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流動性狩りをチャネルの外だけで拾うSMC系インジ「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」の使い方・設定・シグナルの見方を丸ごと解説!

インジケーターKeltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep

流動性狩りをチャネルの外だけで拾うSMC系インジ「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」の使い方・設定・シグナルの見方を丸ごと解説!
インジケーター Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep
このインジケーターの製作者 BigBeluga
この評価にした理由 チャネルの外側で作られたスイングだけを流動性ゾーンとして残すという割り切りが効いていて、SMC系にありがちな「ボックスだらけで画面が読めない」状態になりません。シグナルは足の確定後にしか出ないので、後から消えるタイプの不安もなし。一方で、生きたボックスが上下それぞれ1つずつしか保持されない点、アラート条件が用意されていない点、中央線の色が細かく反転する点は差し引きました。単体完結ではなく、環境認識と組み合わせて使う前提なら十分に主力を張れます。
この難易度にした理由 BSL(買い方の逆指値が溜まる場所)やSSL(売り方の逆指値が溜まる場所)といったスマートマネー系の用語が前提になっていて、「なぜ高値の上を取りにいくのか」を理解していないとシグナルの意味が読めません。さらにスイープ後に伸びるか失速するかの判断は、上位足の方向感やチャネルの傾きと突き合わせる必要があります。設定は4項目と少ないので、覚えるべきは操作より相場観の方です。
結論

「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」は、ケルトナーチャネルの外側にできたスイング高値・安値だけをBSL/SSLゾーンとして残し、そこを一時的に抜いて戻された瞬間にスイープシグナルを出す、逆張り起点を探すためのインジケーターです。

この記事の要点
  • 中央のEMAライン、薄く塗られたATRチャネル、BSL/SSLボックス、スイープラベルの4要素で構成されている
  • ボックスはチャネルの外側で確定したスイングだけに作られるため、表示が絞り込まれる
  • 高値を上抜いたのに終値が戻された足で「sweep BSL」、安値を下抜いて終値が戻れば「SSL sweep」が出る
  • 終値できれいに抜けた場合はシグナルではなくグレーの破線ボックスに変わる
  • シグナルは足の確定後にのみ確定するのでリペイントの不安は小さい
  • 形成中の足ではボックスが一瞬出て消えることがある
  • 生きたボックスは上下それぞれ1つずつしか保持されない
  • 設定は KC Length(初期値20)、KC Multiplier(初期値2.0)、Swing Left Bars(初期値5)、Swing Right Bars(初期値2)の4つのみ
  • アラート条件はあらかじめ用意されていない
  • ボラティリティが出ている相場での戻り狙い、デイトレードとスイングトレードに向く

スマートマネー系のインジケーターって、チャートに入れた瞬間に画面がボックスだらけになって、結局どれを見ればいいのか分からなくなること、ありませんか?今回取り上げる「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」は、その「多すぎ問題」に対して、ボラティリティのフィルターで表示を絞るという答えを出してきたインジケーターです。

Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweepをチャートに適用した全体図。

BigBelugaが公開しているもので、名前のとおりケルトナーチャネルと流動性スイープの検出を1本にまとめています。実際にチャートへ入れて動かしてみたので、表示のされ方からシグナルの読み方、設定、そして弱点まで一通りまとめます!

「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」はどんなインジケーター?

ひとことでまとめると、「相場が行き過ぎた場所にある高値・安値」だけを狙って、そこが狩られた瞬間を教えてくれるインジケーターです。

名前が長いので、2つに割って考えると理解が早くなります。

Keltner Channel Trend の部分

ケルトナーチャネルは、移動平均線を真ん中に置いて、その上下にボラティリティ(値動きの荒さ)の幅を持たせた帯を描くタイプの指標です。「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」でもここは踏襲されていて、中央にEMA、その上下にATRで幅を取ったバンドが引かれます。中央線は傾きに応じて色が変わるので、上目線か下目線かがひと目で分かります。

SMC Liquidity Sweep の部分

SMC(スマートマネー・コンセプト)では、目立つ高値の上と安値の下には、他のトレーダーの損切り注文や新規のブレイクアウト注文が溜まっていると考えます。この溜まり場のことを、高値側はBSL(Buyside Liquidity)、安値側はSSL(Sellside Liquidity)と呼びます。大口はその注文の塊を刈り取ってから本来の方向に動く、という発想ですね。いわゆるストップ狩りです。

「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」は、このBSL/SSLを自動でボックス表示し、そこにヒゲだけ突っ込んで戻された足を検出してラベルを出してくれます。

この2つを組み合わせる意味

高値・安値なんてチャートには無数にあります。全部をゾーン化したら使い物になりません。そこでこのインジケーターは、チャネルの外側にはみ出したスイングだけをゾーンとして採用します。つまり「勢い余って伸びきった場所」に限定して流動性を追いかける設計です。

チャート上に表示される4つの要素

適用すると出てくるものは、大きく分けて4種類です。ここを押さえておけば、あとは組み合わせで読めます。

太い中央線とチャネル帯

1. 太い中央線(トレンドの向き)

チャートのど真ん中を走る太めのラインが中央線です。ラインが前の足より上を向いていれば上昇色(初期設定では青系)、下を向いていれば下降色(オレンジ系)に切り替わります。判定はあくまで1本前との比較なので、値動きが停滞すると色が青とオレンジで交互に点滅するように変わります。この挙動は後の注意点でもう一度触れます。

2. うっすら塗られたチャネル帯

ここは少し独特です。上下のバンドはライン自体が描かれず、間の塗りつぶしだけが見えるようになっています。ボリンジャーバンドのようにくっきり2本の線が走るわけではなく、ぼんやりした帯が価格の周りを包んでいる感じ。しかも塗りの色はチャートの背景に合わせた前景色なので、ライトテーマとダークテーマで見え方が変わります。

最初は「バンドの線どこ行った?」と少し戸惑います。ただ、使い込むとこれが正解だと分かりました。線がないぶんローソク足が潰れず、ボックスやラベルが主役として際立ちます。帯はあくまで「今どのくらい値動きが荒いか」を面積で感じ取るためのものと割り切って見るのが丁度いいです。

3. BSL / SSL のボックス

チャネルの外側で高値のスイングが確定すると、その高値をまたぐ形で「BSL」と書かれた横長のボックスが出ます。安値側なら「SSL」のボックスです。BSLは初期設定で水色系、SSLはオレンジ系に色分けされています。

ボックスは右方向に伸び続け、価格がそこに絡んでくるまで生き残ります。厚みは固定ピクセルではなくボラティリティに応じて調整されるため、値動きの荒い銘柄では厚く、静かな銘柄では薄く表示されます。ピンポイントの価格ではなく、ある程度の幅を持ったゾーンとして扱ってほしい、という作りですね。

4. スイープラベル

オレンジ色の吹き出しが「sweep BSL」、水色の吹き出しが「SSL sweep」。

ボックスにヒゲだけ入って押し返されると、ローソク足の上下に小さなラベルが出ます。

  • 「SSL sweep」…安値側の流動性が刈られた合図。足の下に表示され、買い目線のシグナル
  • 「sweep BSL」…高値側の流動性が刈られた合図。足の上に表示され、売り目線のシグナル

ラベルはとても小さいサイズで出ます。頻繁に出るものではないので、見逃さないよう気をつけたいところです。

ボックスはどこにでも出るわけじゃない

ここが「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」の性格を決めている部分です。

スイング高値・安値が確定しても、それだけではボックスになりません。そのスイングが確定したタイミングで、価格がチャネルの外側に出ている必要があります。高値側ならチャネル上限より上、安値側ならチャネル下限より下です。

だから、チャネルの内側でウロウロしているレンジの高値安値は基本的に無視されます。実際にビットコインの15分足でしばらく眺めていましたが、静かな時間帯にはボックスがほとんど出ません。逆に一気に走ったあとは、伸びきった端っこにきれいにボックスが乗ります。この「うるさくない」感じは、SMC系インジケーターとしてはかなり貴重だと感じました。

スイングの確定タイミングについて

高値・安値の判定には、その前後に何本のローソク足が必要かという設定があります。初期設定では左に5本、右に2本。右が2本と短いため、山や谷ができてから2本後には判定が下ります。ボックスの出現が早い代わりに、多少小さな山でも拾いやすい設計です。

ボックスがたどる4つの結末

出現したボックスは、そのあと必ずどれかの結末を迎えます。この分岐を理解しているかどうかで、このインジケーターの使いこなし度がまるっきり変わります。

ボックスの状態何が起きたかチャート上の見え方読み方
そのまま右に伸びるまだ価格が届いていない色付きのまま右方向へ延長次に狙われる可能性のあるターゲット
スイープされたヒゲで抜いたが終値は戻されたその足で延長停止+スイープラベル点灯反転の起点候補。逆張りシグナル
実体で抜けた終値がゾーンの向こう側で確定グレーの破線ボックスに変化。ラベルは出ないブレイク成立。その方向への継続を意識
置き換えられたより新しいスイングが外側で確定古いボックスは消え、新しいボックスが出るターゲットの更新。前のゾーンは無効化

特に大事なのが2番目と3番目の違いです。同じ「ボックスを抜いた」でも、終値が戻されればシグナル、戻されなければグレーアウトしてシグナルなし。この線引きは明快で、迷う余地がありません。

終値で抜かれたボックスはグレー破線に変化。生きているゾーンとの見分けがつく。

個人的に気に入ったのは、ブレイクした場合のグレー破線処理です。ボックスが消えるのではなく、色を失って過去の痕跡として残る。「ここは既に処理された価格帯」という情報がチャートに残るので、後から見返したときに文脈が追えます。

実際の使い方

ここからは、TradingViewのチャートを開いてから実際にどう手を動かすかを順番に整理します。

1まず中央線の色で、今どちら側にいるか確認する

いきなりボックスを探しに行かず、最初に中央線を見ます。上昇色が続いているなら上目線、下降色が続いているなら下目線。この方向と逆のスイープシグナルは、ノイズになりやすいという感触があります。

たとえば中央線が下降色で継続しているところに「sweep BSL」(売りシグナル)が出れば、これは戻り売りの位置として素直に読めます。逆に、強い下落トレンドの最中に出た「SSL sweep」だけを頼りに買うのは、落ちるナイフをつかみに行く行為になりがちです。

2生きているボックスの位置を把握する

色が付いたまま右に伸びているボックスは、まだ触られていない流動性です。ここは「価格が引き寄せられる可能性のある場所」として頭に入れておきます。ポジションを持っている場合は、利確目標の候補としても機能します。

私の場合、上にBSLボックスが残っている状態では、買いポジションの一部利確をそのゾーンの手前に置くようにしています。狩りに行って戻される可能性を考えると、ゾーンの真上に指値を置くより少し手前のほうが約定しやすいからです。

3スイープラベルの点灯を待つ

ラベルは足が確定してから出ます。形成中の足でヒゲが伸びていても、終値が戻らなければシグナルにはなりません。つまりラベルが出た時点で、そのローソク足は既に完成しているということ。エントリーは早くても次の足の始値からになります。

ここは慣れが必要な部分で、「ヒゲが戻ってきた、これはシグナル出るぞ」と先回りしたくなるのですが、確定を待たずに飛び乗ると、最後の数十秒で終値が抜けてしまってシグナルが出ない、という肩透かしを何度か食らいました。

4損切りはヒゲの外側、利確は反対側のゾーン

スイープ狙いの良いところは、損切りの置き場所が明確なことです。「SSL sweep」で買うなら、その足のヒゲ先の少し下。狩りに行ったヒゲをさらに更新されたら、そのシナリオは失敗と判断できます。

利確は反対側に残っているボックス、あるいは中央線までの戻りが基準になります。中央線は太く描かれているので、戻りの目標としてかなり見やすいです。

組み合わせると強い場面

スイープラベルが出た位置が、上位足のサポート・レジスタンスや過去の出来高の集中帯と重なっているときは期待値が上がります。単に「ヒゲで戻された」だけでなく、他の根拠が重なっている場所を選ぶだけで、シグナルの質は目に見えて変わります。

パラメーターと推奨設定

設定画面を開いて驚くのは、数値で調整する項目が4つしかないことです。残りはすべて色の設定。触るところが少ないぶん、迷いにくいのはありがたいポイントです。

パラメーター初期値推奨値効果
KC Length2020〜34中央線とチャネル幅の計算期間。大きくすると中央線が滑らかになり色の反転が減る。同時に幅も安定するため、ボックス化されるスイングが本当に伸びきった場所に絞られる
KC Multiplier2.02.0〜2.5チャネルの広さ。大きくするほど帯が広がり、外側に出るスイングが減るのでボックスもシグナルも減る。小さくすると帯が狭くなり、ボックスが増えて反応が早くなる
Swing Left Bars55〜8高値・安値の左側に必要な本数。大きくすると小さな山谷が除外され、より目立つスイングだけがゾーン候補になる
Swing Right Bars22〜3高値・安値の右側に必要な本数。小さいほどボックスの出現が早くなるが、その後すぐ更新される可能性も高まる。大きくすると確定は遅れるが精度が上がる

色の設定について

色の項目は3つのグループに分かれています。デフォルトのままでも十分見やすいので、私は最初いじりませんでした。ただ、他のインジケーターと色がぶつかる場合は変更しておくと快適です。

グループ設定項目役割
Color CustomizationBSL Border / Fill / Text Color買い方の流動性ゾーンの枠線・塗り・文字色
Color CustomizationSSL Border / Fill / Text Color売り方の流動性ゾーンの枠線・塗り・文字色
Color CustomizationMidline Trend Up / Down Color中央線が上向き・下向きのときの色
Signal CustomizationBuy / Sell Label BG・Text Colorスイープラベルの背景色と文字色

用途別の設定の考え方

推奨値は書きましたが、大事なのは「なぜその方向に動かすのか」です。

シグナルを増やしたい・短期で回したい場合

KC Multiplierを1.5〜1.8あたりまで下げると、チャネルが狭くなってスイングが外に出やすくなります。結果としてボックスの数が増え、スイープの機会も増えます。5分足や1分足のスキャルピングで「シグナルが少なすぎる」と感じたときの調整です。ただし帯が狭いぶん、ちょっとした振れでもゾーン化されるので、ダマシの比率は確実に上がります。

ノイズを減らして厳選したい場合

逆にKC Multiplierを2.5〜3.0に上げ、Swing Left Barsも8前後まで伸ばします。こうすると「行き過ぎた場所にできた、はっきりした山や谷」だけが残ります。4時間足や日足でスイングトレードの起点を探すなら、この方向で絞ったほうが判断しやすいです。1日に何度もシグナルが欲しい人には物足りませんが、そもそもそういう使い方をするインジケーターではありません。

中央線をトレンドフィルターとして使いたい場合

KC Lengthを34や50まで伸ばします。期間が長いほど中央線の傾きは安定するので、色の反転が減って上目線・下目線の判断に使いやすくなります。その代わり、チャネル幅の計算も同じ期間で行われるため、帯の反応が鈍くなってボックスの出現頻度は下がります。この設定は「シグナルを取る」より「方向を間違えない」ことを優先する調整だと考えてください。

得意な相場と、苦手な相場

機能しやすい場面

  • ボラティリティが出ていて、価格がチャネルの外まで伸びる場面
  • トレンドの中の押し目・戻りを拾いたい場面
  • 急騰・急落の最終局面での行き過ぎ判定
  • 指標発表や重要イベント直後の乱高下からの落ち着き
  • ビットコインやゴールドのような、素直に走って素直に戻す銘柄

機能しにくい場面

  • 値幅の狭い持ち合いが延々と続く時間帯(そもそもボックスが出ない)
  • 一方向に階段状に伸び続ける強トレンド(スイープが逆張りの罠になる)
  • 出来高の薄い銘柄や早朝のヒゲだらけの時間帯
  • ギャップの多い個別株・ETFで、窓を空けてゾーンを飛び越えるケース

実際に触ってみて相性が良いと感じたのは、24時間動いていて流動性の厚い市場です。ビットコインはもちろん、ゴールドや主要な株価指数先物のように、ボラティリティが継続的にある銘柄だとゾーンが適度な間隔で更新されていきます。

一方、出来高の少ない銘柄では、たった1本の突発的なヒゲでボックスが作られてしまい、その後まったく機能しないことがありました。「チャネルの外」という条件は行き過ぎを判定するにはうまい仕組みですが、単発の異常値まで拾ってしまうのは避けられません。

メリットとデメリット

メリット

  • ゾーンがチャネル外に限定されるため、画面が散らからない
  • シグナルは足の確定後にしか出ないので、点いたり消えたりしない
  • スイープとブレイクを別扱いにしていて、判断がはっきりする
  • ボックスの厚みがボラティリティに応じて自動調整される
  • 数値設定が4つだけで、初期状態から使い始められる
  • トレンドの向き・ゾーン・シグナルが1本で完結する

デメリット

  • 生きているゾーンが上下1つずつしか残らず、複数階層の流動性は追えない
  • アラート用の条件が用意されていない
  • 中央線の色が1本ごとの傾きで決まるため、停滞時に細かく反転する
  • スイープの強度(どれだけ勢いよく戻したか)は区別されない
  • 上位足の方向を見る機能はないので、環境認識は自分で補う必要がある
  • シグナル発生時点で足が完成しているため、エントリー価格は不利になりやすい

使う前に知っておきたい注意点

形成中の足では、ボックスが出たり消えたりする

これは実際に触っていて気づいた挙動です。スイングの判定には形成中のローソク足も含まれるため、足が完成する前にボックスが表示され、その後の値動きで条件を満たさなくなって消える、というケースがあります。ライブでチャートを見ていると「今BSLが出た」と思った直後に消えて、少し混乱しました。

逆に言えば、足が確定した後に残っているボックスは、そのまま確定した情報として扱えるということです。焦らず1本待つ。それだけで解決します。

スイープシグナルは描き換わらない

ボックスの表示は形成中に揺れますが、スイープラベルの判定は足の確定を条件にしているため、一度点いたラベルが後から消えることはありません。過去チャートを見返して「ここでシグナルが出ていた」と思った場所は、リアルタイムでも同じタイミングで出ていたと考えて差し支えありません。ここはこのインジケーターの信頼できる部分です。

過去チャートが実際よりきれいに見える理由

過去にさかのぼってチャートを眺めると、「ボックスが出て、狩られて、反転している」きれいな流れがいくつも見つかります。ただ、ここには注意が必要です。

より新しいスイングが確定すると、まだ触られていない古いボックスはチャートから完全に消えます。つまり、価格に届かないまま役目を終えたゾーンは記録として残りません。結果として、履歴に残っているのは「実際にスイープされたもの」「実際にブレイクされたもの」「今生きているもの」だけ。機能しなかったゾーンが見えないぶん、過去チャートは実力以上に整って見えます

この点は、シグナルの成績を目視で評価しようとするときに必ず頭に入れておいてください。私も最初に過去を眺めたときは「これは相当いけるのでは」と思ったのですが、リアルタイムで追いかけてみると、ボックスが出ては消え、出ては消えを繰り返す時間帯がそれなりにありました。

スイープは「反転確定」ではない

ラベルが示しているのは、あくまで「その足の中でゾーンを抜いたが、終値では戻された」という事実だけです。反転が始まったという保証ではありません。

特に強いトレンドが出ている最中は、ヒゲで一度戻されてから改めて突破する、という流れが普通に起こります。この場合、逆張りシグナルに従って入ると次の足で損切りに刺さります。中央線の色や上位足の方向と逆行するシグナルは見送る、というルールを自分の中に持っておいたほうが安全です。

単体でのエントリー判断は避ける

「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」はエントリーの「きっかけ」を教えてくれるインジケーターであって、「方向」を保証するものではありません。ラベルが出たから買う・売る、という機械的な運用は避け、必ず上位足の環境認識と組み合わせてください。

アラートは自分で用意する必要がある

シグナル通知用の条件はあらかじめ組み込まれていません。ラベルを見逃したくない場合は、チャートを開いて監視するか、TradingViewのアラート設定画面から自分で条件を組む必要があります。常時チャートを見ていられない人にとっては、地味に効いてくる制約です。

中央線の色は「その1本の傾き」だけで決まる

値動きが停滞すると中央線の色が短い間隔で反転する。単発の色変化は判断材料にはしない。

中央線の色分けは、前の足と比べて上がったか下がったかというシンプルな判定です。そのため、価格が横ばいになると色が細かく切り替わります。色が数本連続して同じ方向を向いているかどうかで判断するのがコツで、1本だけの色変化に反応しないほうがうまくいきます。

他のインジケーターとの組み合わせ

単体では環境認識の機能を持たないので、そこを補うものと合わせるのが基本方針になります。実際に併用してみて相性が良かったものを挙げます。

上位足の移動平均線

いちばん手軽で効果的でした。日足や4時間足の移動平均線を表示しておき、その上にいるときは「SSL sweep」の買いだけ、下にいるときは「sweep BSL」の売りだけを採用する。シグナルの半分を捨てるだけで、残った半分の質が明らかに変わります

出来高プロファイル

スイープが起きた価格帯が、出来高の薄いところなのか厚いところなのかで意味が変わります。出来高の少ないゾーンでのスイープはスルッと戻されやすく、厚いゾーンでのスイープは押し合いになりやすい、という傾向がありました。

オシレーター系(RSIやストキャスティクス)

スイープの瞬間にオシレーター側でダイバージェンス(価格は高値を更新したのにオシレーターは更新していない状態)が出ていると、反転の根拠が二重になります。特にトレンドの終盤ではこの組み合わせが機能しました。

組み合わせなくていいもの

ボリンジャーバンドやATRベースの他のチャネル系は、役割が重複します。表示が二重になって見づらくなるだけなので、どちらかに絞ったほうがいいです。

「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」をチャートに入れるべき人・見送っていい人

ここまで見てきた内容を踏まえての感想です。

このインジケーターの一番の価値は、「流動性を全部拾おうとしない」という設計思想にあります。SMC系のツールはとにかく情報量を増やす方向に走りがちですが、「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」はボラティリティを門番にして、行き過ぎた場所のスイングだけを通します。おかげでチャートが読める状態を保てる。ここは本当に良くできています。

スイープとブレイクを明確に分けて、片方はシグナル、片方はグレーアウトという処理も分かりやすい。ラベルが後から消えないという安心感もあります。

一方で、生きているゾーンが上下1つずつしか残らないのは割り切りすぎな面もあって、「上に3段階の流動性が積み上がっている」といった構造は表現できません。複数階層のリクイディティを見たい人には物足りないはずです。アラートがないのも、専業でチャートを見続けられない人には結構痛い。

向いているのは、すでに自分なりの環境認識の方法を持っていて、そこに「入るきっかけ」を足したいトレーダーです。デイトレードやスイングトレードで押し目・戻りを拾うスタイルとは特に相性がいいと感じました。逆に、これ1本で売買判断を完結させたい人には向きません。

最後にひとつ!

まずは初期設定のまま、自分がいつも見ている時間足に入れてみてください。ボックスがどのくらいの頻度で出るか、ラベルがどこで点くかを体感してから、KC Multiplierを増減させる。この順番でいくと、設定をいじり回して迷子になる失敗を避けられます。

チャートを散らかさずにストップ狩りのポイントを可視化したい、という人にとって「Keltner Channel Trend + SMC Liquidity Sweep」は試す価値のある1本です。少なくとも私は、しばらくレイアウトに残しておきたいと感じました。

参照元・データ出典:この記事は、チャートプラットフォーム「TradingView」にて、クリエイター「BigBeluga」が制作したインジケーターを実際に使用し、徹底分析を行った上で公開しています。

Vowars
執筆者Vowarsトレーダー / インジケーター開発者 / Webクリエイター
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Web制作会社でオウンドメディアの編集者として勤務する傍ら、約8年前から暗号資産(仮想通貨)投資を開始しました。現物取引から先物取引まで実践する中でチャート分析の奥深さに魅了され、TradingViewのインジケーターを個人で自作開発するまでにのめり込みました。 ​当ブログでは、TradingViewインジケーターの使い方や弱点、関連用語の解説を中心に行っています。特定銘柄への投資勧誘を行うものではなく、皆様が自身の目で確かめ、知識を深めて自力をつけるための「補助輪」のような役割と考えており、正確な情報発信を目指しています。 ​掲載情報はすべて自身で検証を行った一次情報に基づき、実際の使用感や注意点も含めて包み隠さずお届けすることを徹底しています。

このインジケーターの製作者