「Strong Contrarian Zones」は、売り買いが行き過ぎた場所にだけゾーンを引く
サポート・レジスタンス系のインジケーターを入れると、チャートが線だらけになってどれを信じればいいのか分からなくなる。そんな経験がある人は多いと思います。私もそのひとりです。「Strong Contrarian Zones」を最初に表示したときも、正直「またゾーン系か」と身構えていました。
ところが、使ってみると印象が違いました。「Strong Contrarian Zones」は、高値・安値のすべてに線を引くタイプではありません。スイングができた瞬間に、そこで売り買いがどれだけ行き過ぎていたかを7つの角度から点数化し、基準を超えた「行き過ぎたスイング」だけをゾーンとして残します。ありふれた押し目や戻りには何も描かれません。
ゾーンは2種類です。安値側にできる緑のゾーンが「BUY-DIP(押し目買い候補)」、高値側にできる紫のゾーンが「SELL-RIP(戻り売り候補)」。そのうえで、価格がゾーンの外へいったん抜けてから戻ってくる動き、つまりスイープ&リクレイムを「逆張りの合図」として判定します。
極端なスイングだけが、ゾーンとして残る
上ヒゲで押し返された高値と、下ヒゲで拾われた安値にだけゾーンが引かれています。
Vowars DE ver.3.12.4
上の図では、長い上ヒゲをつけた高値図の①と、長い下ヒゲで拾われた安値図の②にだけゾーンが引かれています。途中の目立つ高値図の③にも2つの要因が反応していますが、合計点が足りないので何も出ません。この「描かないスイングがある」という性格が、「Strong Contrarian Zones」を使ううえでいちばん大事な前提になります。
この記事では、TradingViewに表示して確かめた挙動をもとに、ゾーンとラベルの読み方から入り方、設定までを順に解説します。

チャートに出るのは「帯」と「4行のラベル」だけ
「Strong Contrarian Zones」はサブウィンドウを使わず、移動平均線やダッシュボードも出しません。表示されるのはゾーンの帯と、その右側のラベルだけです。そのぶん、ラベルの情報量がかなり多くなっています。
帯は3層、中央の点線がスイングの価格
ゾーンは3本遅れて現れ、左端はスイング足までさかのぼる
安値をつけた足ではまだ何も出ず、右側に3本そろった足で初めてゾーンが描かれます。
Vowars DE ver.3.12.4
ゾーンの中心はスイングの高値・安値そのものです。安値のゾーンなら、下ヒゲの先端の価格に点線が引かれます図の①。帯の高さは初期設定でATR(200)の0.6倍に統一されていて、どのゾーンも同じ厚みになります。
帯は外側、中間、中心の3枚を重ねた作りです。中心に近いほど色が濃く、ゾーンの点数が上がるとさらに濃くなります。ただ、点数による濃さの違いは控えめで、FORMINGとSTRONGを並べても一目で区別できるほどではありませんでした。強弱はラベルの数字で見分けるものだと考えておくほうが確実です。
スイングの判定には、左側10本と右側3本が必要です。そのため、安値をつけた足ではまだ何も表示されず、右側に3本そろった足で初めてゾーンが描かれます図の②。描かれたゾーンの左端はスイングの足までさかのぼるので、過去チャートでは「最初からそこにあった」ように見えます。リアルタイムで使うときは、この3本ぶんの遅れを頭に入れておいてください。
ラベルは上から「格付け」「生まれ」「履歴」「価格」
ラベルは初期設定ではゾーンの右外、最新の足から3本右に出ます図の②。4行の中身は次のとおりです。
| 行 | 表示例 | 意味 |
|---|---|---|
| 1行目 | ▲ BUY-DIP ★★ 4.1/10 WEAK | ゾーンの向き、星、現在の強さ(0〜10)、段階 |
| 2行目 | Conv 5.8/10 · WICK VOL STR BB | ゾーンが生まれたときの点数と、そのとき反応した要因 |
| 3行目 | Retest 1 · Defend 0 · BROKEN | リテスト回数、守った回数、現在の状態 |
| 4行目 | @ 84420.59 | ゾーンの基準価格(スイングの高値・安値) |
3行目の末尾に出る状態は3種類あります。ゾーンの外に抜けて戻りを待っている「SWEEPING」、戻して反転が確定した「RECLAIM」(後ろに点数が付きます)、割られて反対側のゾーンに切り替わった「BROKEN」です。Defendが1以上になると⚡マークが付きます。
Label Placementの初期値は「Outside · Right」なので、ラベルはゾーンの右外に出ます。内側に入れたい場合は、設定で「Inside · Right」か「Inside · Center」を選んでください。
ゾーンになれるかどうかは、7つの逆張り要因の合計点で決まる
スイングが確定するたびに、「Strong Contrarian Zones」はその足の状態を7つの要因で0〜1に採点し、重み付きで平均して10点満点に直します。これがラベル2行目の「Conv」です。初期設定ではMin Conviction To Draw Zoneが4.5なので、Convが4.5未満のスイングはゾーンになりません。
2行目の後ろに並ぶ略語は、そのスイングで0.5以上を取った要因だけです。どの要因がゾーンを作ったのかが一目で分かるので、私はここを「指紋」のように見ています。安値側で指紋に名前が出る目安を、初期設定で計算すると次のようになります(高値側は向きを逆にしたものです)。
| 略語 | 見ているもの | 指紋に出る目安(安値側) | 重み |
|---|---|---|---|
| RSI | RSI(14)の売られすぎ | RSIが21以下 | 1.0 |
| DIV | 直前の安値に対するダイバージェンス | 安値を更新し、RSIが前回より4ポイント以上高い | 1.3 |
| WICK | スイング足の下ヒゲ | 下ヒゲが足の値幅の22.5%以上 | 1.0 |
| VOL | 出来高の急増 | 出来高が20本平均の1.6倍以上 | 1.0 |
| STR | 50本平均からの乖離(zスコア) | −1.1σ以下 | 1.0 |
| PRS | 直近20本の買い圧力 | 買いの比率が59%以上 | 0.9 |
| BB | ボリンジャーバンド(20、2σ)の突き抜け | 安値がバンドの下へATRの0.25倍以上はみ出す | 0.9 |
重みが一番大きいのはDIV(ダイバージェンス)です。安値を更新したのにRSIが下げ止まっている、という形のスイングほどConvが伸びやすい設計です。
設定画面の説明では、Oversold Reference (RSI ≤)の42は「この値以下で満点」と読めます。実際の挙動を確かめると、満点になるのはRSIが0のときで、42では0点です。指紋に「RSI」が出るのは、安値でRSIが21以下、高値で79以上のときだけでした。スクリーンショットで指紋を見比べてもRSIはまれにしか出ていないので、「RSIが出ていない=売られすぎていない」とは受け取らないでください。
もうひとつ気をつけたいのが出来高です。出来高のデータがない銘柄では、VOLとPRSが常に0点になります。この場合、ほかの5要因が満点でもConvは約7.3が上限です。FXや指数のCFDを使う場合は、表示している銘柄に出来高が出ているかを先に確かめておくと、ゾーンが少なすぎる理由で悩まずに済みます。
見出しの点数とConvは別物。ここを取り違えると読み違える
最初に「Strong Contrarian Zones」を触ったとき、いちばん戸惑ったのがここでした。Convが6を超えているのに、1行目の点数は2点台でFORMING。最初は設定を間違えたのかと思いました。スクリーンショットの5分足でも、並んでいるゾーンの多くがこの状態です。
理由は、1行目の点数が「生まれの良さ」ではなく「その後の実績」を中心に計算されているからです。内訳は次のとおりです。
| 要素 | 重み | 満点になる条件 |
|---|---|---|
| Conv(生まれたときの点数) | 35% | Conv 10 |
| Retest(リテスト) | 25% | 4回 |
| Defend(リクレイムで守った回数) | 25% | 2回 |
| ヒゲ・食い込みの深さ | 7.5% | 誕生時のヒゲとリテスト時の食い込みの平均がATR以上 |
| 出来高 | 7.5% | ゾーン期間中の平均出来高が現在の20本平均以上 |
この配分だと、一度も触れられていないゾーンはConv 10でも最大5.0点にしかなりません。Conv 5〜6の新しいゾーンなら、2〜3点台に落ち着くのが普通です。反対に、30分足で見た「★★★★ 7.4/10 STRONG」のゾーンはConvこそ5でしたが、Retest 4、Defend 3の実績で点数を積み上げていました。
1行目の点数と星は、価格に試されて守った回数で育っていく仕組みです。新しいゾーンがFORMINGやWEAKなのは、まだ実績がないからです。ゾーンの素性を見たいときは2行目のConvと指紋を、試されたあとの信頼度を見たいときは1行目を見る、と分けて読むと混乱しません。
| 点数 | 星 | 段階 |
|---|---|---|
| 8.0以上 | ★★★★★ | ELITE |
| 6.5以上 | ★★★★ | STRONG |
| 5.0以上 | ★★★ | PRIMED |
| 3.0以上 | ★★ | WEAK |
| 1.5以上 | ★ | FORMING |
| 1.5未満 | · | FORMING |
段階はこの5つです。
Retestの数え方にもクセがあります。安値側のゾーンなら、安値がゾーンの中に入り、終値が下限より上で終わった足を1本ずつ数えます。ゾーンの中で3本もみ合えば、それだけでRetest 3です。スクリーンショットにあった「Retest 11」も、11本の足がゾーンに触れたという意味です。反発の回数とは違います。
放置されたゾーンは、点数がゆっくり下がります。初期設定では、最後に触れられてから300本かけて0.65倍まで下がり、そこで止まります。下がるのは点数だけで、帯そのものは残ります。
エントリーの合図は「割り込んで、戻す」スイープ&リクレイム
「Strong Contrarian Zones」が逆張りの合図として扱うのは、ゾーンへのタッチではありません。ゾーンの外へいったん抜けて損切りを巻き込み、そのあと戻ってくる動きです。安値側のゾーンで流れを追うと、次の3段階になります。
1ゾーンに近づく、触れる
終値がゾーンの中心線から価格の0.10%以内に入ると、Proximityアラートの条件が成立します。安値がゾーンの中に入って下限の上で引ければ、Retestが1つ増えます。
2下限を割り込む(SWEEPING)
割り込んで戻した足で、RECLAIM が確定する
ヒゲで下限を割り込んだ足ではなく、その次の足の終値で RECLAIM が確定します。
Vowars DE ver.3.12.4
安値がゾーンの下限からATRの0.15倍以上下に出ると、状態がSWEEPINGに変わります図の①。この時点ではまだ何も確定していません。待つ場面です。
3終値で戻して RECLAIM
スイープした足より後の足で、終値が下限より上に戻るとRECLAIMが確定します図の②。ここは見落としやすいところです。長い下ヒゲで割り込んだ足そのものには、RECLAIMが付きません。判定は次の足から始まるので、1本で割って戻したように見える形でも、確定するのは早くて次の足です。
確定するとDefendが1つ増え、3行目に「⚡RECLAIM 6.4」のような点数が付きます図の③。この点数は次の6項目で決まります。ゾーンの点数とは別の数字なので、並べて読むときは混同しないようにしてください。
- 外側へ割り込んだ深さ(ATRの1倍で満点)
- 戻すまでの速さ(スイープの次の足で戻せば満点)
- 戻した足の下ヒゲの割合
- 平均に対する出来高の増え方
- ゾーンのConv(6項目の中で重みが最も大きい)
- 下限から上へ戻した幅(ATRの0.6倍で満点)
ラベルに表示されるのは「いまの状態」だけです。価格がもう一度ゾーンに触れるとRECLAIMの表示は消え、いつ反転が確定したのかはチャートから読み取れなくなります。Show Reclaim Triggersをオンにすると、RECLAIMが確定した足に小さな三角が付きます。初期値はオフなので、過去の反転を振り返りたいときはオンにしておくのがおすすめです。
戻せなかったゾーンは、反対側のゾーンに切り替わる
割られたゾーンは消えずに、反対側のゾーンへ切り替わる
何度も安値を支えていた緑のゾーンが、ブレイク判定のあと紫のSELL-RIPに切り替わっています。
Vowars DE ver.3.12.4
スイープのあと戻せなかった場合は、ブレイク扱いになります。条件は、下限からATRの0.9倍以上下で終値が確定するか図の①、スイープから6本たっても終値が下限の下にあるかのどちらかです。
初期設定のFlip Broken Zones (breakers)がオンなら、割られたゾーンは消えずに紫のSELL-RIPへ切り替わります。このときゾーン全体が紫に塗り直されるので、もともと緑だった跡は残りません図の②。見分ける手がかりは、ラベルの「BROKEN」だけ。うっかりすると見落とします図の③。
切り替わったゾーンはRetestとDefendが0から数え直しになり、点数も2点台に戻ります。一方でConvと指紋は、緑のゾーンとして生まれたときの値がそのまま残ります。紫のゾーンなのに指紋が「WICK VOL STR BB」のような安値側の理由になっているのはこのためです。なお、BROKENの表示も、次に価格が触れた時点で消えます。
リクレイムで入るか、初回タッチで入るか
入り方は大きく2つ考えられます。リクレイムを待って入る方法と、初回タッチで逆張りする方法です。どちらも理屈は分かりやすい。ただ、実際の点数の動きと合わせて読むと、使い勝手にかなり差がありました。
リクレイムで入る方法は、そのまま使える
BUY-DIPゾーンを割り込んで戻したら買い、SELL-RIPゾーンを上抜けて戻したら売り。手順は次のとおりです。
- エントリーは、戻した足の終値
- 損切りは、スイープで付けた安値(高値)の外側
- 利確は、平均値かレンジの反対側、または次のゾーン
損切りの位置が「すでに失敗した抜け」の外側なので、置き場所に迷わないのが利点です。ただ、利確の目安になる「平均値」は「Strong Contrarian Zones」には表示されません。ここは後半で紹介するSMA 50で補えます。
初回タッチで逆張りする方法は、条件の読み替えが必要
初回タッチで逆張りするなら、まだ試されていないELITEやSTRONGのゾーンを狙いたくなります。ところが先ほどの内訳どおり、未テストのゾーンは初期設定では最大5.0点で、ELITE(8.0)にもSTRONG(6.5)にも届きません。初回のタッチでRetestが1になっても、上限は5.6点ほどです。
初期設定のままでは、未テストのゾーンがELITEやSTRONGになることはまずありません。初回タッチで逆張りを考えるなら、1行目の段階よりも、2行目のConvが高く、DIVやWICKが指紋に入っているかを見て判断するのが現実的です。点数の重みを変えれば段階の出方は変わりますが、そのぶん「実績で育つ」という設計の意味は薄れます。
見送るべき場面ははっきりしている
- FORMINGやWEAKで、指紋にDIVもWICKもないゾーン
- SWEEPINGのまま終値が戻っていないゾーン(確定を待つ)
- ゾーンとゾーンのあいだで、近くに何もない価格帯
- 長く触れられず、点数が下がったゾーン
このあたりは、私も迷ったら入らない基準として使っています。
行ったり来たりの相場で強く、一方向の相場では割られ続ける

「Strong Contrarian Zones」は逆張りの考え方でできているので、相場との相性がはっきり出ます。レンジや、上昇トレンドで押し目をつける場面のように「行き過ぎたら戻る」動きが繰り返される場面では、ゾーンが試されて点数が育ち、リクレイムも機能しやすくなります。
逆に苦手なのは、一方向に進み続ける相場です。
下げ続ける相場では、安値のゾーンが次々と割られる
上の2本はもともと緑のBUY-DIPゾーンでした。どちらもスイープのあと戻せず、ブレイク判定で紫に切り替わっています。
Vowars DE ver.3.12.4
階段状に下げる相場では、安値にできた緑のゾーンが次々とスイープされ、戻せないままブレイク扱いになります図の①。次のゾーンも同じ道をたどり図の②、気づけば上に紫のBROKENゾーンが並んでいる、という形です。最下段の新しいゾーンもWEAKの段階なので、反発を確かめてから判断したいところです図の③。
こういう場面では、紫に切り替わったゾーンを戻り売りの目安として使うほうが相場の流れに合います。反転に失敗したゾーンは、今度はブレイク&リテストの水準として働きます。

時間足は、1時間足〜日足あたりが読みやすいと感じました。5分足でも動きますが、ゾーンとラベルが増えて重なりやすく、3本の確定遅れも相対的に大きくなります。週足で見ると、過去の大きな安値に「STRONG」や「PRIMED」のゾーンが残り、長期の節目を確認する用途にも使えました。

頼れるところ
- 行き過ぎたスイングだけが残るので、ゾーンの数が絞られる
- 指紋でゾーンの理由が分かり、ダイバージェンスや長いヒゲの有無をすぐ確認できる
- スイープ&リクレイムという「確定の合図」があり、損切りの位置も決めやすい
- 割られたゾーンが反対側に切り替わり、順張りの目安としても使える
- ATR基準なので、銘柄を変えても初期設定のまま大きく崩れにくい
気をつけるところ
- ラベルが4行の英語略語で、慣れるまで読み解きに時間がかかる
- 新しいゾーンは点数が低く、1行目だけ見ると過小評価しやすい
- 一方向のトレンドでは逆張りのゾーンが連続して割られる
- ゾーンは3本遅れて現れ、過去チャートでは実際より早く見える
- 出来高のない銘柄では7要因のうち2つが働かない
SMA 50を重ねると「どこまで伸びて、どこへ戻るか」が見えてくる
組み合わせるなら、私は単純移動平均線(SMA)の50を推します。理由は2つ。
ひとつは、「Strong Contrarian Zones」のSTR(平均からの乖離)が、まさに終値の50本平均からの距離を測っているからです。SMA 50をチャートに出しておけば、指紋にSTRが出たゾーンが「平均からどれだけ離れた場所で生まれたか」を目で確認できます。もうひとつは、リクレイム後の利確目安になる「平均値」を、チャート上の線として持てることです。
SMA 50を重ねると、どれだけ伸びてどこへ戻るかが見える
移動平均線(SMA 50)を重ねた表示です。期間は、平均からの乖離を測る Mean-Reversion Length (z-score) の初期値に合わせています。
- SMA 50
- Strong Contrarian Zones
Vowars DE ver.3.12.4
この図では、下向きのSMA 50から大きく下に離れた安値でゾーンが生まれています図の①。そこからの反発は、SMA 50に届いたところで上値が重くなりました図の②。
SMA 50の傾きは、逆張りの強気度を決める材料にもなります。SMA 50が上向きなら、緑のゾーンは上昇トレンドの押し目にあたるので、SMA 50を超えた先まで狙う余地があります。下向きのときは、SMA 50までの戻りで一度利益を確保し、紫のゾーンのほうを重視する。先ほどの「割られ続ける相場」でも、この切り替えをしておけば逆張りの買いを重ねずに済みます。
設定項目は多いが、触るべき場所は限られている
「Strong Contrarian Zones」の設定は70近くあります。全部覚える必要はありません。ここでは、表示に関わるものと、判定の結果を大きく変えるものを中心にまとめます。点数の重み付けなどの細かい項目は、まず初期値のまま使い、気になったところだけ動かすのがおすすめです。
表示とスイングの判定
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Zone Side | Both | Both | 表示するゾーンの向き。Bullish Onlyで緑だけ、Bearish Onlyで紫だけになる |
| Show In-Zone Labels | オン | オン | ラベルの表示。オフにすると帯だけになる |
| Label Size | Normal | 混み合う足ではSmall | ラベルの文字サイズ |
| Lookback (bars, 0 = all loaded) | 2500 | 2500 | 最新の足から何本前までゾーンを作るか |
| Max Live Zones | 30 | 15〜30 | 同時に残すゾーンの上限。超えると古いものから消える |
| Hide Overlapping Zones | オン | オン | 既存のゾーンと重なる新しいゾーンを作らない |
| Overlap Threshold (%) | 25 | 25 | 薄いほうのゾーンの何%が重なったら重複とみなすか |
| Pivot Left | 10 | 10 | スイングの判定に使う左側の本数 |
| Pivot Right | 3 | 3(確度重視なら5) | スイングの確定に必要な右側の本数。増やすほど確度は上がるが表示が遅れる |
| Max Zone Life (bars) | 700 | 時間足に合わせて調整 | 生まれてから何本でゾーンを消すか |
Max Zone Life (bars)の700本は、5分足なら約58時間、週足なら10年以上に当たります。短い足では丸2日半で消えてしまうので、前の週の節目も残したい場合は数値を増やしてください。Pivot Rightを5にすると、スイングの確定が2本遅れる代わりに、確定後にさらに安値を更新されるケースが減ります。
ゾーンの高さ
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Normalize All Zone Heights | オン | オン | すべてのゾーンを同じ高さにし、スイングの価格を中心に置く |
| Height Method | ATR Based | ATR Based | 高さの基準。Fixed Percentageにすると価格の%で決まる |
| Zone Height (ATR Mult) | 0.6 | 0.6 | ATRの何倍を高さにするか |
| Zone Height (% of Price) | 0.30 | — | Fixed Percentageのときの高さ |
| ATR Length | 200 | 200 | 高さやスイープ判定に使うATRの期間 |
Normalize All Zone Heightsをオフにすると、安値のゾーンは安値から上へ、高値のゾーンは高値から下へ伸びる形に変わります。ATRの期間は高さだけでなく、スイープやブレイクの判定幅にも使われるので、ATR Lengthを短くするとゾーンが細くなり、スイープ判定も敏感になります。
ゾーンが生まれる基準(Contrarian Conviction)
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Min Conviction To Draw Zone | 4.5 | 4.5(絞るなら5.5) | この点数以上のスイングだけをゾーンにする |
| RSI Length | 14 | 14 | RSIの期間 |
| Oversold Reference (RSI ≤) | 42 | 42 | 安値側のRSI要因の基準 |
| Overbought Reference (RSI ≥) | 58 | 58 | 高値側のRSI要因の基準 |
| Mean-Reversion Length (z-score) | 50 | 50 | 平均からの乖離を測る期間 |
| Stretch Reference (z σ) | 2.2 | 2.2 | 何σ離れたら満点にするか |
| Bollinger Length | 20 | 20 | ボリンジャーバンドの期間 |
| Bollinger StdDev | 2.0 | 2.0 | ボリンジャーバンドの幅 |
| Band-Pierce Reference (ATR) | 0.5 | 0.5 | バンドの外へATRの何倍はみ出したら満点か |
| Volume Baseline Length | 20 | 20 | 出来高の平均を取る期間 |
| Volume Climax Reference (x) | 2.2 | 2.2 | 平均の何倍の出来高で満点か |
| Rejection Wick Reference | 0.45 | 0.45 | ヒゲが足の値幅の何割で満点か |
| Order-Flow Pressure Lookback | 20 | 20 | 買い圧力を測る期間 |
| Pressure Reference (% past 50) | 18.0 | 18.0 | 50%から何ポイント偏ったら満点か |
| Divergence Reference (RSI pts) | 8.0 | 8.0 | 前回の安値(高値)からRSIが何ポイント改善したら満点か |
Min Conviction To Draw Zoneは、ゾーンの数をいちばん大きく左右する項目です。5分足のように候補が多すぎると感じたら、0.5刻みで上げていくのが扱いやすいと思います。私は短い足では5.5前後にして、DIVかWICKを含むゾーンが中心に残るようにしています。出来高のない銘柄では上限が約7.3に下がるので、上げすぎるとゾーンがほとんど出なくなる点に注意してください。
7要因の重み(Conviction Weights)
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Weight · RSI Extreme | 1.0 | 1.0 | RSI要因の重み |
| Weight · Momentum Divergence | 1.3 | 1.3〜1.6 | ダイバージェンス要因の重み |
| Weight · Rejection Wick | 1.0 | 1.0 | ヒゲ要因の重み |
| Weight · Volume Climax | 1.0 | 出来高なしの銘柄は0 | 出来高要因の重み |
| Weight · Mean-Reversion Stretch | 1.0 | 1.0 | 乖離要因の重み |
| Weight · Order-Flow Pressure | 0.9 | 出来高なしの銘柄は0 | 買い圧力要因の重み |
| Weight · Bollinger Pierce | 0.9 | 0.9 | バンド突き抜け要因の重み |
出来高のない銘柄でWeight · Volume ClimaxとWeight · Order-Flow Pressureを0にすると、残りの5要因だけで平均が取られます。これでConvが10点まで届くようになります。ダイバージェンスを重く見たい場合は、Weight · Momentum Divergenceを上げます。
スイープ&リクレイムの判定
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Fire Reclaim Alerts | オン | オン | リクレイムのアラート条件を有効にする。オフにするとRECLAIMの三角も出なくなる |
| Min Sweep Depth (ATR) | 0.15 | 0.15 | 下限(上限)の外へATRの何倍出たらスイープとみなすか |
| Max Reclaim Window (bars) | 6 | 6 | スイープから何本以内に戻せばリクレイムか |
| Reclaim Confirmation | Border | Border(厳しくするならMidline) | 終値でどこまで戻せば確定か。Midlineは中心線、Far Borderは反対側の端 |
| Decisive Break Acceptance (ATR) | 0.9 | 0.9 | 下限の外へATRの何倍で終値が確定したら即ブレイクにするか |
| Flip Broken Zones (breakers) | オン | オン | ブレイクしたゾーンを反対側に切り替えて残す。オフなら削除 |
| Only Alert Strong Reclaims | オフ | 慣れたらオン | リクレイムの点数が基準以上のときだけアラートを出す |
| Strong Reclaim Threshold | 6.5 | 6.5 | 上の項目で使うリクレイムの点数の基準 |
| Show Reclaim Triggers | オフ | オン | リクレイムが確定した足に三角を表示する |
Reclaim ConfirmationをMidlineやFar Borderにすると、中心線より深く戻さないと確定しなくなります。この場合、戻り切らないまま6本を過ぎても、終値が下限の下になければブレイク判定にもならず、SWEEPINGのまま残ることがあります。Only Alert Strong Reclaimsをオンにしたときは、基準に届かないリクレイムでは三角も表示されなくなります。
リクレイムの点数の内訳を変える項目(Grab Depth Ref (ATR)やWeight · Zone Convictionなど9項目)もあります。初期値のままで十分に使えたので、私は触っていません。
ゾーンの強さ(Live Zone Strength)
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Show Only Strong Zones | オフ | オフ | 基準未満のゾーンを隠す |
| Strong Threshold (score) | 5.0 | 5.0 | 上の項目で使う点数の基準 |
| Retests For Full Score | 4.0 | 4.0 | リテスト何回で満点か |
| Defended Reclaims For Full Score | 2.0 | 2.0 | リクレイム何回で満点か |
| Weight: Birth Conviction | 0.35 | 0.35 | Convの重み |
| Weight: Retests | 0.25 | 0.25 | リテストの重み |
| Weight: Sweep Defense | 0.25 | 0.25 | リクレイムで守った回数の重み |
| Weight: Rejection Wick | 0.075 | 0.075 | ヒゲの重み |
| Weight: Volume | 0.075 | 0.075 | 出来高の重み |
| Decay Strength While Ignored | オン | オン | 触れられないゾーンの点数を下げる |
| Full Decay Over (idle bars) | 300 | 300 | 何本かけて下限まで下げるか |
| Decay Floor | 0.65 | 0.65 | 点数を最大で何倍まで下げるか |
未テストのゾーンは最大5.0点なので、Show Only Strong Zonesをオンにすると、新しいゾーンはほぼすべて隠れます。残るのはリテストやリクレイムで点数が育ったゾーンと、SWEEPING中・リクレイム直後のゾーンだけです。隠れたゾーンも内部では残っていて、重複判定やMax Live Zonesの本数には数えられます。画面に見えているゾーンがすべてではありません。
見た目とアラート
| 設定 | 初期値 | 推奨値 | 効果 |
|---|---|---|---|
| Bullish Zone Tone | #21c997 | お好みで | BUY-DIPゾーンの色 |
| Bearish Zone Tone | #cc24e2 | お好みで | SELL-RIPゾーンの色 |
| Gradient (double-shaded) Fill | オン | オン | 3層の濃淡で塗る |
| Zone Transparency | 84 | 84 | 帯の透明度 |
| Show Zone Borders | オン | オン | 帯の枠線 |
| Border Transparency | 35 | 35 | 枠線の透明度 |
| Show Zone Midline | オン | オン | 中央の点線 |
| Label Placement | Outside · Right | Outside · Right | ラベルの位置 |
| Label Gap From Zone (bars) | 3 | 3 | ゾーンの右端からラベルまでの本数 |
| Label Background Transparency | 22 | 22 | ラベル背景の透明度 |
| Label Text Colour | #F2F7FF | #F2F7FF | ラベルの文字色 |
| Proximity (% of price) | 0.10 | 0.10 | 中心線からこの範囲に終値が入ると接近アラートの条件が成立 |
| Strong / Institutional Score | 7.0 | 7.0 | Strong系の接近アラートに使うゾーンの点数 |
ローソク足の色とゾーンの色が近いと、帯の中の足が読みにくくなります。私は陰線を紫系にしているので、ゾーンの透明度を上げるよりもローソク足の色を変えるほうが見やすくなりました。
アラートは10種類。チャートに張り付かずに待てる
チャートにはゾーンとラベルしか出ない代わりに、アラートの条件が充実しています。用意されているアラート条件は次の10種類です。
| アラート名 | 成立する場面 |
|---|---|
| Bullish Zone Proximity / Bearish Zone Proximity | 終値が緑/紫のゾーンの中心線に近づいた |
| Strong Bullish Zone Proximity / Strong Bearish Zone Proximity | 上と同じで、ゾーンの点数が7.0以上 |
| Zone Touch / Retest | いずれかのゾーンでリテストが数えられた |
| Zone Sweep (liquidity grab) | いずれかのゾーンがスイープされた |
| Zone Break (accepted) | いずれかのゾーンがブレイク判定になった |
| Bullish Reclaim / Bearish Reclaim | 緑/紫のゾーンでリクレイムが確定した |
| Any Reclaim | どちらかのリクレイムが確定した |
アラートはTradingViewのアラート作成画面で、条件に「Strong Contrarian Zones」を選び、上の一覧から使いたい条件を選んで作成します。
リクレイムもスイープも、足が確定するまでは判定が変わる可能性があります。アラートの頻度は「バーの終値ごとに1回」にしておくと、足の途中で一瞬だけ条件を満たした通知に振り回されずに済みます。また、TradingViewの公式ヘルプにあるとおり、アラートを作ったあとでインジケーターの設定を変えても、アラートは作成時の設定のまま動きます。設定を変えたらアラートも作り直してください。
Strong系の接近アラートは点数7.0以上が条件なので、新しいゾーンでは鳴りません。リテストやリクレイムで育ったゾーンだけを知らせてくれる、と考えると使い道がはっきりします。
リペイントと表示のタイミング
「Strong Contrarian Zones」が未来の値を使ってゾーンを描いている様子はありませんでした。スイングは右側3本がそろった時点で確定し、確定したゾーンの価格は後から動きません。そのうえで、注意しておきたい挙動が3つあります。
- 左端のさかのぼり。ゾーンは3本遅れで確定しますが、左端はスイングの足から描かれます。過去チャートで見ると、実際より3本早くゾーンがあったように見えます。
- リアルタイム足の判定。スイープ、リクレイム、リテストは足の確定前に変わることがあります。確定した足では動きません。
- 点数と表示の入れ替わり。点数はリテストや時間の経過で上下し、Max Live Zonesを超えると古いゾーンから消えます。Lookback (bars, 0 = all loaded)の範囲も最新の足から数えるので、日をあけて読み込み直すと、古いゾーンが消えていることがあります。
ゾーンが数本遅れて確定すること、リアルタイム足のリクレイムは確定まで変わりうること、点数や濃さが入れ替わることは、公開ページでも仕様として明記されています。
ラベルは「いまの状態」しか表示しないので、過去にどこでSWEEPINGになり、どこでRECLAIMが確定したかは、スクロールしても分かりません。TradingViewのバーリプレイを使えば、1本ずつ進めながらラベルの変化を確かめられます。ただし2026/9/27 現在、無料プランのバーリプレイは日足以上に限られ、日中足には有料プランが必要です。遡れる期間もプランと時間足によって変わります。
なお、「Strong Contrarian Zones」はインジケーターとして作られているため、ストラテジーテスターで成績を集計する仕組みは持っていません。検証はバーリプレイでの目視が中心になります。
「実績で育ったゾーン」を待てる人にこそ合う逆張りマップ
画像「Strong Contrarian Zones」を使い込んでみて、これは引かれた瞬間に飛びつくゾーンではないと感じました。試されて、守って、点数が育っていく様子を追いかけるゾーンです。生まれたばかりのゾーンは点数が低く、見た目も控えめです。その中から、Convが高くDIVやWICKが指紋に入ったものを候補に選び、スイープ&リクレイムで確定を待つ。この流れに乗れれば、逆張りでいちばん難しい「どこで、いつ入るか」の判断がかなり楽になります。
一方で、ラベルの読み方には慣れが必要ですし、一方向に進む相場では緑のゾーンが次々と割られます。SMA 50のようなトレンドの目安と組み合わせ、割られたゾーンは戻り売り・押し目買いの目安に切り替える。この使い分けを前提にすれば、レンジやトレンド中の押し目・戻りを狙うデイトレードからスイングトレードまで、頼れる判断材料になるはずです。
まずは初期設定のままShow Reclaim Triggersだけをオンにして、1時間足か4時間足で過去のRECLAIMがどんな場所に付いているかを眺めてみてください。点数の意味がつかめてくると、ゾーンの見え方が変わってくると思います。







