線の色で流れを、3本の終値で入りどころを見る「Colored TMA Trend Signals」
移動平均線が上を向いたら買い、下を向いたら売り。トレードを始めたばかりの頃、多くの人が最初に試す考え方だと思います。ただ実際にやってみると、線の向きが変わった頃には価格がずいぶん先へ進んでいて、「今から入るの?」とためらう場面がよくあります。
「Colored TMA Trend Signals」は、まさに迷いに手を入れたTradingViewのインジケーターです。ベースは三角移動平均(TMA)という滑らかな移動平均線で、線は上向きなら緑、下向きなら赤に塗り分けられます。そのうえで、線の色が変わったことを知らせる小さな三角と、売買の目安になるBUY/SELLのラベルを別々のタイミングで出します。
三角が伝えるのは「TMAの向きが変わった」という情報だけです。BUY/SELLのほうは、終値がTMAの上(下)で決められた本数だけ続いたときに初めて出ます。図の①の三角から、図の②のBUYまで数本の差があるのはそのためです。
三角とBUY/SELLは別々のタイミングで出る
線の向きが変わった足に三角、終値の確認がそろった足にBUY/SELLが付きます。
Vowars DE ver.3.12.32
私は主に週足・1時間足・15分足の3つで表示を見比べながら、設定を変えて挙動を確かめました。最初に感じたのは、画面がとにかくすっきりしていることです。線1本と薄い帯、それに小さなマーカーだけなので、ほかのインジケーターと重ねても邪魔になりません。一方で、BUY/SELLの出方にはいくつか独特の決まりがあり、そこを知らずに使うと「なぜここで出ないの?」と首をかしげることになります。この記事では、その決まりを図解で一つずつほどいていきます。

| チャート上の表示 | 何を表しているか | 出るタイミング |
|---|---|---|
| 緑/赤の線(TMA) | TMAが前の足より上がっていれば緑、下がっていれば赤。値が変わらない足は灰色 | 形成中の足でも動く |
| 上下の薄い灰色の線 | TMAに標準偏差を足し引きした帯 | 形成中の足でも動く |
| 小さな▲/▼ | TMAの色が赤→緑(▲)、緑→赤(▼)に変わった足 | 足が確定したとき |
| BUY/SELLのラベル | 終値の確認がそろった足。BUYは足の下、SELLは足の上に置かれる | 足が確定したとき |
ベースのTMAは「SMAをもう一度平均した線」
TMAは日本語で三角移動平均とも呼ばれます。「Colored TMA Trend Signals」では、まず価格の単純移動平均(SMA)を取り、その結果をもう一度同じ期間のSMAで平均してTMAを作っています。初期設定ではHalf Lengthが12なので、12本のSMAをさらに12本で平均する形です。実際にさかのぼる範囲は「2×12−1=23本」になります。
2回平均する狙いは、1回目のSMAに残る細かな揺れを2回目でならすことです。図の①の青線(1回目のSMA)は底のあたりで上下を繰り返していますが、TMAは図の②のとおり一度だけ緑に変わり、そのまま上がっていきます。途中の押し目でも図の③のように向きを崩しません。
TMAは「SMAをもう一度平均した線」
Weighted Priceの12本SMAを、さらに12本で平均したものがこのTMAです。1回目の揺れが2回目でならされます。
- TMA(Half Length 12)
- 1回目のSMA 12(比較用)
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そのぶん、向きの変化は1回目のSMAより遅れます。図でも、青線が先に底を打ち、TMAが緑に変わるのは数本あとです。「滑らかさ」と「早さ」は引き換えだと考えておくと、後で出てくる設定の調整がぐっと分かりやすくなります。
計算に使う価格は、初期設定ではPrice SourceのWeighted Price、つまり(高値+安値+終値×2)÷4です。終値を2倍に数えつつ高値と安値も混ぜるので、終値だけで計算するより1本ごとの跳ね方が少しおだやかになります。
TMAには、未来側の足も使って線を中心にそろえる「センター型」の作り方もあり、そうしたTMAバンドは、新しい足が出るたびに過去の線が描き変わることで知られています。「Colored TMA Trend Signals」は、その足までの価格だけで計算する後追い型です。確定した足の線や帯、マーカーが、あとから描き変わることはありません。
線の周りの帯は、TMAから上下に「標準偏差×Band Deviation」だけ離した線です。標準偏差は値動きのばらつきの大きさなので、相場が荒れると帯が広がり、落ち着くと狭まります。ボリンジャーバンドと似た考え方ですが、中心線がTMAで、ばらつきもTMAと同じ23本分で測っている点が違います。
BUY/SELLが出るまでに越える3つの条件
「Colored TMA Trend Signals」のBUY/SELLは、TMAの色が変わった瞬間には出ません。初期設定では次の3つがそろった足で、足の確定と同時に表示されます。ここではBUYを例に説明しますが、SELLは向きを逆にしただけで同じ仕組みです。
1 終値がTMAより上で「ちょうど3本目」
BUYの判定では、終値がTMAより上で引けた足を連続で数えます。1本でもTMA以下で引けると数は0に戻り、また1から数え直しです。判定するのはConfirm Barsで決めた本数にちょうど達した足だけで、初期値は3本です。
比べる相手は、その足の時点で計算されたTMAになります。TMAは足ごとに動くので、価格が横ばいでもTMAが上がってくれば「上で引けた」とは数えられなくなります。
2 その足でTMAが緑(上向き)であること
Only With TMA Trendがオン(初期値)のときは、3本目の足でTMAが緑でなければBUYは出ません。SELLならTMAが赤であることが条件です。
3 同じ緑の区間で、まだBUYが出ていないこと
One Trade Per Colorがオン(初期値)だと、TMAが緑に変わるたびにBUYの枠が1回分だけ開きます。BUYが一度出ると、次に赤を挟んで緑へ変わり直すまで2回目のBUYは出ません。緑に変わった時点でSELL側は閉じられるので、緑の区間にSELLが出ることもありません。
3本目を過ぎていたら、いったんリセットを待つ
一番引っかかりやすいのが、1つ目の条件の「丁度」です。図の①を見てください。TMAがまだ赤いうちから終値はTMAの上に出ていて、3本目を迎えたときはTMAが赤だったのでBUYは出ません。緑に変わった▲の足ではもう6本目に入っていて、ここでもBUYは出ません。
BUYは「緑になってから新しく数えた3本目」に出る
数字は、TMAより上で続けて引けた本数です。▲の時点で3本目を過ぎていると、その流れではBUYが出ません。
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このあと終値がTMAの下に落ちて数が0に戻り、図の②のように1〜2本で途切れては数え直す流れが続きます。BUYが出たのは、図の③で新しく3本がそろった足でした。
一度条件を満たせなかった3本目は、あとで条件がそろっても使い回されません。動き出しから時間がたち、TMAから価格が離れた状態での買いをいくつか見送るための決まりです。ただ、この決まりは価格とTMAの距離を測っているわけではありません。数え直したあとの3本目が、TMAから大きく離れた位置で出ることもあります。
緑の区間で1回だけ、というルール
図の①は、緑の区間で最初に出たBUYです。その後、価格はいったんTMAの下に沈み、また3本続けて上で引けました。それでもBUYは出ていません。図の②の点線の枠は、One Trade Per Colorをオフにした場合にだけ現れるBUYの位置です。
One Trade Per Colorは「1色につき1回」に絞る
初期設定では、緑の区間で一度BUYが出ると、次に緑へ変わり直すまで2回目のBUYは出ません。
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初期設定のままなら、ひとつの上昇の流れで出るBUYは多くても1回です。上昇の途中で押し目買いを重ねたい人には物足りないかもしれませんが、同じ流れで何度も買い増しを促されるような状態にはなりにくく、エントリーの回数は落ち着きます。
時間足を変えると、サインの性格もかなり変わる
週足・1時間足・15分足に初期設定のまま表示して、同じインジケーターがどう見え方を変えるかを確かめました。
週足ではサインがかなり少ない
週足では、数年分を表示してもBUY/SELLは数えるほどしか出ませんでした。大きな下落の途中でSELL、底からの上昇の途中でBUYが出て、その後しばらく沈黙が続きます。面白かったのは、底で▲が出てからBUYまでかなり間が空いた場面があったことです。▲が出た時点で終値がすでにTMAの上で何本も続いていたため、3本目を過ぎていたと考えると説明がつきます。週足のように1本が長い時間足では、このルールの影響が「BUYまでの待ち時間」として目に見えて現れます。
1時間足は、もみ合いでの往復に注意

1時間足では、急な上昇が一段落したあと、一定の幅でもみ合う期間が数日続く場面がありました。この間にTMAは緑と赤を何度か行き来し、BUYとSELLがそれぞれ出ています。ただ、どれも次の色替わりまでに大きく伸びることはなく、結果だけ見れば「往復」に近い動きです。
15分足は色の入れ替わりが目立つ

15分足になると、TMAの色はさらに頻繁に入れ替わり、▲と▼が数時間おきに並びます。BUY/SELLの数も増え、横ばいの時間帯にはSELLの直後にBUYが出るような場面もありました。15分足で使うなら、後で紹介する設定の調整か、別のインジケーターで相場の勢いを確かめる手間をかけたほうがよさそうです。
3つを見比べた私の印象では、「Colored TMA Trend Signals」の初期設定がいちばん素直に働くのは、1時間足から4時間足あたりのはっきりした流れが出ている場面と、日足以上のスイングトレードです。ゴールドや主要な株価指数のように、トレンドが比較的長く続きやすい銘柄にも同じ考え方を当てはめやすいはずです。
設定項目の意味と、変えたときの見え方
設定画面は「TMA」「VISUAL」「TRADE SIGNALS」の3つのグループに分かれています。数は多くありませんが、どれも表示やサインの出方に効果があります。
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Half Length | 12 | 1時間足〜日足は12のまま。15分足以下は16〜24 | TMAの平均期間。実際の計算範囲は2倍−1本。大きいほど滑らかで遅く、小さいほど速く転換が増える |
| Price Source | Weighted Price | Weighted Price | TMAと帯の計算に使う価格。Close/Open/High/Low/Median Price/Typical Price/Weighted Priceから選ぶ |
| Band Deviation | 2.0 | 2.0(Bands基準で使うなら1.5前後も) | 帯の幅を決める標準偏差の倍率。大きいほど帯が広がる |
| Use Source Smoothing | オフ | 短い時間足でノイズが多いときだけオン | TMAを計算する前に、価格をEMAでならす |
| Smoothing Period | 12 | 5〜12 | 上のEMAの期間。オンのときだけ効く |
| Show Bands | オン | オン | 帯の表示/非表示 |
| Show TMA Color-Change Signals | オン | オン | ▲▼の表示/非表示。アラートには影響しない |
| TMA Line Width | 2 | 2 | TMAの線の太さ(1〜5) |
| Show BUY/SELL Labels | オン | オン | BUY/SELLラベルの表示/非表示。計算とアラートは止まらない |
| Break Level | TMA | TMA(急な放れを狙うならBands) | 終値を比べる相手。TMAか、帯(BUYは上の帯、SELLは下の帯)を選ぶ |
| Confirm Bars | 3 | 2〜4 | BUY/SELLに必要な連続の終値の本数(1〜10) |
| Only With TMA Trend | オン | オン | BUYはTMAが緑のとき、SELLは赤のときだけに限る |
| One Trade Per Color | オン | オン(買い増し前提ならオフ) | 色が変わるたびに、その方向のサインを1回だけ許す |
Use Source Smoothingは、TMAに入れる前の価格をEMAでならす追加の平滑化です。15分足以下でヒゲの長い足が多い銘柄では、オンにしてSmoothing Periodを5〜12にすると、TMAの色が1本の跳ねで変わることが減ります。ただし平均を3回重ねることになるので、転換はさらに遅れます。日足や4時間足ではオフのままで十分でした。
Half Length は「滑らかさ」と「早さ」のつまみ
Half Lengthを小さくすると転換が早くなりますが、そのぶん小さな戻りでも色が変わります。図解では、初期値12(太線)と6(細線)を同じチャートに重ねました。図の①のように、6は2本で緑から赤へ戻ってしまう場面がある一方、図の②の底からの転換は3本、図の③の天井からの転換は7本、12より早く知らせています。
Half Length を短くすると、色の切り替わりが早く・多くなる
太線が初期値の Half Length 12、細線が Half Length 6 です。6は転換が早い代わりに、小さな戻りでも色が変わります。
- Half Length 12(太線・初期値)
- Half Length 6(細線)
Vowars DE ver.3.12.32
15分足で色の入れ替わりが多すぎると感じたら、Half Lengthを16〜24に上げてみてください。計算範囲は31〜47本になり、TMAの向きが変わる回数は目に見えて減ります。反対に日足で反応の遅さが気になる場合は、8〜10あたりまで下げるのが試しやすい範囲です。どの値が合うかは銘柄の値動きで変わるので、まずは過去のチャートで色の変わり方を見比べてから決めるのが確実です。
Break Level を Bands にすると、狙いが変わる
Break LevelをBandsに切り替えると、BUYは上の帯、SELLは下の帯より外側で終値が続いたときに判定されます。帯の外で3本続けて引けるのは勢いの強い場面に限られるので、横ばいでのサインはぐっと減ります。
ここで意外だったのが、急な上放れではBandsのほうがBUYを出しやすい場面があることです。図の①のように、TMAを基準にするとTMAがまだ赤いうちに3本目を通過してしまい、緑に変わってもBUYは出ません。Bands基準なら図の②のとおり帯の上で数え直すため、図の③で上放れの3本目にBUYが出ます。
Break Level を Bands にすると、帯の外での3本を待つ
急な上放れでは、TMA基準だと緑に変わる前に3本目を過ぎてしまい、BUYが出ないことがあります。Bands基準は帯の上で数え直します。
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もっとも、帯の外で3本というのは価格がかなり走ったあとです。そこから入るかどうかは、損切りの置き場所と合わせて判断する必要があります。Band Deviationを1.5前後に狭めると帯の外に出やすくなり、Bands基準のサインが少し早めに出るようになります。
Confirm Bars と2つのフィルター
Confirm Barsを2にすると判定が1本早まりますが、ダマシも増えます。4〜5に増やすと慎重になる反面、「丁度、N本目」の決まりのせいで、TMAが色を変える前にN本目を過ぎてしまうケースが増え、サイン自体が減りやすくなります。私が試した範囲では、2〜4の間で時間足に合わせて動かすのが扱いやすいと感じました。
Only With TMA Trendをオフにすると、TMAの色に関係なく終値の条件だけでBUY/SELLが出ます。ただしOne Trade Per Colorがオンのままだと、緑に変わった時点でSELLは閉じ、赤に変わった時点でBUYは閉じるので、色と逆向きのサインは最初の転換が来るまでしか出ません。両方をオフにすると、終値が条件を満たすたびにサインが出る、とてもはっきりとした表示になります。
| 使い方 | おすすめの組み合わせ | 理由 |
|---|---|---|
| 日足以上のスイング | 初期設定のまま | 1本が長く、サインの少なさがむしろ扱いやすい |
| 1時間足〜4時間足のデイトレード | 初期設定のまま、Confirm Bars 2〜3 | TMAの遅れと確認の本数のバランスがよい |
| 15分足以下でノイズを減らす | Half Length 16〜24、必要ならUse Source Smoothingをオン | TMAの向きが細かく変わりにくくなる |
| 急な放れだけを拾う | Break Level を Bands、Band Deviation 1.5〜2.0 | 帯の外で続く強い動きだけが残る |
| 上昇中に買い増しを重ねる | One Trade Per Color をオフ | 同じ緑の区間でも、新しい3本目のたびにBUYが出る |
表の数値は、私がチャートを見比べて扱いやすかった出発点です。銘柄や相場の荒れ具合で最適な値は変わるので、まずは自分の銘柄の過去チャートで色の変わり方とサインの位置を確かめてから決めてください。
もみ合いの空振りを減らすなら、DMIのADXを横に置く
「Colored TMA Trend Signals」が苦手なのは、価格が一定の幅を行き来するもみ合いです。TMAの色が小刻みに入れ替わり、BUYのすぐ後にSELLが出るといった往復が起きやすくなります。これはTMAに限らず、移動平均線を使うインジケーターに共通する弱点です。
そこで相性がいいと感じたのが、TradingView標準のDMI(方向性指数)です。DMIの中のADXはトレンドの強さだけを表す線で、方向は+DIと-DIのどちらが上かで判断します。図解では、図の①のもみ合いでBUYとSELLが3本で入れ替わっています。このとき下段では図の②のとおりADXが25を下回ったままです。
DMIのADXで、横ばいのサインをふるい分ける
TMAの色が小刻みに入れ替わる横ばいでは、ADXが低いままです。ADXが25を超えて+DIが上にある場面のBUYだけを拾うと、空振りを減らせます。
- ADX
- +DI
- -DI
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一方、図の③のBUYはADXが25を上回り、+DIが-DIより上にある状態で出ています。「ADXが25前後を超えていて、+DIと-DIの位置関係がサインの向きと一致しているときだけ従う」と決めておけば、この図のもみ合いで出たBUYとSELLはどちらも見送ることになり、往復に付き合わずに済みます。なお25は一般的な目安にすぎず、銘柄によっては20前後のほうが合うこともあるでしょう。
ほかにも、次のようなインジケーターと組み合わせやすいです。
- Choppiness Index(チョピネス・インデックス)。値が高いほど相場がもみ合っていると読めるので、BUY/SELLを見送る目安に使えます
- 出来高プロファイル。BUYが出た位置の上に出来高の厚い価格帯が控えているかを確認すると、伸びしろの見当がつけやすくなります
- 上位足のTMA。「Colored TMA Trend Signals」自体には上位足を参照する設定がないため、複数チャートのレイアウトで上位足のチャートを横に並べ、そちらにも同じインジケーターを表示しておくと、上位足の色と同じ向きのサインだけを拾えます
リペイントはなし。ただし形成中の足では線が動く
「Colored TMA Trend Signals」のTMA、帯、▲▼、BUY/SELLは、どれもその足までの価格だけで計算されていて、未来の足の情報は使っていません。上位足のデータを読み込むこともしないので、確定した足の表示があとから変わる、いわゆるリペイントは起きません。
注意したいのは、まだ確定していない最新の足です。TMAの線とその色、帯は、価格が動くたびに計算し直されるため、形成中の足では緑と赤の間を行き来することがあります。一方で▲▼とBUY/SELLは足が確定したときにだけ判定されるので、形成中の足に出たり消えたりすることはありません。
過去のチャートを眺めると、BUYの足からきれいに上がっているように見える場面があります。ただしBUYが出るのは3本目の足が閉じた瞬間で、実際に入れるのは早くても次の足の始値です。サインの足の安値や終値で入れたかのように成績を見積もると、結果を甘く見ることになります。
「Colored TMA Trend Signals」はストラテジーではなくインジケーターなので、ストラテジーテスターで勝率や損益は出ません。挙動を確かめたいときは、TradingViewのバーリプレイで1本ずつ足を進めると、足が閉じたところで▲やBUYが付く様子をそのまま追えます。日足以上は過去のデータをすべて再生できますが、日中足でさかのぼれる期間は契約プランと時間足によって変わります(2026/10/13 現在)。
アラートは6種類
アラートの条件は次の6つが用意されています。▲▼やラベルを非表示にしていても、アラートはそのまま使えます。
- TMA Bullish Color Change(TMAが緑に変わった)
- TMA Bearish Color Change(TMAが赤に変わった)
- Any TMA Color Change(どちらかの色替わり)
- Trade Long(BUYの条件がそろった)
- Trade Short(SELLの条件がそろった)
- Any Trade Signal(BUYかSELLのどちらか)
どの条件も足の確定時にだけ成立するので、アラートの頻度は「Once Per Bar Close(足の確定時に1回)」を選んでおけば確実です。
使ってみて分かった、頼れるところと気をつけるところ
頼れるところ
- 線1本と小さなマーカーだけの表示で、ほかのインジケーターと重ねても画面が散らからない
- TMAの色替わりと、終値による確認が別々に表示されるので、「向きが変わった」と「入ってもよさそう」を分けて考えられる
- 確定した足の表示があとから変わらず、過去チャートでの見え方をそのまま検証に使える
- Break LevelやOne Trade Per Colorなど、サインの出し方を左右する設定がそろっていて、スイングから短期まで合わせ込める
- 6種類のアラートが、表示のオン/オフと関係なく使える
気をつけるところ
- TMAは2回平均するぶん滑らかで、そのぶん転換の知らせは遅れる
- もみ合いでは色が入れ替わりやすく、BUYとSELLが往復しやすい
- 「ちょうどN本目」の決まりのため、勢いよく動き出した場面ではBUY/SELLが出ないことがある
- 価格とTMAの距離は見ていないので、TMAから離れた位置でサインが出ることもある
- 損切りや利確の目安は表示されないので、資金管理は自分で決める必要がある
「気をつけるところ」に挙げた点の多くは、設定の調整や、先ほどのADXのような勢いを測るインジケーターとの併用でかなり和らぎます。逆に、「Colored TMA Trend Signals」だけで売買を完結させようとすると、もみ合い相場で振り回されやすくなります。サインはあくまでエントリーを考えるきっかけとして扱い、その位置で入る価値があるかは、直近の高値安値やリスクの大きさと合わせて判断してください。
迷わない移動平均線トレードの、最初の1本として
画像「Colored TMA Trend Signals」は、移動平均線の向きを見て売買するという基本的な手法を、迷いにくい形に整えたインジケーターです。TMAの色で流れをつかみ、終値の確認がそろったBUY/SELLで入りどころを考える。この2段階が画面の上で分かれているので、「線が曲がったから慌てて飛び乗る」という失敗を減らしやすくなっています。
一方で、決まりがシンプルな分、もみ合いへの弱さや転換の遅れといった移動平均線の性質はそのまま残っています。週足から1時間足あたりのトレンドが出やすい時間足を軸にし、短い時間足ではHalf LengthやConfirm Barsを調整する。もみ合いの見分けにはADXなどを横に置く。この使い方なら、シンプルな表示の良さを保ったまま、弱点もうまく補えるはずです。








