「Reaction Path」は、行き過ぎからの反発と勢いの継続を分けて知らせるインジケーター
TradingViewで公開されている「Reaction Path」は、価格が「行き過ぎて跳ね返りそうな場面」と「勢いがまだ続きそうな場面」を別々のシグナルとして出してくれるインジケーターです。シグナルが出ると、エントリーの基準、2段階の目標、撤退の目安になる線まで自動で引かれます。
チャートを開くと、価格の上には3層の帯、下のペインには波打つ線と塗り、右上には小さなダッシュボードが出ます。最初は情報量に少し圧倒されましたが、一つずつ意味が分かると、相場の「位置」と「勢いの変化」を別々に見せてくれる作りだと分かってきます。
「Reaction Path」はRSIやMACDのような既存のオシレーターを使っていません。足の中で終値がどこに付いたか、ヒゲと実体の比率、値幅、出来高といった素の値動きから判定しているのが大きな特徴です。
Reaction Pathをチャートに入れたときの全体像
価格チャートの帯とセットアップの基準線、下段のReaction Fieldが1つのインジケーターで同時に表示されます。
Vowars DE ver.3.12.32
全体像を図解にまとめました。図の①の帯が価格の「居場所」を、図の②の線がセットアップの基準を、図の③のコリドーがPATH LEVEL 2までの道筋を示します。下段は買いと売りのどちらが優勢かではなく、終値の付き方がどちらへ移りつつあるかを描いています。

画面に出てくるものを上から順に読む
「Reaction Path」の表示は、価格チャートに重なる部分と、専用のペインに出る部分に分かれています。まずはシグナルを抜きにして、常に表示されている3つの要素から見ていきます。
Reaction Bandと中心のフェアプライス
帯の中心にある太い線がフェアプライスです。直近20本の足について「(高値+安値+終値×2)÷4」を求め、ヒゲの割合が大きい足ほど重みを付けて平均しています。実体が大きく一方向に動いた足は重みが軽く、迷いの出た足は重く扱われるので、価格が実際にもみ合っていた場所に寄っていく基準線と考えると分かりやすいです。
その外側に、直近の値動きがフェアプライスからどれだけ離れがちだったかをもとにした帯が2層あります。内側の帯は外側の約6割の幅です。終値が外側の線を上に抜けていればABOVE FAIR、下に抜けていればBELOW FAIR、その間ならAT FAIRとダッシュボードに表示されます。
帯の色は1本ごとに変わります。上向きの圧力ならシアン系、下向きならピンク系、向きの切り替わりは黄色、圧力が端に寄り切った状態は紫、どれでもなければグレーです。圧力の変化が大きいほど塗りが少し濃くなります。
フェアプライスは足が増えるたびに動く「最近の居場所」です。帯の外側に触れたから反発する、という使い方は想定されていません。帯は、価格がいまどれだけ外れているかを測るものさしとして見るのが安全です。
下段のReaction Fieldは「終値の付き方」の移り変わり
下段のペインは、一般的な買われすぎ・売られすぎを示すオシレーターとは別物です。各足で終値が高値と安値のどこに付いたかを0〜1で表し、直近10本をヒゲの比率で重み付けして平均した値がPressure Centreです。この値が5本前からどれだけ動いたかを3倍に拡大したものが、中心の線(Reaction Spine)です。
- Reaction Spineは中心の太い線です。プラスなら終値が高値寄りに、マイナスなら安値寄りに移りつつあります
- Reaction Flowは中心の線を約半分に縮めた細い線で、小さな動きを比べやすくする補助線です
- Reaction Fieldは中心の線を包む塗りで、変化が大きい足や値幅が広がった足ほど太くなります
- Reaction Centreはゼロの基準線です
- Reaction TransitionはSHIFTかEXHAUSTIONの足に付く小さな丸です
下段のReaction Fieldで圧力の変化を読む
下段は買い売りの強弱ではなく、足の中で終値がどこに付いているかの「移り変わり」を描いています。
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図の①の紫の丸は、直近10本の終値の付き方が高値側か安値側に大きく偏った状態(EXHAUSTION)です。そのあと図の②で向きが切り替わり、黄色の丸(SHIFT)が付きました。面白いのは図の③の場面で、価格はじわじわ上がっているのに中心の線はマイナス圏に沈んだままです。高値を更新していても終値が足の上端に付かなくなっていく様子が、ローソク足を眺めるより先に見えてきます。
SHIFTは、変化量がプラス側とマイナス側の両方で一定の幅を超えたときにだけ付きます。ゼロを少しまたいだだけでは付きません。黄色の丸が出た足は「本当に向きが変わったかもしれない足」として読むのがよさそうです。
ダッシュボードの4行
右上のダッシュボードは、最後の足の状態をまとめた表です。
| 行 | 表示 | 読み方 |
|---|---|---|
| STATE | EXHAUSTION / SHIFT / BUILDING / TRAVEL / MOVING UP / MOVING DOWN / NEUTRAL | 下段の圧力の状態。上から順に優先して判定されます |
| PATH | UP OPEN / DOWN OPEN / WAIT | 圧力がどちらへ開いているか。上向きの変化ならUP OPEN |
| LOCATION | ABOVE FAIR / BELOW FAIR / AT FAIR | 終値が帯の外側の線より上か下か、その間か |
| STATUS / TRADE | WAITING / 進行中のセットアップ | セットアップがあればENTRYから4つの価格を表示 |
BUILDINGは上向きの圧力が高い水準に近づいている状態、TRAVELは後で説明する継続シグナルの条件のうち圧力側が揃い、価格も帯の外にいる状態です。日足のチャートでは「STATEはMOVING DOWNなのにLOCATIONはABOVE FAIR」という組み合わせが出ていました。価格は帯の上に残っているけれど、終値の付き方は下向きに変わり始めている、という読み方ができます。
REACTIONとCONTINUATIONは「出る理由」がまったく違う
「Reaction Path」のシグナルは、REACTION LONG/SHORTとCONTINUATION LONG/SHORTの4種類です。名前が似ていても判定の考え方は正反対なので、ここを押さえると表示の意味がぐっと読みやすくなります。
REACTION LONG:帯の下へ押し出された後の切り返し
REACTION LONGは、フェアプライスから大きく下に離れた価格が、下ヒゲで売りを跳ね返した足に出ます。初期設定のまま判定に使われる主な条件は次のとおりです。
- 終値がフェアプライスから帯の外側の線よりも少し下まで離れている
- 直近5本のうち2本以上が陽線で、その陽線の実体の比率が一定以上ある
- シグナル足の下ヒゲが上ヒゲより長い
- 値幅が直近5本の平均の7割弱以上、出来高が直近20本の平均の6割以上
- 直近5本の安値がフェアプライスから十分に深く沈んでいた
- 下段の圧力が上向き(MOVING UP・BUILDING・SHIFTのいずれか)になっている
REACTION LONGが点灯するまでの流れ
帯の下へ押し込まれた価格が、下ヒゲで売りを跳ね返し、下段の圧力も上向きにそろった足でREACTION LONGが出ます。
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図解の例では、図の①で価格が帯の下限からかなり下に離れ、図の②の足で下ヒゲが上ヒゲを上回りました。同じ足で図の③のとおりReaction Spineもプラス圏にあります。
見落としやすいのは、シグナル足が陰線でもREACTION LONGは出るという点です。判定に使っているのはヒゲの長さの比較と直近の陽線の割合なので、ローソク足の色だけを見て「陽線じゃないから違う」と判断すると読み違えます。
CONTINUATION LONG:帯の上で値幅が広がった足
CONTINUATION LONGは、価格がすでに帯の上側にいて、勢いが続いていると判断できる足に出ます。
- 終値が帯の外側の線より上にある
- 値幅が直近5本の最大以上で、なおかつATR(14)(直近14本の平均的な値幅)の9割強以上ある
- 上ヒゲが値幅の5割弱未満で、実体が値幅の半分を超えている
- 15本前より終値が高く、その間の値動きの効率(正味の上昇幅÷動いた距離の合計)が一定以上ある
- 値幅と出来高の基準はREACTIONと同じ
- 下段がBUILDINGかMOVING UPで、圧力が上向き
CONTINUATION LONGの基準線とPATH LEVEL 2の引き上げ
帯より上で値幅が広がった足にCONTINUATION LONGが出ると、INVALIDATIONはその時点のフェアプライスに置かれます。
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図の①のシグナル足は陰線です。CONTINUATION側も足の色は問わず、上ヒゲが短く実体が大きいかどうかで判定しています。上昇の途中で大きな陰線にCONTINUATION LONGが付くと最初は戸惑いますが、帯の上で値幅が広がったという条件を満たしていればシグナルは出ます。
もう一つの違いは無効化ラインの位置です。REACTION系はシグナル足の安値(SHORTなら高値)からATRの1.2倍外側に置かれますが、CONTINUATION系は図の②のように、シグナルが出た時点のフェアプライスそのものがINVALIDATIONになります。勢いに乗るはずの価格が「居場所」まで戻ってきたら、そのシグナルの根拠はもう残っていない、という考え方でしょう。
2つのシグナルの違いを並べてみる
| 項目 | REACTION | CONTINUATION |
|---|---|---|
| 狙う場面 | フェアプライスから離れすぎた後の反発 | 帯の外で勢いが続く局面 |
| 価格の位置 | 帯の外側(反対側へ大きく離れている) | 帯の外側(進む方向に抜けている) |
| 決め手になる足 | 反発方向のヒゲが長い足 | 値幅が直近で最大級の足 |
| トレンドの確認 | しない | 15本の値動きの効率で確認 |
| INVALIDATION | シグナル足の安値・高値からATR×設定値の外側 | シグナル時点のフェアプライス |
| ラベル | 不透明でやや大きい | 半透明で小さい |
「Reaction Path」が同時に管理するセットアップは1つだけです。セットアップが決着するまで新しいシグナルは出ず、決着した足でも出ません。同じ向き・同じ種類のシグナルは、一度出ると価格や圧力がいったん元に戻るまで連続して出ないようにロックされるので、ラベルが続けて並ぶことはほとんどありません。
条件が重なった足では、REACTION LONG、REACTION SHORT、CONTINUATION LONG、CONTINUATION SHORTの順に優先されます。
シグナルの後に引かれる4本の線と、セットアップの決着
ENTRY、PATH LEVEL 1、PATH LEVEL 2、INVALIDATION
シグナルが出ると、その足の終値を基準に4本の水平線が引かれます。距離はすべてATR(14)の倍数で、設定画面から変えられます。
| 線 | 色 | 位置(初期設定) |
|---|---|---|
| ENTRY | シグナルの色 | シグナル足の終値 |
| PATH LEVEL 1 | 緑 | ENTRYからATR×1.2 |
| PATH LEVEL 2 | マゼンタ | ENTRYからATR×2.4 |
| INVALIDATION | オレンジ | REACTIONはシグナル足の安値・高値からATR×1.2外側、CONTINUATIONはシグナル時のフェアプライス |
進行中のセットアップには、最新の足の2本先に「PATH LEVEL 2」「PATH LEVEL 1」「ENTRY」「INVALIDATION」の札が付き、ダッシュボードにも同じ価格が出ます。日足の例では、ENTRYが86,620.00、PATH LEVEL 1が89,632.31、PATH LEVEL 2が92,644.62、INVALIDATIONが78,573.56でした。ENTRYから2本の目標までの距離が丁度1対2になっていて、ATRの倍率どおりに引かれていることが確認できます。

Projected Pathは「目安の通り道」
ENTRYからPATH LEVEL 2へ向かって伸びる帯状の線がProjected Pathです。シグナル足から4本先、9本先、16本先を節目にした3区間で描かれ、中心線と上下の線、その間の塗りでできています。
曲がり具合は下段の圧力の強さとフェアプライスからの離れ具合で決まり、幅は状態によってATRの2〜3割強の間で変わります。EXHAUSTIONやSHIFTのように方向が定まらない状態ほど、コリドーは広めです。
Projected Pathはセットアップが続いている間、確定した足ごとに描き直されます。昨日見たコリドーと今日のコリドーの形が違うのは仕様どおりです。価格がこの通り道を進むという予測ではないので、到達時刻の目安としても使わないほうが無難です。
決着の判定はPATH LEVEL 2とINVALIDATIONだけ
セットアップが決着するまでの線の動き
セットアップを終わらせるのはPATH LEVEL 2かINVALIDATIONへの接触だけで、PATH LEVEL 1は途中の目安として残ります。
Vowars DE ver.3.12.32
図解を見ると、セットアップの終わり方がよく分かります。図の①では高値がPATH LEVEL 1を超えていますが、何も起きていません。PATH LEVEL 1は途中の目安として引かれているだけで、到達しても決着やアラートにはなりません。
その後図の②で安値がINVALIDATIONに触れ、この足で線が止まりました。続くCONTINUATION SHORTは図の③で安値がPATH LEVEL 2に届いて決着しています。判定は終値ではなく高値と安値で行われ、同じ足で両方に触れたときはINVALIDATIONとして扱われる点も覚えておきたいところです。
決着したセットアップは、シグナル足から決着した足までの長さで4本の線とラベルだけが残り、コリドーは消えます。残る数はMaximum Historical Setupsで決まり、上限を超えると古いものから消えていきます。
PATH LEVEL 2が引き上げられることがある
セットアップの途中で同じ向きのCONTINUATIONの条件がもう一度そろうと、PATH LEVEL 2がPath Level 1と同じATR倍率ぶん先へ移されます。図の③がその場面で、点線が最初の位置、実線が引き上げ後の位置です。引き上げは1つのセットアップにつき最大3回までです。
試していて気づいたのですが、この引き上げはREACTIONのセットアップでも起こります。REACTION LONGが進行中に上方向のCONTINUATIONの条件がそろえば、REACTION LONGのPATH LEVEL 2も先へ伸びます。決着した後のチャートでは引き上げ後の位置しか残らないので、過去のセットアップを見返すときは「最初のPATH LEVEL 2はもっと手前だったかもしれない」と頭の片隅に置いておくと読み違えません。
負けた後は慎重になる「Failure Memory」
「Reaction Path」には、無効化されたセットアップの状況を記録し、次のシグナルを出にくくする仕組みがあります。チャート上には何も表示されないので、知らないと「さっきまで出ていたのに急に出なくなった」と感じる部分です。
1 連敗に応じて全体のハードルが上がる
INVALIDATIONに触れるたびに失敗の回数が1つ増え(最大3)、フェアプライスからの距離、実体の比率、値幅、出来高、深さの基準が回数に応じて少しずつ厳しくなります。この回数はPATH LEVEL 2に到達するか、最後の無効化から30本たつとリセットされます。
2 似た状況での同じシグナルを止める
無効化した足の特徴(離れ具合、圧力の変化、実体の比率、値幅、深さ、出来高、プレッシャーセンター、ATRに対する値幅)を覚えておき、同じ向き・同じ種類のシグナル候補がそれとよく似ていれば止めます。失敗した回数が多いほど「似ている」と判断される範囲が広がります。こちらは価格や圧力の様子が変わるか、30本たてば解除されます。
3 仕切り直しを待つ
無効化の直後は、価格や圧力の様子が変わったと判断されるまで、新しいシグナルの検索自体が止まります。
連敗が続く相場で同じ形の失敗を繰り返さないための作りで、良く言えば慎重、悪く言えばシグナルが急に静かになります。シグナルが少ないと感じたら、直前にINVALIDATIONで終わったセットアップがないか確かめてみてください。たいていそこに理由があります。
ビットコインの15分足・1時間足・日足で試して感じたこと
実際に15分足、1時間足、日足の3つで「Reaction Path」を表示してみました。一番の印象は、シグナルがかなり少ないことです。

15分足では、表示されていた2日分ほどの範囲でシグナルが1つもありませんでした。帯は価格にぴったり沿って色を細かく変え、下段では黄色のSHIFTの丸がいくつも付いていたので、圧力の向きは頻繁に入れ替わっていたことになります。条件の厳しさとFailure Memoryがかみ合って、もみ合いでは静かにしている印象です。
1時間足では、急落からの戻りの途中でREACTION SHORTが1回出ました。ところが直後に大きな陽線が出て、数本でINVALIDATIONに触れて終わっています。フェアプライスの上に離れた価格を売り方向に見るシグナルなので、強い買いが入った局面では逆らう形になりやすいと実感しました。
日足では、8月中旬の急騰の初動と9月中旬の上放れの2か所でCONTINUATION LONGが出ていました。8月の方はすぐにPATH LEVEL 2へ届き、9月の方は記事執筆時点で進行中です。日足だとATRそのものが大きいので、INVALIDATIONまでの距離もかなり広くなります。
作者は1分、3分、5分、15分といった日中の時間足を出発点として挙げています。今回試した範囲では、15分足ではシグナルがほとんど出ず、1時間足でようやくぽつぽつ出る程度でした。同じ設定でも時間足や銘柄によって出方が大きく変わるので、まずは自分が見る時間足でしばらく表示して、どのくらいの頻度で出るかを確かめてから使い方を決めるのがおすすめです。
設定項目と調整の考え方
設定画面には4つのグループがあります。判定に使う期間(フェアプライスの20本、圧力の10本など)は固定されていて、変えられるのはシグナルの選び方、線の距離、表示に関する項目です。
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Signal Mode | Both | Both(相場観がはっきりしていればどちらか一方) | 出すシグナルの種類を選ぶ。Reaction Only/Continuation Only/Both |
| Setup Sensitivity | 0.75 | 0.75から始め、0.65〜0.9で調整 | 判定の厳しさをまとめて動かす。上げるほどシグナルは減る傾向 |
| Path Level 1 | 1.2 | 1.2 | ENTRYからPATH LEVEL 1までのATR倍率。PATH LEVEL 2の引き上げ幅にも使われる |
| Path Level 2 | 2.4 | 2.0〜2.4 | ENTRYからPATH LEVEL 2までのATR倍率。決着の判定に使われる |
| Invalidation | 1.2 | 1.0〜1.5 | REACTION系のINVALIDATIONをシグナル足の安値・高値からどれだけ外に置くか |
| Show Historical Setups | オン | オン | 決着したセットアップの線とラベルを残す |
| Maximum Historical Setups | 20 | 10〜20 | 残すセットアップの数(3〜25) |
| Show Reaction Band | オン | オン | 価格チャートの3層の帯を表示する |
| Show Projected Path | オン | オン | ENTRYからPATH LEVEL 2へのコリドーを表示する |
| Show Dashboard | オン | オン | 右上のダッシュボードを表示する |
| Dashboard Size | Small | Small | ダッシュボードの文字の大きさ(Small/Medium/Large) |
| Dashboard Position | Top Right | Top Right | ダッシュボードを置く角 |
Setup Sensitivityは「すべてのハードルを一緒に動かす」つまみ
Setup Sensitivityを動かすと、判定の基準がまとめて変わります。ただし全部が同じ向きに動くわけではありません。
- フェアプライスからの離れ具合、深さ、値幅拡大のATR基準は、数値を上げるほどゆるくなる
- 実体の比率、値幅、出来高、トレンドの効率、圧力の変化の基準は、数値を上げるほど厳しくなる
実体の比率や出来高のような「足の質」の基準のほうが効きやすく、数値を上げるとシグナルははっきり減ります。特にREACTION系は、直近の陽線(陰線)の実体比率の基準が上がるため、1.2を超えると目に見えて出にくくなります。逆に下げれば足の質の基準がゆるむので、シグナルは増える方向です。
まずは初期値の0.75で自分の時間足に表示し、シグナルが少なすぎると感じたら0.65前後、ノイズが多いと感じたら0.9前後と、0.05〜0.1刻みで動かすのがおすすめです。一度に大きく動かすと、どの基準が効いて変わったのかが分からなくなります。
直近20本の出来高にほとんどばらつきがない銘柄では、出来高の比較は使われず、比率は1.0として扱われます。ところが出来高の基準は「0.8×Setup Sensitivity」なので、1.25を超えるとどの足も出来高の基準を満たせず、シグナルが出なくなる計算になります。無効化が続いた後はこの基準がさらに上がるため、1.05を超える設定でも止まることがあります。出来高の情報がない指数CFDなどで使うときは、1.0以下にとどめておくのが安全です。
Signal Modeの使い分け
Signal Modeは、相場観がはっきりしているときに便利です。レンジの上下で反発を拾いたいならReaction Only、トレンドに乗ることだけを考えるならContinuation Onlyにすると、狙っていない種類のシグナルに振り回されずに済みます。
どちらを選んでも止まるのはシグナルの判定だけで、帯や下段の表示は変わりません。なおReaction Onlyにすると、セットアップ途中のPATH LEVEL 2の引き上げも起こらなくなります。
Path LevelとInvalidationの調整
Path Level 2はセットアップの決着点そのものなので、短期売買で早めに区切りたいなら2.0前後まで縮めてもかまいません。Path Level 1は決着には関係しませんが、PATH LEVEL 2を引き上げるときの幅にも使われる点は覚えておきましょう。
Invalidationが効くのはREACTION系だけで、CONTINUATION系のINVALIDATIONは常にフェアプライスです。REACTION系はシグナル足の安値・高値からさらにATR×1.2外側に置かれるので、初期値でもENTRYからの距離はかなり広めです。ヒゲの長い銘柄で無効化が多いなら少し広げ、損切りの幅を自分のルールに近づけたいなら1.0前後まで縮める、という調整が考えられます。
表示を軽くしたいとき
情報量が多いと感じたら、まずShow Projected Pathをオフにすると、4本の線だけが残ってすっきりします。過去のセットアップが邪魔ならMaximum Historical Setupsを10前後に減らすか、Show Historical Setupsをオフにします。帯や下段の線は、設定画面のスタイルタブで線ごとに色や表示を変えられるので、目立たせたくない線だけ薄くするのも手です。
ADXと組み合わせて、いまの局面を別の物差しで確かめる
「Reaction Path」の2種類のシグナルは、相場の性格によって得意不得意がはっきり分かれます。そこで、トレンドの強さを測るADXを下に足しておくと、出たシグナルが局面に合っているかを確かめやすくなります。
ADXと組み合わせてシグナルの種類を見分ける
ADXの向きを下段に足すと、いまがREACTION向きの局面かCONTINUATION向きの局面かを別の物差しで確かめられます。
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図解では、ADXが下向きで勢いが抜けていく間に図の①のREACTION LONGが出て、ADXが底を打って上向きに戻ってから図の②のCONTINUATION LONGが出ています。ADXの水準そのものより向きを見るのがコツで、ADXが下がっている最中のCONTINUATIONや、ADXが勢いよく上がっている最中の逆方向のREACTIONは、一度立ち止まって見直す材料になります。
ほかにも相性がよさそうなものを挙げておきます。
- セッションVWAPと並べると、フェアプライスは直近20本の居場所なので、1日の平均的な取引価格と比べると、短期の行き過ぎなのか1日の中での位置なのかを分けて見られます
- 上位足の高値・安値も役に立ちます。PATH LEVEL 2はATRの倍数で機械的に引かれるため、TradingViewの複数チャートレイアウトで上位足を並べ、目標の手前に目立つ高値や安値がないかを確かめると現実的な目標を判断しやすくなります
頼れるところと、気をつけたいところ
頼れるところ
- 反発狙いと順張りのシグナルを、判定の理由ごと分けて出してくれる
- シグナルと同時にENTRY・目標・無効化の価格が引かれ、ダッシュボードで数字も確認できる
- ヒゲと実体、終値の位置という素の値動きから判定しているので、他のオシレーターと見ている物が重なりにくい
- 値幅だけ大きくヒゲばかりの足や、その直後の戻りをシグナルから外す仕組みがある
- 確定した足でだけシグナルを判定し、アラートも足の確定時に1回だけ届く
気をつけたいところ
- シグナルがかなり少なく、時間足によっては何日も出ないことがある
- Failure Memoryがチャートに表示されないため、シグナルが減った理由が見えにくい
- フェアプライスや圧力の期間が固定で、ゆったりした基準線に変えることはできない
- PATH LEVEL 1は到達しても決着やアラートにならない
- 決着後はコリドーが消え、引き上げ後のPATH LEVEL 2だけが残るので、過去の振り返りでは途中経過が分からない
使う前に確かめておきたい挙動
シグナルはあとから消えないが、線は動く
シグナルの判定、決着、Failure Memoryの更新は、すべて確定した足でだけ行われます。形成中の足でラベルが出たり消えたりすることはなく、一度出たシグナルのラベルがあとで消えることもありません。例外は、Maximum Historical Setupsを超えて古いものが消える場合と、Show Historical Setupsをオフにしていて決着と同時に線とラベルが消える場合です。
一方で、描かれた線はあとから変わることがあります。PATH LEVEL 2は引き上げのたびにシグナル足の位置から引き直され、Projected Pathは確定した足ごとに形を変え、決着した時点で消えます。帯や下段の線は形成中の足では動き続けるので、判断は足が確定してから行うのが基本です。
アラートは「alert()関数の呼び出し」で設定する
アラートの対象になるのは、新しいシグナル(NEW SIGNAL)、PATH LEVEL 2への到達(TARGET REACHED)、無効化(INVALIDATED)の3つです。TradingViewのアラート作成画面で条件にこのインジケーターを選び、「Any alert() function call」を選ぶと、3つすべてが足の確定時に届きます。メッセージには銘柄、時間足、イベントの種類、シグナルの種類、価格が入ります。
このインジケーターには3つを別々の条件として選び分ける項目がありません。特定のイベントだけを受け取りたいなら、通知を受け取った側でメッセージの文字を見て振り分ける形になります。
平均足などでは動かない
「Reaction Path」は通常のローソク足やバーなど、実際の始値・高値・安値・終値を使うチャートでしか動きません。平均足、練行足、カギ足などに切り替えると、帯もシグナルも下段も表示されず、チャートに注意書きのラベルが1つ出るだけになります。
過去のセットアップは成績表ではない
チャートに残る過去のセットアップは見返し用の表示で、勝率や損益を集計する機能はありません。TradingViewのストラテジーテスターはストラテジー形式のスクリプトに対して成績を出す仕組みなので、このインジケーターをそのまま検証にかけることもできません。
過去の出方を確かめたいときは、バーリプレイが便利です。インジケーターはリプレイ中の足でも計算されるので、1本ずつ進めながらシグナルが出る瞬間や、PATH LEVEL 2が引き上げられる場面を確かめられます。さかのぼれる期間は、銘柄や時間足、契約しているプランによって変わります。
「Reaction Path」が出すのは、値動きの性質から組み立てた判断材料と基準の価格です。PATH LEVEL 2に届くことも、INVALIDATIONで止まることも保証されていません。ポジションの大きさや損切りの最終判断は自分のルールで行い、ニュースや流動性の低い時間帯の値動きにも注意してください。
「位置」と「勢いの変化」を分けて見たい人に
画像「Reaction Path」は、価格がフェアプライスからどれだけ離れているかという「位置」と、終値の付き方がどちらへ移っているかという「勢いの変化」を別々に表示し、その組み合わせから反発と継続のシグナルを出すインジケーターです。シグナルと同時に目標と無効化の価格まで引いてくれるので、エントリーから撤退までの流れを1枚のチャートで組み立てられます。
その分シグナルは少なく、Failure Memoryのように画面に表示されない仕組みも抱えています。まずは自分の時間足でしばらく表示し、帯の色と下段の動きが値動きとどう重なるかを眺めるところから始めると、この記事で触れた読み方がチャートの上で実感できるはずです。







