その反対側の極値をアンカー候補として出します。例えば最後に新しい高値を付けた期間なら、その前の安値が強気のアンカー候補です。

5つのスイング期間が候補を出し、スコア上位が勝つ

アンカーは1つの期間で決め打ちされません。足が確定するたびに5つの候補を採点し、条件を満たした最上位だけが採用されます。

5つのスイング期間が候補を出し、スコア上位が勝つ234本目の足で、5つのスイング期間(10・20・35・50・80)がそれぞれ挙げたアンカー候補と、そのスコアを示したチャート図解です。基準を満たしたL10の安値が採用されています。L10LHL10LLL10HHL10HLL10L10の候補(この安値)スコア60.5・強さ0.71で採用L20は直前の高値を候補にスコア42.0で不採用L35・L50・L80は画面外の安値スコア53.0で基準58に届かず

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スコアは、期間どうしの一致度(25%)、スイングの値幅(20%)、動きの強さ(55%)を合計した0〜100の値です。動きの強さは、方向への進み具合・ボラティリティの拡大・出来高の参加の3つから作られます。採用には Minimum Anchor Score(58)と Minimum Move Strength(0.35)の両方を満たす必要があります。数値はこの図の値動きで計算したものです。

5つの候補は、足が確定するたびに採点されます。図の①の安値はL10が出した候補で、スコア60.5で採用されました。一方、L20は直前の高値を候補に出していて図の②、L35・L50・L80は画面より左の古い安値を指していました図の③。

スコアの中身

要素割合中身
期間どうしの一致度25%同じ向きの候補どうしが、価格(0.5ATRが基準)か位置(3本が基準)で近いほど高い
スイングの値幅20%直近の高値と安値の幅がATRの4倍に届くと満点
動きの強さ55%方向への進み具合・ボラティリティの拡大・出来高の参加の3つから計算

一番比重が大きいのが「動きの強さ」です。スイングから現在までにどれだけ一方向へ進んだか、その間の値幅が平均より大きかったか、出来高が平均より多かったか。この3つを掛け合わせ、さらに最も弱い要素で割り引く計算になっていて、3つのうち1つでも弱いと点数が伸びません。出来高だけ多くて値動きがない、という場面のスイングは採用されにくくなっています。

採用されるには、スコアがMinimum Anchor Score(初期値58)以上で、動きの強さがMinimum Move Strength(初期値0.35)以上であることが条件です。さらに、前のアンカーからBars Between New Anchors(初期値8本)がたっていないと乗り換えません。

同じ向きへの乗り換えは少し厳しめ

今と同じ向きの候補に乗り換える時は、今のアンカーのスコアを4点以上上回る必要があります。また、今のアンカーと価格(0.2ATR以内)も位置(3本以内)もほぼ同じ候補は、同じスイングとみなして乗り換えません。上昇トレンドの途中で緑の線が頻繁に引き直されないのは、この仕組みのおかげです。

採用が決まるのはスイングの「あと」

ここが「Smart Swing VWAP」を使う上で一番大事なところです。スコア自体は毎本計算されていますが、アンカーの採用を判定するのは、5つの期間のどれかで向きが入れ替わった足(または最初のアンカーが決まるまでの間)です。つまり、安値を付けた瞬間にはまだ何も起きず、その後に価格が上がって新しい高値を付けたときに、ようやく安値が候補として採点されます。

アンカーの線は「確定した時点」でさかのぼって描かれる

赤い線は198本目から始まっていますが、198本目の時点ではまだ緑の線しかありませんでした。

アンカーの線は「確定した時点」でさかのぼって描かれる198本目の高値がアンカーとして採用されたのは239本目で、それまでの区間の赤い線は採用時にさかのぼって描かれたことを示すチャート図解です。L10L10LLL20HHL20アンカーになった高値(198本目)採用が決まったのは41本後ここで緑の線が止まるこの区間の赤い線は採用時にまとめて描き足された

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アンカーの採用は、いずれかのスイング期間で高値・安値の向きが入れ替わり、スコアの条件を満たした足で行われます。採用された瞬間に、アンカーの足から現在の足までのAVWAPがまとめて計算され、線が一気に描き足されます。古い緑の線は削除されず、確定した足の手前まで残ります。

このチャートでは、198本目の高値図の①が採用されたのは41本後の239本目でした。採用が決まった足で、198本目から現在までのAVWAPがまとめて計算され、赤い線が一気に描き足されます図の③。それまで引かれていた緑の線は図の②のように採用の直前で止まり、そのまま残ります。

実際に使っていて感じたのは、短い期間のスイング(L10やL20)なら数本で採用されることが多く、大きなスイングほど遅れやすいという傾向です。BTCの5分足でも数本から十数本の遅れは普通に見られ、日足ではLH L50のアンカーがスイングから1か月以上たってから採用されていました。

過去チャートの見え方に注意

過去のチャートを眺めると、どのスイングにもきれいに線が引かれていて、まるで高値・安値を当てていたように見えます。その線はリアルタイムでは採用時点まで存在していません。スイングの位置から線が始まっていても、使えたのは採用された足からです。TradingViewのバーリプレイで1本ずつ進めると、どの足で線が描き足されたかを確かめられます(さかのぼれる期間は時間足と契約プランで変わります)。

線の性格は「アンカーの価格を長く覚えているVWAP」

アンカーの価格が出発点になる

普通のAVWAPはアンカーの足の代表値(高値・安値・終値の平均など)から始まり、その後の足を出来高で平均していきます。「Smart Swing VWAP」は計算の出発点が違い、アンカーにした高値・安値そのもの(ヒゲの先端)を、アンカーの足の出来高分の重みで最初に置きます。そこへ新しい足の値を少しずつ混ぜていく、指数平滑に近い計算です。

アンカーの価格は、20本たっても半分の重みを持ち続ける

Smart Swing VWAPは、アンカーの高値・安値そのものを出発点にして計算を始めます。その影響がどれだけ残るかを比べました。

アンカーの価格は、20本たっても半分の重みを持ち続けるアンカーからの経過本数ごとに、線の値のうちアンカーの価格がしめる割合を、Smart Swing VWAP(Price Tracking Speed 20)と通常のアンカードVWAPで比べた概念図です。線の値にしめるアンカー価格の割合0.250.5120本後でもアンカー価格が50%通常のアンカードVWAPは20本後に約5%まで薄まる60本後は12.5%古い情報は少しずつ抜けていく
  • Smart Swing VWAP(Price Tracking Speed 20)
  • 通常のアンカードVWAP

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出来高がどの足も同じだった場合の計算です。通常のアンカードVWAPでは、アンカーの足は経過本数+1本のうちの1本にすぎません。Smart Swing VWAPでは、アンカーの価格の重みが Price Tracking Speed の本数ごとに半分になり、それ以外の重みは直近の足ほど大きく配られます。

出来高がどの足も同じだと仮定して計算すると、Price Tracking Speedが初期値の20なら、20本たってもアンカーの価格が線の値の半分をしめています図の①。普通のAVWAPなら、20本後にはアンカーの足の影響は約5%まで薄まっています図の②。その代わり、60本、100本と時間がたつと古い情報はきちんと抜けていき図の③、すべての足を均等に抱え込むふつうのAVWAPのように、長いトレンドで価格から取り残されることはありません。

普通のアンカードVWAPと重ねてみる

通常のアンカードVWAPより、アンカーの価格に長くとどまる

アンカーは同じ202本目の安値です。点線は、比較のために重ねた通常のアンカードVWAPです。

通常のアンカードVWAPより、アンカーの価格に長くとどまる同じ安値をアンカーにした、Smart Swing VWAP(緑)と通常のアンカードVWAP(点線)を重ねたチャート図解です。L10L10LLL10LHL20LLL10線は安値のヒゲ先から始まる通常のAVWAPはすぐに価格の中心へ寄る緑の線は安値寄りに残り押し目の目安になる
  • Smart Swing VWAP
  • 通常のアンカードVWAP(比較用)

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Smart Swing VWAPは、アンカーの高値・安値そのものを出発点にし、その重みを少しずつ薄めていきます。そのため立ち上がりが遅く、安値に近い位置に長くとどまります。点線は説明用で、インジケーターには表示されません。

同じ安値をアンカーにして重ねると、違いがよく分かります。緑の線は安値のヒゲ先から始まり図の①、立ち上がりがかなりゆっくりです。ふつうのAVWAPは数本で価格の中心へ寄っていきます図の②。

説明文からは「価格に素早く寄り添う線」をイメージしていましたが、少なくともアンカーから数十本の範囲では逆で、スイングの価格帯に長くとどまる線でした。これは欠点というより性格の違いです。押し目で「安値からそれほど離れていない支え」として機能しやすく、図の③のように、トレンドの途中の押し目がちょうど緑の線付近で止まる場面もありました。

Price Tracking Speed で追従の速さを変える

Price Tracking Speed で線の追従の速さが変わる

アンカーの位置は3本とも同じです。違うのは、新しい値動きをどれだけ早く取り込むかだけです。

Price Tracking Speed で線の追従の速さが変わる同じアンカーから、Price Tracking Speed を8・20(初期値)・60にした3本のAVWAPを重ねたチャート図解です。値が小さいほど線が価格に近づきます。L10LHL10LLL10HHL10HLL108は価格の動きに素早く寄っていく60はアンカー付近からなかなか離れない
  • Price Tracking Speed 8
  • 20(初期値)
  • 60

Vowars DE ver.3.12.33

比較のため、8を水色、60をオレンジで表示しています(実際の色は、設定した上昇・下落の色になります)。左下から伸びる水色の線は、ひとつ前のアンカーから引かれた8の線です。Price Tracking Speed は、古い値の重みが半分になるまでの本数として働きます。

Price Tracking Speedは、アンカーの価格や古い足の重みが半分になるまでの本数として働きます。8まで下げると線は価格へ素早く寄っていき図の①、60まで上げるとアンカー付近からほとんど動きません図の②。アンカーの位置は設定にかかわらず同じで、変わるのは線の動き方だけです。

最小値は1ですが、内部では5〜300本の範囲に収められます。5未満を入れても5と同じ動きになる点は覚えておくと無駄がありません。

Adjust Speed With Volatility はかなり強く効く

Adjust Speed With Volatilityをオンにすると、ATR(期間50)とその平均を比べて、ボラティリティが高いときは追従を速く、低いときは遅くします。初期値はオフです。

効き方の強さを決めるVolatility Adjustment Strengthは初期値が10で、ATRが平均の1.1倍になるだけでPrice Tracking Speed20が実質8前後まで速くなり、0.9倍なら50台まで遅くなります。思ったより振れ幅が大きいので、試すなら1〜3くらいから始めて、線の動きを見ながら上げていくほうが扱いやすいと感じました。

構造が崩れたときの2つの見せ方

アクティブな線の向きと反対側へ終値が抜けると、構造の反転として扱われます。緑の線なら、終値がアンカーにした安値以下で引けた足です。反転したときの描き方はAfter Structure Breakで選べます。

Recolor Entire Active Line(初期値)

初期設定では、構造が崩れると線全体の色が変わる

「Recolor Entire Active Line」(初期値)では、構造が反転した瞬間に、線の過去部分まで新しい色で塗り直されます。

初期設定では、構造が崩れると線全体の色が変わるAfter Structure Break が Recolor Entire Active Line のとき、終値がアンカーの安値を割った足で、アクティブなAVWAP全体が緑から赤に塗り替わる様子を示すチャート図解です。L10LLL10LHL10終値がアンカーの安値を割る安値から始まる線までまとめて赤に変わるHLのラベルは消え直近の高値にLHが付く

Vowars DE ver.3.12.33

線の値そのものは変わらず、色だけが変わります。押し安値(HL)のラベルは削除され、アンカーから反転までの最高値にLHのラベルが付き直します。そのため、反転後のチャートだけを見ると「安値から赤い線が始まっている」ように見えます。

初期値では反転が起きた足図の①で、アクティブな線の過去部分までまとめて新しい色に塗り直されます図の②。線の値は変わらず、変わるのは色だけです。

同時に、アンカーに付いていたラベル(この例ではHL)が削除され、アンカーから反転までの最高値にLH(前回の高値側アンカーより高ければHH)のラベルが付き直します図の③。反転後のチャートだけを見ると、安値から赤い線が始まっていて、その上の高値にLHがある、という少し不思議な絵になります。仕組みを知らないと読み違えやすいところです。

Preserve Old Color And Start New Segment

Preserve Old Color And Start New Segment では過去の色が残る

同じ値動きでも、設定を切り替えると反転前の色がそのまま残り、どこで構造が崩れたかがチャートに刻まれます。

Preserve Old Color And Start New Segment では過去の色が残るAfter Structure Break を Preserve Old Color And Start New Segment にすると、反転前の緑の区間はそのまま残り、反転した足から赤い線が新しく続く様子を示すチャート図解です。L10LLL10LHL10終値がアンカーの安値を割る反転前の区間は緑のまま残る反転した足から赤い線が新しく続く

Vowars DE ver.3.12.33

線の値は初期設定のときと同じで、区切り方と色だけが変わります。ラベルの付き直し(HLが消えてLHが付く)は、この設定でも同じように起こります。

こちらに切り替えると、反転前の区間は緑のまま残り図の②、反転した足から赤い線が新しく続きます図の③。どこで構造が崩れたかがチャートに残るので、あとから振り返る使い方ならこちらのほうが読みやすいと感じました。ラベルの付き直しはこの設定でも同じように起こります。

ラベルが消えることがある

構造が反転すると、直近に付いていたラベルが削除され、別の位置に付き直します。一度付いたHL・LHなどのラベルが、後で見たら別の場所に変わっていることがあるので、ラベルをそのまま記録して検証に使うときは注意してください。

アラートは8種類。リテストの条件を知っておくと使いやすい

「Smart Swing VWAP」には、チャートに印を出す売買サインはありません。その代わり、TradingViewのアラート作成画面で選べる条件が8つ用意されています。どれも足が確定したタイミングで判定されます。

アラート名内容
New ranked anchor新しいアンカーが採用された
Bullish polarity flip終値が赤い線のアンカー(高値)を上抜け、強気に反転した
Bearish polarity flip終値が緑の線のアンカー(安値)を下抜け、弱気に反転した
Cross above AVWAP終値がアクティブな線を上抜けた
Cross below AVWAP終値がアクティブな線を下抜けた
Bullish AVWAP retest緑の線へのリテストが成立した
Bearish AVWAP retest赤い線へのリテストが成立した
Any ranked AVWAP event上の7つのどれかが起きた

アンカーの採用や反転が起きた足では、クロスとリテストの条件は判定されません。線そのものが入れ替わる足なので、同じ足でクロスが重なって鳴る、ということが起きないようになっています。

リテストが成立する3つの条件

リテストのアラートが鳴る3つの条件

リテストはチャートに印が出ないアラート専用の機能です。どの足で条件がそろうのかを、値動きに当てはめて確認します。

リテストのアラートが鳴る3つの条件緑のAVWAPから0.75ATR以上離れたあと、線の近くまで戻り、陽線で線の上に引けた足でBullish AVWAP retestの条件が成立する様子を示すチャート図解です。L10L10LLL10HHL10LLL10HLL10線から0.75ATR以上離れて引ける(リテストの準備が整う)線に触れても陰線なら見送り触れたうえで陽線・線より上で引けた足でアラート

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帯は線から上下0.15ATRのタッチゾーン(Retest Touch Zone)の目安です。220本目は下ヒゲで線に触れましたが陰線だったため成立せず、翌221本目で成立しています。図の印やゾーンは説明用で、実際のチャートには表示されません。

リテストの判定は、思っていたより条件がしっかりしています。緑の線(Bullish AVWAP retest)の場合、まず終値が線からRetest Setup Distance (ATR)(初期値0.75ATR)以上離れて引け、準備が整います図の①。その後、足の値幅が線の上下Retest Touch Zone (ATR)(初期値0.15ATR)のゾーンにかかり、陽線(終値が始値以上)で、しかも線より上で引けた足で成立します。

220本目は下ヒゲで線に触れましたが、陰線だったので見送られました図の②。翌221本目はゾーンにかかった上で陽線・線より上で引けたので成立しています図の③。一度成立すると準備はリセットされ、また線から離れるまで次のリテストは判定されません。赤い線では、上下と陽線・陰線の条件が逆になります。

リテストは「反発の確認」まで含んでいる

線に触れただけでなく、反発の足(陽線・線より上の終値)まで確認してから鳴る設計です。その分、アラートが鳴った時点では反発の1本目が終わっています。指値で線ぴったりを拾いたい人には遅く、確認してから入りたい人には合っています。

Smart Swing VWAPの使い方

ここからは、実際にチャートで使うときの流れです。順番どおりに見ていくと、線とラベルの情報を無理なく判断材料にできます。

1 線の色で構造の向きを確かめる

まずは今のアクティブな線が緑か赤かを見ます。緑なら押し目、赤なら戻りを狙う前提で考えます。下段のL表示が大きい(L50・L80)ほど、大きな波のスイングが基準になっています。デイトレードなら1時間足や4時間足でこの向きを確認してから、下の時間足に落とすと迷いが減ります。

2 線への押し・戻りを待つ

4時間足のSmart Swing VWAP。L80のスイング安値から引かれた緑のAVWAPが、上昇トレンドの押し目の目安になっている例。
4時間足のSmart Swing VWAP。L80のスイング安値から引かれた緑のAVWAPが、上昇トレンドの押し目の目安になっている例。

価格が線から離れているときは、飛び乗らずに線まで戻ってくるのを待ちます。アンカーから日が浅い線はスイングの価格帯にとどまりやすいので、トレンド初期の押し目は意外と深くなりがちです。線までの距離が遠すぎると感じたら、Price Tracking Speedを少し下げると現実的な位置に寄ってきます。

3 リテストのアラートか、終値の反応で判断する

線の近くまで来たら、Bullish AVWAP retest(戻りならBearish AVWAP retest)のアラートを待つか、自分で反発の足を確認します。線を終値で明確に割り込んだら、押し目の前提は弱まったと考えます。

4 損切りの目安はアンカーの価格

緑の線の構造が崩れるのは、終値がアンカーにした安値を割ったときです。損切りをその安値の少し外に置くと、インジケーターの構造判定と自分の撤退ラインがそろいます。線そのものを損切りの基準にする場合は、アンカー直後の線は安値のすぐ近くにあり、時間がたつにつれて安値から離れていく点も覚えておいてください。

時間足ごとの見え方

BTCの5分足から週足まで表示してみたところ、時間足でかなり性格が変わりました。

5分足のSmart Swing VWAP。短期足ではL10・L20のスイングを中心にアンカーが頻繁に切り替わる。
5分足のSmart Swing VWAP。短期足ではL10・L20のスイングを中心にアンカーが頻繁に切り替わる。

5分足と15分足では、L10やL20のアンカーが数時間おきに切り替わり、緑と赤が細かく入れ替わります。線の情報は豊富ですが、そのぶん採用の遅れや乗り換えも多く、線を追いかけるより、上の時間足の向きに合わせた押し目だけ拾うほうが落ち着いて使えました。

1時間足と4時間足では、L10からL80まで適度に混ざり、1本の線が数日続きます。押し目・戻りの目安として使うなら、この辺りが一番バランスがよいと感じました。日足ではHH L80からLH L50へ移る並びが出て、11月から1月にかけての下落では、赤い線が戻りの上限の目安として働いていました。週足になると、ラベルの数はごくわずかで、数年単位の流れを表す線になります。

日足のSmart Swing VWAP。HH L80からLH L50への切り替わりと、戻りの上限として働く赤いアンカードVWAP。
日足のSmart Swing VWAP。HH L80からLH L50への切り替わりと、戻りの上限として働く赤いアンカードVWAP。

パラメーターの意味とおすすめの調整

パラメーター設定
設定初期値推奨値効果
Scale 1〜Scale 5すべてオンすべてオン各スイング期間を採点に使うかどうか。オフにした期間は候補を出さず、一致度の計算からも外れる
Length10 / 20 / 35 / 50 / 80初期値各期間の長さ。小さいほど近くの小さなスイング、大きいほど大きな構造を拾う
After Structure BreakRecolor Entire Active Line振り返り重視ならPreserve Old Color And Start New Segment構造が反転したときに、線全体を塗り直すか、反転した足から新しい色で続けるか
Price Tracking Speed20短期足12〜16/中長期足20〜30重みが半分になるまでの本数。小さいほど価格に寄り、大きいほどアンカー付近にとどまる
Adjust Speed With Volatilityオフオフ(試すなら強さを下げてから)ATRとその平均の比で追従の速さを自動で変える
Volatility Adjustment Strength101〜3からボラティリティによる速さの変化の強さ。大きいほど差が極端になる
Minimum Anchor Score5855〜65採用に必要なスコア。上げるとアンカーが減り、下げると増える
Minimum Move Strength0.350.3〜0.45採用に必要な動きの強さ。上げると勢いのあるスイングだけが残る
Bars Between New Anchors8短期足は10〜15次のアンカーに乗り換えるまでに必要な本数
Retest Touch Zone (ATR)0.150.1〜0.25リテストとみなす線からの距離(ATR単位)
Retest Setup Distance (ATR)0.750.5〜1.0リテストの準備に必要な、線から離れる距離(ATR単位)
Bullish Label Color / Bearish Label Colorlime / red好みでラベルの色
Bullish VWAP Color / Bearish VWAP Colorlime / red好みで線の色
VWAP Line Width22線の太さ(1〜6)
Show Winning Pivot Lengthオンオンラベルの下段にL10〜L80を表示する

短期足でアンカーの切り替わりが多すぎるとき

5分足などで線が落ち着かないと感じたら、まずBars Between New Anchorsを10〜15に上げます。切り替わりの間隔が直接延びるので、効果が分かりやすい設定です。それでも多いときはMinimum Anchor Scoreを60〜65に上げると、勢いのないスイングが候補から落ちます。Scale 1(L10)をオフにする方法もありますが、15分足ではほぼすべてのアンカーがL10だった場面もあり、オフにすると線が出る回数が大きく減ります。最後の手段と考えたほうがよいと思います。

スイングトレードで大きな構造だけを見たいとき

4時間足や日足で大きな流れだけを追いたいなら、Scale 1とScale 2をオフにして、L35以上の候補だけで採点させる使い方もできます。オフにした期間は一致度の計算からも外れるので、採用される回数はかなり減り、1本の線が長く続くようになります。Price Tracking Speedは20〜30にしておくと、長く続く線が価格に置いていかれにくくなります。

リテストのアラートを増やしたい・減らしたいとき

アラートが少なすぎるならRetest Setup Distance (ATR)を0.5前後に下げ、Retest Touch Zone (ATR)を0.2前後に広げます。逆に、細かい揉み合いで何度も鳴るなら、Retest Setup Distance (ATR)を1.0に上げると、しっかり離れてから戻った場面だけが残ります。どちらもATRが基準なので、銘柄や時間足を変えても同じ感覚で使えます。

出来高のない銘柄では

計算に出来高を使っていますが、出来高がない(または0の)足は1として扱われます。出来高データのない銘柄では、すべての足が同じ重みの平均になり、スコアの「出来高の参加」も実質的に働きません。ゴールドや株価指数のように出来高の扱いが銘柄ごとに違う市場では、表示している銘柄に出来高があるかを先に確かめておくと安心です。

チャイキン・マネーフローと組み合わせてリテストの質を見る

リテストのアラートは線への押しと反発の形を確認してくれますが、その反発に資金が伴っているかまでは見ていません。そこで相性がよかったのが、TradingView標準のチャイキン・マネーフロー(CMF)です。足のどこで引けたかと出来高から、買い・売りどちらの圧力が強いかを−1〜+1の範囲で表すオシレーターで、ゼロより上なら買い優勢と読みます。

リテストの質をチャイキン・マネーフローで見分ける

同じリテストのアラートでも、資金の流れが伴っているかどうかで、その後の値動きが変わることがあります。

リテストの質をチャイキン・マネーフローで見分けるSmart Swing VWAPの緑の線でリテストが2回成立した場面に、チャイキン・マネーフロー(CMF 20)を重ねたチャート図解です。2回目はCMFがゼロを上抜けたタイミングと重なり、上放れにつながっています。CMF(20)L10L10HLL10LHL10LLL101回目のリテスト成立CMFはマイナス圏2回目のリテストで上放れCMFがゼロを上抜け

Vowars DE ver.3.12.33

下段はTradingView標準のChaikin Money Flow(期間20)です。1回目のリテストではCMFがマイナス圏に沈んでおり、売り圧力が残っていました。2回目はCMFがゼロを上抜けた足と重なっています。リテストの印は説明用で、実際のチャートには表示されません。

この場面では、1回目のリテストが成立した時、CMFはマイナス圏に沈んでいました図の①。形は反発でも、売り圧力がまだ残っていた状態です。2回目のリテストは、CMFがゼロを上抜けたタイミングと重なり、そのまま上放れています図の②。

使い方は単純で、緑の線のリテストならCMFがゼロより上か、少なくともゼロへ向かって上がっているかを確認するだけです。「Smart Swing VWAP」がアンカー選びに出来高を使っているのに対し、CMFは足ごとの資金の流れを見るので、見ている情報が重なりすぎないのも組み合わせやすい理由です。

他に相性がよさそうなのは、出来高プロファイル(固定期間・表示範囲)です。アンカーにしたスイングの価格帯と、出来高が集中した価格帯が重なっていると、緑や赤の線付近での反応が強くなりやすく、線の信頼度を見積もる材料になります。また、レンジ相場で線が細かく入れ替わる場面を避けたいなら、ADXでトレンドの強さを確認してから使う方法も合っています。

任せられるところと、任せきりにしないほうがいいところ

任せて楽になるところ

  • アンカーの選定と引き直しを自動で行うので、AVWAPの作図にかかる手間がほぼなくなる
  • 5つの期間を同時に採点するため、相場の波の大きさに合わせたスイングが選ばれやすい
  • 出来高と値動きの強さで候補をふるいにかけるので、勢いのない小さな高値・安値は採用されにくい
  • アンカー価格を長く重視する線なので、トレンド初期の押し目・戻りの目安として機能しやすい
  • リテストのアラートが反発の足まで確認してから鳴る
  • 表示が線とラベルだけで、ほかのインジケーターと重ねても邪魔になりにくい

任せきりにしないほうがいいところ

  • アンカーの採用はスイングから遅れて決まり、そのとき過去にさかのぼって線が描かれる
  • 構造が反転すると直近のラベルが別の位置に付き直し、初期設定では線の過去の色も変わる
  • 採用の切り替わりでは古い線が残るため、新旧の線が並走して見える区間ができる
  • アンカー直後は線がスイングの価格帯から動きにくく、価格との距離が大きく開くことがある
  • レンジ相場ではアンカーと線の色が細かく入れ替わりやすい

リペイントと「後から描かれる線」をどう捉えるか

「Smart Swing VWAP」の計算は、すべて足が確定した時点で行われます。形成中の足の値動きで線が揺れることはなく、確定した足で計算された線の値があとから変わることもありません。上位足の参照や未来の足の情報も使っていません。

一方で、チャートの見た目はあとから変わります。整理すると次の3つです。

  1. 新しいアンカーが採用された足で、アンカーの位置から現在まで線とラベルがさかのぼって描き足される
  2. 構造が反転すると、直近のラベルが削除されて別の位置に付き直す
  3. After Structure Breakが初期値(Recolor Entire Active Line)のときは、反転が起きた足でアクティブな線の過去部分の色まで塗り替わる

1つ目は公開ページでも説明されている仕様で、2つ目と3つ目も、仕組みが分かっていれば読み違えることはありません。ただ、過去チャートを眺めて「このラベルの位置で入っていれば」と考えるのは危険です。ラベルの位置はリアルタイムではその時点で分かっていなかった場所です。検証するなら、バーリプレイで1本ずつ進め、線が描き足された足を起点に考えるようにしてください。

過去チャートでの検証は採用された足から

アンカーの位置ではなく、線が描き足された足(New ranked anchorのアラートが鳴る足)を基準に損益を数えると、実際に使ったときの感覚に近づきます。

アンカー選びを任せて、判断は自分で持つ

Smart Swing VWAP (Zeiierman)

「Smart Swing VWAP」は、AVWAPを使う人が毎回悩んでいた「どこから引くか」を、出来高と値動きの強さで決めてくれるインジケーターです。線そのものはアンカーの価格を長く重視する独特の性格を持っていて、トレンド初期の押し目・戻りの目安として使いやすいと感じました。

その一方で、アンカーは後から決まり、線は後から描かれます。過去チャートの見栄えに引っ張られず、「今アクティブな線の色」と「価格と線の距離」を判断材料として使う。この距離感で付き合えば、AVWAPを手で引き直す手間から解放されつつ、判断の軸は自分の手元に残せます。まずは1時間足か4時間足に入れて、ラベルが付くタイミングを数回観察して見るのがおすすめです。

参照元・データ出典:この記事は、チャートプラットフォーム「TradingView」にて、クリエイター「Zeiierman」が制作したインジケーターを実際に使用し、徹底分析を行った上で公開しています。

免責事項:本記事は情報提供を目的としたもので、投資助言や特定の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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Web制作会社でオウンドメディアの編集者として働きながら、2018年に暗号資産(仮想通貨)トレードを開始。現物から先物まで実践するうちにチャート分析にのめり込み、現在はTradingViewのオリジナルインジケーターも自作しています。 当サイトでは、TradingViewのインジケーターを自分のチャートで1本ずつ検証し、計算の中身・使い方・弱点までを図解つきでレビューしています。作り手の視点でロジックまで踏み込み、実際に使って確かめた情報だけを掲載。特定銘柄への投資勧誘は行っていません。

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