10種類のオシレーターを一度に見張る「Divergence for Many Indicators v4」
RSIのダイバージェンスを探そうとして、サブウィンドウにRSIを出し、次にMACDを出し、気づけばチャートの下半分がオシレーターで埋まっていた。そんな経験はないでしょうか。「Divergence for Many Indicators v4」は、その作業をまとめて引き受けてくれるインジケーターです。
作者はLonesomeTheBlueで、TradingViewのエディターズピックにも選ばれています。RSIやMACDなど10種類の指標を裏側で計算し、価格との逆行(ダイバージェンス)が見つかった足に、指標名と数をラベルで表示します。オシレーターのウィンドウは一枚も増えません。チャート本体に、ラインとラベルが描かれるだけです。

私はビットコインの1時間足・4時間足・日足に入れて、しばらく様子を見ました。最初に感じたのは「ラベルの数字がそのまま情報になる」という便利さです。一方で、使い込むほど「過去のチャートでは見えないもの」がある点にも気づきました。この記事では、その両方を図解を交えて整理します。
判定に使われる10個の指標と、その期間
ダイバージェンスを探す対象は、次の10個です。期間はすべて固定で、設定画面では変えられません。CCIとMFIは一般的な典型価格ではなく、終値をもとに計算されている点も覚えておくと、手元のオシレーターと見比べたときに戸惑わずに済みます。
| ラベル表記 | 指標 | 計算に使う期間など |
|---|---|---|
| MACD | MACDライン | 12・26・9(終値) |
| Hist | MACDヒストグラム | 12・26・9(終値) |
| RSI | RSI | 14(終値) |
| Stoch | ストキャスティクス | 14本の%Kを3本で平滑化 |
| CCI | CCI | 10(終値) |
| MOM | モメンタム | 10(終値) |
| OBV | OBV | 期間なし(累積) |
| VWMACD | 出来高加重MACD | 出来高加重移動平均の12と26の差 |
| CMF | チャイキン・マネーフロー | 21 |
| MFI | マネーフロー・インデックス | 14(終値) |
内蔵の10指標の期間は変えられませんが、Check External Indicatorをオンにすると、チャートに追加した別のインジケーターの出力を11個目の判定対象にできます。たとえば期間9のRSIを先にチャートへ追加し、External IndicatorでそのRSIを選ぶ形です。ラベルでは「Extrn」と表示されます。外部指標の枠は1つだけなので、2つ以上使いたい場合は「Divergence for Many Indicators v4」をもう1つ追加して、それぞれに別の指標を割り当てる方法があります。
ラベルが出るのは「過去の谷」と「1本前の足」が食い違ったとき
まずは一番よく目にする、黄色いラベル(強気の正規ダイバージェンス)がどういう流れで出るのかを見てください。下段のRSIは説明のために描いたもので、実際のチャートには表示されません。
黄色いラベルが出るまでの流れ
価格は安値を更新しているのに、RSIとモメンタムは下げ止まっている場面です。
Vowars DE ver.3.5.0
「Divergence for Many Indicators v4」は、足ごとに、過去に確定したピボット安値(谷)を新しい順に最大10個まで調べます。比べる相手は、その時点の1本前の足です。1本前の終値が過去の谷より安く、しかも指標の値は谷のときより高い。この食い違いが見つかると、谷から1本前の足までラインが引かれ、現在の足の下にラベルが付きます。
ここで面白いのが、新しい側の点はピボットである必要がないことです。多くのダイバージェンス系インジケーターは「谷と谷」を比べるので、新しい谷が確定するまで数本待たされます。「Divergence for Many Indicators v4」は1本前の足をそのまま使うため、安値を更新している最中にシグナルが出ます。反応が早いのは大きな長所ですが、裏を返せば、まだ底が決まっていない段階でラベルが付くということでもあります。
「確認の1本」は、指標か終値のどちらかが戻った足
初期設定では、ラベルが付く足そのものにも条件があります。その足で指標が前の足より上がっているか、終値が前の足より上がっているか。どちらか一方を満たせば判定に進みます。作者の説明文では「終値と指標の両方が上がったら」と読める書き方になっていますが、実際に使ってみると片方だけの足でもラベルは出ました。弱気側はこの逆で、指標か終値のどちらかが下がった足で判定されます。
判定の対象になるピボットは、Maximum Bars to Check(初期値100本)より古いものは使われません。また、2点の間隔が5本以下の組み合わせも対象外です。
途中で線を割る組み合わせは、はじかれる
もうひとつ、目立たないけれど大事な仕組みがあります。2点を直線で結んだとき、その間の足が線を割り込んでいないかを確かめているのです。調べるのは指標の値と終値の両方で、どちらか一方でも線の下(弱気側なら上)に潜っていれば、その組み合わせは採用されません。
途中で線を割った組み合わせは採用されない
「Divergence for Many Indicators v4」は、2点の間に割り込む安値がないかも確かめています。
Vowars DE ver.3.5.0
図の例では、候補になった2点の間に急落の1本が挟まっていて、RSIも終値も線を大きく割っています。こういう場合、本当の谷は間にある急落のほうです。「Divergence for Many Indicators v4」はそれを無視せず、後になってその急落を起点にした組み合わせを改めて拾いました。私が「これはよくできている」と感じたのはこの部分で、チャート上で線を引いてみたときに違和感のあるダイバージェンスが、最初から出にくくなっています。
Source for Pivot PointsをHigh/Lowにすると、谷や山の判定とラインの端点は安値・高値になります。ただし、途中の足が線を割っていないかの確認には、引き続き終値が使われます。ヒゲで一瞬だけ割った足は、はじかれる理由になりません。
黄色・紺・緑・赤、4色が表す逆行のパターン
初期設定のDivergence TypeはRegularで、表示されるのは黄色(強気)と紺(弱気)の2色だけです。Regular/Hiddenに切り替えると、隠れダイバージェンスの緑と赤が加わります。
4種類のダイバージェンスと初期の色
「Divergence Type」をRegular/Hiddenにすると、この4種類がすべて表示対象になります。
Vowars DE ver.3.5.0
正規ダイバージェンスは「価格は伸びたのに勢いがついてこない」状態なので、トレンドの息切れや反転を疑う材料になります。隠れダイバージェンスはその逆で、「価格の押しは浅いのに指標は深く下げた」状態です。上昇トレンドの押し目で出る緑のラベルは、トレンドがまだ続く可能性を示すサインとして使われます。
| 種類 | 価格 | 指標 | 初期の色と線 |
|---|---|---|---|
| 正規・強気(Positive Regular) | 安値を切り下げ | 安値を切り上げ | 黄色・実線(太さ2)、ラベル文字は黒 |
| 正規・弱気(Negative Regular) | 高値を切り上げ | 高値を切り下げ | 紺・実線(太さ2)、ラベル文字は白 |
| 隠れ・強気(Positive Hidden) | 安値を切り上げ | 安値を切り下げ | 緑・破線(太さ1)、ラベル文字は黒 |
| 隠れ・弱気(Negative Hidden) | 高値を切り下げ | 高値を切り上げ | 赤・破線(太さ1)、ラベル文字は白 |
紺のラベルは、暗い背景のチャートだと正直かなり沈みます。私はダークテーマで使っているので、Negative Regular Divergenceの色を明るめの紫に変えました。色と線の太さはすべて設定画面から変えられるので、見づらいと感じたら遠慮なく調整してかまいません。
チャートに残るのは、谷ごとに「最後の1つ」だけ
しばらく使っていて一番「おや?」と思ったのが、この挙動です。リアルタイムで見ていたラベルが、数本後に消えていました。バグではなく、作者が意図して入れた仕組みです。
新しいシグナルが出ると、前のラベルは消える
同じピボット安値の区間では、最後に見つかったダイバージェンスだけがチャートに残ります。
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強気のダイバージェンスが見つかったあと、新しいピボット安値が確定する前に次の強気ダイバージェンスが見つかると、前回のラベルとラインが削除されて新しいものに置き換わります。弱気側も同じで、こちらは新しいピボット高値の確定が区切りです。作者はリリースノートで「不要なラインやラベルを減らすため」と説明しています。
チャートがすっきりするのは確かです。ただ、図の例のように、最初に出た「HistとCCIの2つ」のラベルが消え、あとに「Histの1つ」だけが残ることもあります。過去のチャートを見返すと、実際にはもっと早い足で、もっと多くの指標がシグナルを出していた事実が見えなくなるわけです。
「Divergence for Many Indicators v4」は、後から出たシグナルで前のラベルを消します。さらに、形成中の足でも判定が走るため、足が確定するまでにラベルが点いたり消えたりします。過去チャートに並んだラベルは、リアルタイムで見えていたものとは一致しません。どのタイミングで何が出ていたかを確かめたいときは、バーリプレイで1本ずつ進めて、ラベルが出てから消えるまでの流れを追うのが確実です。
なお、この置き換えはShow Only Last Divergenceとは別物です。こちらをオンにすると、区切りに関係なく、強気と弱気それぞれ最新の1組以外がすべて消えます。「今どうなっているか」だけ知りたい人向けの表示で、過去の流れは一切追えなくなります。
もう一点、ラベルとラインは最大400個ずつまでしか描かれません。上限を超えると古いものから消えるので、1分足のように本数の多い時間足で長期間をスクロールすると、左のほうにはラベルが残っていないことがあります。
ビットコインで使ってみて分かった、数字の読み方
ここからは、実際のビットコインのチャートを見ながら感じたことを書きます。表示はすべて初期設定です。
1時間足では「7」が出ても、下げ止まらなかった
2026年9月上旬の1時間足では、下落の途中に「7」や「6」といった大きな数字の黄色いラベルが続けて出ました。RSI、ストキャスティクス、CCI、OBV、VWMACD、CMF、MFIと、7つの指標が同時に逆行していた足です。これだけ重なると「さすがに底だろう」と思いたくなります。ところが価格はその後も下げ、数日後にさらに安い水準をつけました。

理由は先ほどの仕組みを思い出すと分かります。新しい側の点は1本前の足なので、下落が続く限り、条件を満たす足が次々に出てきます。ラベルの数字は「今この瞬間、何個の指標が逆行しているか」であって、反転の確率ではありません。この点を勘違いすると、落ちるナイフを何度も掴むことになります。
4時間足・日足では、ラベルの間隔がぐっと広がる

4時間足に切り替えると、ラベルの数はかなり落ち着きます。9月中旬の安値では「MACD、Hist、RSI、CCI、MOM、CMF、MFI」の7つがそろった黄色いラベルが出ていて、1時間足で見たときより、どこが目立つ安値だったのかが一目で分かりました。
日足ではさらに間引かれます。2026年6月末の安値付近に出た「Hist、RSI、Stoch、MOM」の4つのラベルは、その後の上昇の起点になっていました。2月の急落局面ではVWMACDだけの「1」が先に出て、その後に5指標の黄色いラベルが続いています。上位足ほどシグナルの重みが増すのは、ダイバージェンス全般に言えることですが、「Divergence for Many Indicators v4」では数字の推移でそれが見えるのが分かりやすいところです。

ラベルの数字は、厳密には「見つかったダイバージェンスの件数」です。Regularだけの設定なら指標1つにつき1件なので、名前の数と一致します。Regular/Hiddenにすると、同じ指標が正規と隠れの両方で見つかることがあり、名前は1回しか書かれないのに数字は2つ分増えます。また、ラベルの色は最後に見つかった種類の色になります。
Pivot Periodで「何と比べるか」、確認の有無で「いつ出すか」が変わる
設定項目は多めですが、見た目と性格に大きく効くのは一部です。まずは比べる相手になる山と谷を決めるPivot Periodから見ていきます。
ピボットは、右側の足がそろってから決まる
「Show Pivot Points」でH・Lを出すと、比べる相手になる山と谷が見えるようになります。
Vowars DE ver.3.5.0
Pivot Periodが5なら、左右それぞれ5本より高い(安い)終値が山(谷)になります。注意したいのは、谷が右側に5本そろった時点で初めて確定することです。Show Pivot PointsをオンにするとH・Lの文字が出ますが、この文字は確定したあとで谷の足にさかのぼって付くので、リアルタイムでは5本遅れて現れます。
値を大きくすると、小さな山谷が無視され、目立つ高値・安値だけが比較の相手になります。ラベルの数は減りますが、新しい側の点は1本前の足のままなので、シグナルそのものが大きく遅れるわけではありません。遅れるのは「比べる相手の谷が確定するまで」の部分です。
| パラメーター | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Pivot Period | 5(1〜50) | 5〜10 | 山谷を判定する左右の本数。大きいほど目立つ山谷だけが比較相手になり、ラベルが減る |
| Source for Pivot Points | Close | Close | 山谷とラインの端点を終値で取るか、高値・安値で取るか |
| Divergence Type | Regular | 反転狙いはRegular、押し目狙いはRegular/Hidden | 表示するダイバージェンスの種類。Regular、Hidden、Regular/Hiddenから選ぶ |
| Show Indicator Names | Full | Full | ラベル内の指標名の書き方。Full、First Letter、Don’t Show |
| Minimum Number of Divergence | 1(1〜11) | 短期足は2〜3 | この件数に届かない足ではラベルもラインも出さない。件数は強気と弱気を合算して数える |
| Maximum Pivot Points to Check | 10(1〜20) | 10 | さかのぼって調べる山谷の数 |
| Maximum Bars to Check | 100(30〜200) | 100 | この本数より古い山谷は比較に使わない |
| Show Divergence Number | オン | オン | ラベルの最後に件数を表示する |
| Show Only Last Divergence | オフ | オフ | 強気・弱気それぞれ最新の1組だけを残す |
| Don’t Wait for Confirmation | オフ | オフ | 確認の1本を待たず、形成中の足をそのまま比較に使う |
| Show Divergence Lines | オン | オン | ダイバージェンスのラインを表示する |
| Show Pivot Points | オフ | 慣れるまではオン | 山谷にH・Lの文字を表示する |
| MACD/MACD Histogram/RSI/Stochastic/CCI/Momentum/OBV/VWmacd/Chaikin Money Flow/Money Flow Index | すべてオン | 出来高のない銘柄では出来高系4つをオフ | それぞれの指標を判定に使うかどうか |
| Check External Indicator | オフ | 必要なときだけオン | External Indicatorで選んだ外部指標を判定に加える |
| Show MAs 50 & 200 | オフ(緑・赤) | オン | 終値の50本と200本の単純移動平均線を表示する |
このほか、4種類のダイバージェンスの色(Positive Regular Divergenceなど)、ラベルの文字色、正規と隠れそれぞれのラインの線種と太さが変えられます。隠れ側の線種の項目は、設定画面では「Hdden Divergence Line Style」とつづりが1文字抜けた状態で表示されるので、探すときは注意してください。
First Letterは、慣れていても読み間違える
Show Indicator NamesをFirst Letterにするとラベルが細くなりますが、MACD・モメンタム・MFIはどれも「M」、CCIとCMFはどちらも「C」です。RSIだけは「E」で表示されます。これでは何の指標か判別できないので、私はFullのまま使っています。ラベルを小さくしたいなら、Don’t Showで数字だけにするほうが割り切れて見やすいと感じました。
時間足ごとの設定の目安
| 使い方 | 時間足 | 設定の目安 | 理由 |
|---|---|---|---|
| スキャルピング | 1分〜5分足 | Minimum Number of Divergenceを3、Maximum Bars to Checkを150〜200 | ラベルが非常に多く出るため件数で絞る。100本では数時間分しかさかのぼれない |
| デイトレード | 15分〜1時間足 | Pivot Period 5、Minimum Number of Divergenceを2 | 初期値の感度を残しつつ、1指標だけの弱いシグナルを外す |
| スイングトレード | 4時間足〜日足 | Pivot Periodを8〜10、そのほかは初期値 | 小さな山谷を無視して、主要な高値・安値との比較に絞る |
この目安は、ビットコインで表示を見比べたうえでの私の使い方です。銘柄によって値動きの細かさが違うので、最初は初期値で表示し、ラベルが多すぎると感じたらMinimum Number of Divergenceから上げるのが手堅い順番です。
Don’t Wait for Confirmationは、最後の手段くらいに考える
Don’t Wait for Confirmationをオンにすると、確認の1本を待たず、形成中の足そのものを新しい側の点として比べます。ラベルは1本早く出ますが、足が確定するまで値は動き続けるので、点いたり消えたりする回数は明らかに増えます。作者も「こちらを好む人もいる」という書き方にとどめています。私はオフのまま使うことをおすすめします。
アラートは「バーの終値ごとに1回」で受け取る
「Divergence for Many Indicators v4」には6種類のアラート条件が用意されています。チャートに張り付けない人ほど、ラベルを目で探すよりアラートで待つほうが楽です。
| アラート名 | 通知される場面 |
|---|---|
| Positive Regular Divergence Detected | 黄色(強気・正規)が出た |
| Negative Regular Divergence Detected | 紺(弱気・正規)が出た |
| Positive Hidden Divergence Detected | 緑(強気・隠れ)が出た |
| Negative Hidden Divergence Detected | 赤(弱気・隠れ)が出た |
| Positive Divergence Detected | 強気なら正規・隠れを問わず |
| Negative Divergence Detected | 弱気なら正規・隠れを問わず |
1表示したい設定を先に決めておく
アラートは作成した時点の設定で動きます。Divergence TypeやMinimum Number of Divergenceを変えたい場合は、先に変更してからアラートを作ってください。Regularのままだと、隠れダイバージェンスのアラートは鳴りません。
2条件でインジケーターと通知内容を選ぶ
アラートの作成画面で、条件に「Divergence for Many Indicators v4」を選び、その下で上の表から通知したい内容を選びます。強気だけ受け取りたいなら「Positive Divergence Detected」が1つで済みます。
3トリガーを「バーの終値ごとに1回」にする
「バーごとに1回」にすると、形成中の足で一瞬だけ条件を満たした段階でも通知が来ます。スマホで通知を見てチャートを開いたら、ラベルがどこにもない。そういう事態を避けるには、確定した足で判定される「バーの終値ごとに1回」が向いています。
確定した足で通知されたシグナルでも、その後に次のシグナルが出れば、チャート上のラベルは置き換わります。通知が来たのにラベルが見当たらないときは、もっと新しい足にラベルが移っていないかを確認してください。
相性がいいのは、SMA200で相場の向きを決めてから拾う使い方
「Divergence for Many Indicators v4」単体だと、上昇トレンドの途中でも紺のラベルは出ますし、下落の途中でも黄色いラベルは出ます。どれを拾ってどれを見送るか、その基準を外から与えるのが一番効きました。私が落ち着いたのは、200本の単純移動平均線(SMA200)で相場の向きを決める方法です。
SMA200の上では、隠れ強気を押し目の候補にする
長期の移動平均線で相場の向きを決めておくと、ラベルの取捨選択がぐっと楽になります。
Vowars DE ver.3.5.0
SMA200はわざわざ別に追加しなくても、Show MAs 50 & 200をオンにすれば表示されます。ルールは単純で、価格がSMA200より上にあるときは、強気の隠れダイバージェンス(緑)と正規ダイバージェンス(黄色)を押し目買いの候補にします。紺や赤の弱気ラベルは、逆張りの売りには使わず、保有中のポジションの利益確定を考える目安にとどめます。下にあるときはこの逆です。
この使い方にするなら、Divergence TypeはRegular/Hiddenにしておく必要があります。初期値のRegularのままだと、トレンド方向のサインである緑のラベルが出ないからです。図のように、緑のラベルは押しが深くならないうちに出ることが多く、SMA50の近くまで下げてきた場面と重なると、エントリーの根拠として使いやすくなりました。
SMA200より上か、緑か黄色のラベルが出たか、ラベルの次の足以降で直近の高値を超えたか。この3つがそろってから入ると、下げの途中で拾ってしまう失敗が減ります。損切りはラインの起点になった谷の少し下に置くと、根拠が崩れたところで撤退できます。
出来高のある銘柄と、上位足で本領を発揮する
10指標のうち、OBV・VWMACD・CMF・MFIの4つは出来高をもとに計算されます。ビットコインのように取引所の出来高が取れる銘柄や、ゴールド先物、SPYのような出来高の多いETFなら、10指標すべてがきちんと働きます。
FXの場合は、使っているデータ提供元によって出来高の中身が違います。出来高が表示されない銘柄では、この4つは意味のある判定ができません。導入前にTradingView標準の出来高インジケーターで値が出ているかを確認し、出ていなければ4つをオフにしておくと、ラベルの数字を誤って大きく受け取らずに済みます。
頼りになる場面
- 1時間足以上で、主要な安値・高値の手前の勢いの変化を確かめたいとき
- 上昇(下落)トレンドの押し目・戻りで、隠れダイバージェンスを探したいとき
- 複数のオシレーターを並べずに、逆行の有無だけを一覧したいとき
- 出来高データのある暗号資産、先物、主要ETF
- アラートで待ち、通知が来たら上位足と合わせて判断する使い方
惑わされやすい場面
- 一方向に強く走るトレンドの途中(逆行ラベルが続けて出る)
- 1分足や5分足でのスキャルピング(件数で絞らないとラベルが多すぎる)
- 出来高データのない、または特殊な銘柄
- 過去チャートのラベルだけを見て、手法の成績を判断したいとき
- 急落・急騰の1本が挟まり、山谷の位置が大きく変わる相場
トレードスタイルでいえば、デイトレードとスイングトレードで一番使いやすいと感じました。ダイバージェンスは本来、上位足で意味が強くなるものです。1時間足で見つけたシグナルを4時間足で確かめる、という組み合わせ方がしっくりきました。
ダイバージェンスは「勢いが落ちている」ことを示すだけで、反転の時期までは教えてくれません。強いトレンドでは、逆行したまま価格が伸び続けることも珍しくありません。移動平均線やサポート・レジスタンス、ローソク足の形など、別の根拠と組み合わせて使ってください。
オシレーター10枚分を1本のラベルに畳んでくれる、頼れる見張り役

「Divergence for Many Indicators v4」の魅力は、10種類の指標の逆行をまとめて調べ、その重なりを数字で見せてくれるところにあります。途中で線を割る組み合わせをはじく仕組みもあり、表示されるラインの形に無理がありません。1本前の足を比較に使うので、シグナルが早いのも実用的です。
その一方で、同じ谷の区間では最後のシグナルだけが残るため、過去チャートの見た目はリアルタイムと一致しません。数字の大きさも「今何個が逆行しているか」を示すだけです。この2点さえ頭に入れておけば、SMA200などで相場の向きを決めたうえで、押し目や戻りの候補を知らせる見張り役として、長く付き合えるインジケーターだと思います。オシレーターを何枚も並べていた方には、まず初期設定のまま1時間足と4時間足に入れて、ラベルの出方を比べてみてほしいです。







