16本のラインで「いまは高いのか安いのか」を測る「Cycles Master」
ビットコインが大きく上げたあと、「ここから買うのはさすがに遅いのでは」と手が止まった経験はないでしょうか。逆に、だらだら下げ続けている最中は、どこまで下がれば割安と呼べるのか見当がつきません。
「Cycles Master」は、その迷いに長期の移動平均線を基準にした16本のラインで答えようとするインジケーターです。売買のサインを出すタイプではありません。価格が長期の平均からどれくらい離れた場所にいるのかを、帯の位置として見せてくれます。

私がこのインジケーター「Cycles Master」を日足のチャートに入れて最初に感じたのは、画面の印象ががらっと変わることでした。緑から青へ色を変えながら線が何本も重なり、右端には縦長のゲージが立ちます。見た目は派手ですが、仕組みは驚くほど単純です。この記事では、表示の読み方から設定の勘どころ、気をつけたい点までを順に見ていきます。
画面に出るのは、16本の線と縦長のゲージだけ
「Cycles Master」が描くものは2種類しかありません。チャートに重なる16本の線と、画面の右側中央に出る縦長のゲージです。矢印やラベルのような売買サインは出ません。まずは線の成り立ちから確認します。
いちばん下は移動平均線の半分、そこから20%ずつ上へ
16本の線は、ばらばらに計算されているわけではありません。1本の移動平均線を2で割った値がいちばん下の線になり、その上の線は1.2倍、さらにその上は1.2倍と、同じ比率を掛けながら積み上がっていきます。図の①が出発点の線で、図の③のように上へ行くほど線どうしの幅が開いて見えます。
「Cycles Master」が描く16本のライン
移動平均線の半分の値から始めて、20%ずつ掛け上げた線が16本並びます。
Vowars DE ver.3.12.24
幅が開いて見えるのは、足し算ではなく掛け算で積んでいるからです。100の20%は20ですが、500の20%は100になります。比率はどこも同じなので、価格目盛りを対数表示に切り替えると16本がほぼ等間隔に並びます。価格目盛りの上にカーソルを置くと出てくる「L」を押すだけなので、線が上に散らばって見づらいときは試してみてください。
初期設定のとき、各線が移動平均線の何倍にあたるかを表にまとめました。
| 下から | 移動平均線に対する倍率 | 下から | 移動平均線に対する倍率 |
|---|---|---|---|
| 1本目 | 0.50倍 | 9本目 | 約2.15倍 |
| 2本目 | 0.60倍 | 10本目 | 約2.58倍 |
| 3本目 | 0.72倍 | 11本目 | 約3.10倍 |
| 4本目 | 約0.86倍 | 12本目 | 約3.72倍 |
| 5本目 | 約1.04倍 | 13本目 | 約4.46倍 |
| 6本目 | 約1.24倍 | 14本目 | 約5.35倍 |
| 7本目 | 約1.49倍 | 15本目 | 約6.42倍 |
| 8本目(赤) | 約1.79倍 | 16本目 | 約7.70倍 |
ここで一つ、私が勘違いしていた点を書いておきます。赤い線は真ん中にあるので、てっきり移動平均線そのものだと思い込んでいました。実際は移動平均線の約1.79倍で、平均よりかなり高い位置です。移動平均線に近いのは下から5本目の約1.04倍のほうでした。赤い線を「平均」だと思って眺めると、価格がいつも赤より下にいるように見えて戸惑います。
緑から青へ変わる色と、1本だけの赤
線の色は下から順に、緑、青緑、青へと少しずつ変わります。上の線ほど透明度が上がるので、上側は薄い線です。下から8本目だけは赤で、ほかの線より少し細く引かれています。図の②がその赤い線です。
色そのものに「買い」「売り」の意味はありません。下が緑、上が青という並びを覚えておけば、チャートを拡大して線が数本しか見えないときでも、いま見ているのが下側なのか上側なのかを色で判断できます。
線の本数を変える設定はありません。表示されるのは常に16本です。上のほうの線が不要なら、インジケーターの設定画面にあるスタイルの欄で、線ごとに表示を切り替えられます。色や太さの変更も同じ場所です。ゲージの色と位置は設定項目にないため、そのまま使うことになります。
右端のゲージは、最後の足がどの帯にいるかを示す
画面の右側中央に出る縦長のゲージは、16本の線を縦に畳んだ早見表のようなものです。上端に「H」、中ほどの赤いマスに「M」、下のほうに「L」の文字が入り、左側に白い矢印が1つ付きます。
右端のゲージの読み方
縦長のゲージは、最後の足の終値がどの帯にいるかを矢印で示します。
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図の①の矢印は、最後の足の終値がどの線とどの線の間にあるかを指しています。上が高値側、下が安値側で、チャートの線の並びと同じ向きです。価格が上の帯へ移れば矢印も上へ動きます。チャートを縮小しなくても、いまの位置を一目で確かめられるのがこのゲージの役目です。
図の②の「M」は、赤い線そのものではありません。終値が赤い線のすぐ下の帯、つまり下から7本目と8本目の間にあるときに、矢印が「M」の高さに来ます。赤い線を上回ると、矢印は「M」の1つ上へ移ります。
実際に段を数えてみると、矢印が止まらない段が1つありました。「L」の3つ上の段です。下から2本目と3本目の間に終値があるとき、矢印は順番どおりの段ではなく、その1つ下に出ます。
上側にも同じような癖があり、下から15本目より上は、16本目を超えていても矢印はすべて「H」の段に出ます。大きな読み違いにはなりませんが、端のほうでは「矢印の段数=線の本数」と数えないほうが安全です。
線ではなく「帯」で読むのがコツ
「Cycles Master」を使うときは、線にタッチしたかどうかよりも、線と線にはさまれた帯のどこに価格がいるかを見るほうが理解しやすくなります。線は移動平均線を何倍かしただけのものなので、そこで必ず反発するという根拠はありません。むしろ「平均から何段離れたか」を数える目盛りだと考えたほうが、使い道がはっきりします。
終値がどの線の間にいるかを追う
線そのものより、線と線にはさまれた帯のどこに価格がいるかを見ます。
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図の①では、価格が下から3本目と4本目の間で横ばいを続けています。倍率でいえば移動平均線の0.72倍から0.86倍のあたりで、平均より2〜3割安い水準です。そこから上昇が始まると、図の②のように帯を1段ずつ上がっていきます。図の③では終値が赤い線を上回りました。赤い線は平均の約1.79倍なので、ここまで来ると相当に買われた状態だと分かります。
読み方の手順を、3つに分けて整理します。
1 ゲージの矢印で、いまの段を確かめる
最初に見るのは右端のゲージです。矢印が「M」より上なのか下なのか、「L」に近いのかを確認します。日足では、矢印は「M」の3つ下にありました。終値は下から4本目と5本目の間、平均の0.86倍から1.04倍の帯にいることになります。
2 チャートを引いて、過去に何段まで動いたかを見る
次にチャートを縮小して、過去の天井と底がどの帯だったかを確かめます。日足を見ると、2021年の高値は赤い線よりさらに上の帯まで伸び、2022年後半の安値はいちばん下の線の近くまで沈んでいます。一方で2025年秋の高値は赤い線に届いていません。同じ銘柄でも、上げ相場ごとに届く段が違うのが分かります。
3 帯の移動を、ほかの判断材料と合わせる
最後に、帯が切り替わった場面をほかの材料と照らし合わせます。「Cycles Master」は位置を教えてくれますが、そこから上がるのか下がるのかまでは教えてくれません。下の帯にいるから買う、上の帯にいるから売る、と決め打ちするのは危険です。組み合わせの例は後半で紹介します。
時間足を変えると、ラインはまったく別物になる
使ってみて一番驚いたのがここでした。「Cycles Master」は、表示している時間足のローソク足だけで移動平均線を計算します。そのため時間足を切り替えると、同じ価格でも居場所の帯が変わります。


同じ日、ほぼ同じ価格で撮った3枚を比べると、次のようになりました(2026/9/28 現在)。
| 時間足 | 赤い線の位置 | 終値がいた帯 |
|---|---|---|
| 日足 | 約150,700 | 下から4本目と5本目の間 |
| 4時間足 | 約126,600 | 下から5本目と6本目の間 |
| 30分足 | 画面の外(上) | 下から4本目と5本目の間 |
30分足では、線と線の間隔が1万ドル以上も開いていて、線を1本またぐのに何日もかかっています。初期値の20%刻みは、短い時間足の値幅に対しては広すぎるのです。公開ページのコメント欄でも、日足で使うよう案内されていました。私も、初期設定のまま使うなら日足が合っていると感じます。短い足で使いたい場合は、あとで触れるStep %を小さくする必要があります。
3つの設定で、線の間隔と滑らかさを決める
設定項目は3つだけです。少ないぶん、1つ変えたときの影響が大きく出ます。
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Step % | 20 | 日足のビットコインは20、値幅の小さい銘柄や短い足は5〜10 | 線と線の間隔。大きくすると間隔が広がり、赤い線も上へ離れる。小さくすると線が価格の近くに集まる |
| MA type | DEMA | DEMA(長期の位置確認)、反応を早めたいときはEMA | 基準になる移動平均線の種類。EMA/SMA/WMA/VWMA/RMA/DEMA/TEMA から選ぶ |
| MA length | 350 | 日足は350のまま | 移動平均線の期間。長いほど線がなだらかになり、短いほど値動きを追って曲がる |
Step %は「間隔」と同時に「赤い線の高さ」も動かす
Step %は、隣の線との差を何%にするかを決める項目です。初期値は20で、線は1.2倍ずつ積み上がります。ここを10にすると1.1倍ずつになり、線の間隔が詰まります。
Step %を変えると線の間隔と赤い線の高さが変わる
同じ値動きに、Step %だけを変えた2通りを並べました。
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見落としやすいのは、いちばん下の線の位置は変わらず、上の線だけが下がってくるという点です。いちばん下は常に移動平均線の半分なので、間隔を詰めると16本全体が下へ寄る形です。図の①の赤い線は平均の約1.79倍にありますが、図の②のように10へ下げると約0.97倍まで下がり、移動平均線とほぼ重なります。同じ上昇でも、図の③のようにまたぐ線の数が増えるため、ゲージの矢印も細かく動くようになります。
値ごとの目安を表にしました。赤い線といちばん上の線が、移動平均線の何倍に来るかを示しています。
| Step % | 赤い線(8本目) | いちばん上(16本目) |
|---|---|---|
| 5 | 約0.70倍 | 約1.04倍 |
| 10 | 約0.97倍 | 約2.09倍 |
| 15 | 約1.33倍 | 約4.07倍 |
| 20(初期値) | 約1.79倍 | 約7.70倍 |
| 25 | 約2.38倍 | 約14.2倍 |
| 30 | 約3.14倍 | 約25.6倍 |
この表を見ると、銘柄ごとの合わせ方が見えてきます。ビットコインのように数年で何倍にもなる銘柄なら、20のままでも過去の天井が上のほうの線に届きます。一方、ゴールドや為替のように年間の値幅が小さい銘柄では、20だと価格が同じ帯から出てきません。5にすると16本が平均の半分から約1.04倍までに収まり、ようやく帯の移動が見えるようになります。ただし5では上側の線が平均のすぐ上までしか届かないため、上昇が続く銘柄では価格が線の外へ出てしまいます。銘柄の過去の高値がどの線に届くかを確かめながら、5〜10の間で調整するのが現実的です。
公開ページの説明では、線を過去の高値に合わせて調整する使い方が紹介されています。説明文ではこの項目が「Multiplication」と呼ばれていますが、現在の設定画面にその名前はなく、間隔を調整できるのはStep %だけです。過去の天井が同じ線の近くでそろうように値を探すと、その銘柄なりの「上の目安」が作れます。もちろん、次の天井も同じ線で止まる保証はありません。
MA typeの「DEMA」は、EMAよりもゆっくり動く
MA typeでは、基準にする移動平均線の種類を7つから選べます。初期値はDEMAです。
一般にDEMAといえば、EMAの遅れを減らした反応の速い移動平均線を指します。ところが「Cycles Master」のDEMAは性質が逆で、EMAをもう一度EMAでならした線でした。2回ならすぶん、EMAよりも遅れて、そのかわりなめらかに動きます。TEMAも同じ考え方で、こちらは3回ならした線です。
MA typeを変えたときの線の曲がり方
下から5本目の線だけを取り出し、MA typeを3通りに変えて重ねました。
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違いが分かりやすいように、下から5本目の線だけを取り出して重ねました。図の①で価格が天井を付けたあと、EMAは図の②のように22本遅れて頭打ちになります。DEMAはさらに遅く、図の③の時点でもまだ下げに転じていません。
最初は「反応が遅いのは欠点では」と感じました。けれど、このインジケーター「Cycles Master」の目的は、価格が長期の平均から何段離れたかを測ることです。基準の線が価格と一緒にすぐ動いてしまうと、離れ具合が測れません。物差しが動かないほうが測りやすい、という理屈で初期値が選ばれているのだと思います。
ほかの種類を選ぶ場面も挙げておきます。EMAやWMAは直近の値動きを重く見るので、線が早めに価格へ寄ってきます。SMAは期間内を均等に平均するため、くせのない基準が欲しいときの選択肢です。VWMAは出来高の多い足を重く見る種類で、出来高の信頼できる銘柄で試す価値があります。RMAはEMAよりさらにゆっくり動く種類です。
MA lengthは350のまま、まず日足で見る
MA lengthは移動平均線の期間で、初期値は350です。日足なら約1年分にあたります。暗号資産は土日も動くので、350本でほぼ1年です。
MA lengthを短くすると線が値動きを追いはじめる
同じ値動きに、MA lengthだけを変えた2通りを並べました。
Vowars DE ver.3.12.24
図の①のとおり、350では線がほとんど一直線で、画面の中では動かない目盛りのように働きます。図の②の100にすると、線が上昇を追って持ち上がりました。線が価格に付いてくるぶん、同じ値動きでも価格がいる帯の番号が変わります。
短くすれば反応は良くなりますが、「長期の平均からどれだけ離れたか」という本来の見方からは遠ざかります。日足で使うなら、まずは350のまま過去のチャートを眺めてみるのがおすすめです。期間を変えるのは、線が値動きに対して鈍すぎると感じてからで十分でしょう。
SMA、WMA、VWMAを選んだ場合、期間ぶんの足がそろうまで線は出ません。350なら350本目からです。上場して間もない銘柄の日足では、線が途中からしか出ないことがあります。EMAを使う種類は早い段階から線が出ますが、序盤は値が落ち着いていないので、チャートの左端に近い部分は参考程度に見てください。
動き出しのタイミングはRSIに任せる
帯の位置は分かっても、いつ動き出すかは「Cycles Master」だけでは分かりません。そこで、タイミングを計る役としてRSIを組み合わせるのが相性の良い使い方です。位置は「Cycles Master」、勢いの変化はRSIと、役割がきれいに分かれます。
「Cycles Master」の帯とRSIを組み合わせる
どの帯にいるかを「Cycles Master」で確かめ、動き出すタイミングはRSIに任せます。
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図の①で価格は帯を2つ下げ、平均からの距離が広がりました。そのタイミングで、下段のRSIが図の②のように30を下から上へ抜けています。売られすぎからの戻りが始まった合図です。その後、終値は図の③まで帯を3つ上がりました。
見方の順番は、まず「Cycles Master」で下側の帯にいることを確かめ、それからRSIの30上抜けを待つ、という流れです。上側でも考え方は同じで、赤い線に近い帯まで上がったあとにRSIが70を下抜けたら、利益確定を考える材料になります。
ただ、これはうまく噛み合った場面を選んだ例です。強い下落の途中では、RSIが30を上抜けたあとにもう一段下げることも珍しくありません。エントリーの根拠を増やす使い方であって、これだけで売買を決めるものではない点は強調しておきます。
確定した足は動かない。動くのは最後の1本だけ
後から線が描き換わるかどうかは、インジケーターを使ううえで気になる点です。「Cycles Master」は、表示している時間足の終値と移動平均線だけで計算されます。上位足の値や未来の足は使っていません。そのため、確定した足の線が後から変わることはありません。
動くのは、まだ確定していない最後の足です。終値が動けば移動平均線もわずかに動き、16本の線の右端が一緒に上下します。ゲージの矢印も、足が確定するまでは帯をまたぐたびに上下します。足の途中で矢印が1段上がっても、確定時に元の段へ戻ることがある点は覚えておいてください。
過去の動きを確かめたいときは、バーリプレイが使えます。再生位置の足が「最後の足」として扱われるので、ゲージの矢印もその時点の位置を指します。当時どの段にいたのかを1本ずつ追えるのは便利でした。
「Cycles Master」には、あらかじめ用意されたアラート条件がありません。ただ、TradingViewのアラート作成画面で条件に「Cycles Master」を選べば、価格と線の交差を条件にできます。線には個別の名前が付いていないので、選ぶときは下から何本目かを数えて指定することになります。赤い線なら8番目です。
頼れるところと、気をつけたいところ
頼れるところ
- 価格が長期の平均から何段離れているかを、帯の位置で確かめられる
- 設定が3つだけで、何を変えたのかを見失いにくい
- ゲージがあるので、チャートを縮小しなくても現在の段が分かる
- 確定した足の線は後から変わらない
- 対数表示にすると16本がほぼ等間隔に並び、長期チャートと相性が良い
気をつけたいところ
- 売買のサインは出ない。方向やタイミングは別の材料が必要
- 時間足を変えると線の位置が変わり、初期値のままでは短い足に合わない
- 通常の目盛りでは上の線に引っ張られて、ローソク足が小さく表示される
- 赤い線は移動平均線そのものではなく、Step %を変えると高さも変わる
- ゲージの段と帯が、端のほうで1対1に対応していない
向いているのは、日足以上でじっくり構えるスイングトレードやポジショントレードです。現物を少しずつ買い増していく人が、「いまは平均より安い帯か、高い帯か」を確かめる用途にも合います。反対に、数分から数十分で完結するスキャルピングでは、初期設定の線はほとんど動かず、判断材料になりにくいでしょう。
弱い場面もはっきりしています。上場から日が浅い銘柄では、長期の平均そのものが定まりません。また、相場の性格が変わって値幅が以前より小さくなると、過去に届いていた上の線まで価格が届かなくなります。日足のスクリーンショットでも、2021年と2025年では天井の届いた段が違いました。「前回はあの線で止まったから今回も」という読み方は避けたほうが無難です。
長い物差しを1本、チャートに置いておく
画像「Cycles Master」は、移動平均線の半分から同じ比率で積み上げた16本の線と、現在地を示すゲージだけでできています。仕組みが単純なぶん、何を見ているのかがぶれません。
使い始めるなら、日足に初期設定のまま表示して、対数表示に切り替えるところからがおすすめです。過去の天井と底がどの帯だったかを眺め、赤い線が平均の約1.79倍であることを頭に入れておけば、ゲージの矢印の意味がすっと入ってきます。値幅の小さい銘柄ではStep %を5〜10に下げて、帯の移動が見える間隔を探してください。
相場が過熱しているとき、あるいは下げ続けて不安になるときに、一歩引いて全体の中の位置を確かめる。そのための物差しとして、チャートの隅に置いておくと落ち着いて判断できる場面が増えるはずです。








